【ポリタスTV】日本と似てて、決定的に違う、ハンガリーの話
本日のツイキャスでは「金城ガンヂとらじおと」の配信版をお送りしました。
本日取り上げたのは、コチラ。
ポリタスTVから、本日、総選挙が行われるハンガリーについてです(4/4 19時まで無料で観られます)。
なんで突然ハンガリーを取り上げたかといいますと、オルバン首相率いる中道右派政権が、今の日本の「(自称)保守」の方々が主張する政策と似ているのですよね。EUに属していながらウクライナ軍事支援を拒否してロシア寄りの主張をしているオルバン政権について説明しています。
①メディアの掌握
政権を獲ると「報道規制法」を施行し、報道機関に情報元の開示を要求したり反する行為をすると多額の罰金を課すようにしてメディアを委縮させ政権への支持を集めました。 どこかで聞いたような話ですね。
②移民受け入れ拒否
2015年頃に中東やアフリカからの移民が増加する中、ハンガリーはEUの意思に反して国境を封鎖して移民受け入れを拒否し、セルビアやクロアチアの国境に移民を阻む「壁」を300kmにわたって作りました。 どこかの前大統領もそんなコト言ってましたよね。
③アカデミアへの攻撃
国内にあった中央ヨーロッパ大学は多くの研究成果を出していたのですが「外国資本の大学は認めない!」とし、この大学を閉鎖するような改革法案を出し、ジェンダー研究を禁止するなどした結果、大学機能の大部分がウィーンに亡命するという聞いたコトない事態になりました。 大学、学者を迫害する。 どこかの学術会議みたいですね。
④反LGBTQ法案を可決
18歳未満の児童に対して学校教育で同性愛や性転換などを教えるコトや、メディアがそれらについての配信・放送するコトを禁じたというのです。 何でこーいうコトするかっていうと、「デンマーク・ファースト」を掲げる政権にとってLGBTQは「生産性がない」からだというのです。 どこかの杉田さんが飛んで喜びそうな話ですね。
ここまで、既視感ありまくりの話でしょうが、違うのはココからでありまして、法案を通したり壁を作ったりと(評価できませんが)実行に移しているオルバン政権が、デンマークという国を繁栄させるためには「自国民を増やすこと」だとし、徹底的な少子化対策をとっているのです。
⑤徹底した少子化対策
コチラが現在、ハンガリーが実施している少子化対策。 見て下さいよ、これは羨ましい! ここまでやってくれるのなら思想抜きにして支持する市民が増えても責められないですよね。 これらの政策を実行するためにハンガリーでは「GDPの5%」を少子化対策につぎ込んでいるようです。
年間予算の5%ではないですよ、GDPの、5%です。 日本にあてはめて計算すると、実に約31兆円もの額を少子化対策に充てている形になるのです。
良くも悪くも政策実行力が有り、市民のための政策をとっているハンガリー。 言うだけ番長の集まりだったり、お金持ちのお友達だけに向けた政策を取っている日本とは、似ているようで大きく違っていたというお話でした。 お時間が有る方は配信を見ていただければより詳しく理解できるかと思いますので、オススメします。
【追記 4/4】
総選挙はオルバン首相率いる与党が勝利しました。
政府がマスメディアを掌握する中の総選挙、事前の報道では野党と接戦とも言われていましたが、フタを開ければ与党の圧勝・・・
去年の10月に日本で見たようなコトが起こっています。
やっぱり、似てますね。 日本とハンガリー。
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