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選挙結果振り返り(2025 1.19投票)


 年が明け、本格的に選挙が行われる一発目となった昨日。
 沖縄の選挙結果に、衝撃が走りました。

 いわゆる「オール沖縄」を応援している人、そして玉城デニー知事を応援している人、目を逸らさずに見て下さい。

 これが、現実です。




◎青森県・十和田市長選挙

 4期務めた現職が出馬せず、いずれも無所属新人の、地域おこし団体代表、市民団体代表が2人、元副市長、元市議の女性による5人で新市長の座を争った選挙は、投票率が前回から約15%も上がり2候補が大接戦となった末、元市議の女性が地域おこし代表を296票差で振り切り市長初当選しました。

 元市議は結婚相手の市議が2016年に急逝したため補選に立候補し当選した方ですが、告示前に行われた討論会や座談会の参加をキャンセルしたようで、自民国会議員や市議の一部から応援を受けて建設関係も押さえていたようなので余裕だったのでしょうが、「そんなコトしてると足元すくわれますよ・・・」と思っていたらやはり地域おこし代表が最終盤まで競り合いました。

 地域おこし代表は十和田市のB級グルメ「十和田バラ焼き」で町おこしをしてきた人物で、市議の応援は受けていないようですが、そういう立ち位置が既存の枠組みを嫌う層から受けたようです。
 ただ、あと一歩で届かなかったのは(事の真偽は不明ですが)彼にまつわるスキャンダルな噂が広まったコトが影響したのだとしたら、痛すぎる敗戦です。 しかも、地域おこし代表陣営曰く、その噂を広めたのが当選した元市議陣営だという・・・


◎千葉県・大多喜町議会議員選挙(定数12/16人)

 現職8人、新人8人が立候補し党派別では公明が1人立てた、女性候補5人の選挙は、新人4人(うち女性2人)が落選となりました。

 改選前は女性議員が公明の1人だったのが、この選挙に女性新人候補が5人出てきて(公明の現→新含む)。 5人全員当選すれば素晴らしかったのですが、前回の選挙(定数12/18人)は落選者を含めても女性候補は公明党の1人だけという町なので票の喰い合いが起きた結果、女性の当選者は3人に。
 「41歳外交官」の女性が次点で落ちて勿体ないなぁと思いましたが、選挙公報の雑な作りを見て、「あぁ・・・」と察しがついた次第です。

 ちなみに共産党は前回の選挙で “くじ引き” により議席を失い、今回は候補を立てられず・・・ 選挙から共産党がドンドン減っていく現状を感じずにはいられません。


◎島根県・雲南市長選挙

 2期目を目指す現職に県の商工労働部長だった新人が挑む一騎打ちは、現職が2選を果たしました。

 現職は4年前に県職員から市長に転身した人で、今回自分と同じく県職員から市長選に挑んできた人との戦いでした。
 2004年に大原郡の3町と飯石郡の2町1村が合併して出来た雲南市で、両者の地盤(居住地)は新人の方が大きく上回っていましたが、やはり「2期目を目指す現職」というのは、盤石です。


◎熊本県・芦北町長選挙

 6期目(!)を目指す現職に、一級建築士の新人が挑む一騎打ちは、現職が6選を果たしました。

 新人候補は過去に町長選1回、町議選2回出て最下位落選した人物。 なので現職の当選は分かっていたコトだとはいえ、そんな新人が得票率2割だったというのは現職の多選を批判する有権者が確実にいるというコト。 現職は今期を以て後進に道を譲らないと、町の停滞は止まらないと思いますよ。


◎熊本県・玉東町長選挙

 7選(!!)を目指す現職に元県職員の新人が挑む一騎打ちは、現職が7選を果たしました。

 コチラの新人候補は選挙前にチラシを全戸に撒いているようで、しっかりと選挙運動をしていたようなので多選批判が集まって新人有利かと思っていましたが、それでも現職が勝てたのは、過去6選のうち無投票当選が1回だけで選挙を勝ち抜け続けたコトが町民の信頼に繋がっているのだと思われます。

 でも、そろそろ、ね・・・


◎沖縄県・宮古島市長選挙

 2期目を目指す現職に、元県企画部長、人材紹介業、建築会社代表、元市議、元副市長の新人5人が挑む選挙は、元副市長が初当選を果たしました。

 この選挙は自民系が候補を一本化できず3派に分裂。 対して、いわゆるオール沖縄系候補は現職のみ。 どう見ても現職が有利なハズなのに、この結果。 選挙上手な自民系ですから選挙戦の中で元副市長にリソースを集中させたのかもしれませんが、そうだとしても、この結果です。

 この結果を以て「沖縄県民全体の民意」と決めつけるのは、雑です。 何故なら沖縄本島と宮古、石垣等の離島では民意が異なる場合が有るので。 ただ、そうだからこそ、いわゆる「南西シフト」で防衛力強化のために自衛隊施設がドンドンできる宮古島の民意は、コレだと言えます。 そして、候補者が6人も出たのに投票率が6.65ポイント下がったコトも、宮古島の民意の表れだと言えるでしょう。

 玉城知事を含む、いわゆるオール沖縄勢は、この先に沖縄市、浦添市、うるま市で市長選が続く、その一発目の選挙でイキナリの惨敗。 何ならこの4つの市長選の中では最も勝つ可能性が高かった選挙で、惨敗です。 先述の通り離島と本島では民意が異なるとはいえ、この結果と衝撃は確実に波及します。 コレで沖縄県の市長は全て自民系となりましたが、反撃の術は残っているのでしょうか・・・


◎沖縄県・宮古島市議会議員補欠選挙(定数2/4人)

 辞職した2人の議席を補う選挙で、元職1人新人3人で争う選挙は、元職と新人が当選しました。

 昨年の県議選で落選した元職と27歳の新人が有力と見ていて、結果その通りになりましたが、昨年の県議選で落選したオール沖縄系の元職が1位になれない。 これもまた、宮古島の民意が示されたのだと言えるでしょう。

 ちなみに、勝敗に関係ないトコロで最大の注目となっていた、 “あの” 未来党公認候補、 “人類発の徳政令”「ゲサラ法」を掲げるでお馴染みの未来党公認候補は、供託金没収の最下位落選となりました。 至極当然だとはいえ、1,288票(得票率5.09%)も獲ってしまうというのは、、、 

 これもまた、こういう “スピった” 人に弱い、沖縄の県民性の表れなのかもしれません、ハイ。


◎沖縄県・嘉手納町議会議員選挙(定数16/17人)

 現職13人、新人4人が立候補し、党派別では公明と維新が1人ずつ立てた、女性候補1人の “定数プラス1” 選挙は、男性新人が落選しました。 ただし、最下位当選の現職(10期!)との票差は、1票。 この先イロイロ有るかもしれません。

 ちなみに、今回初の維新公認として出馬し3選となった現職は、前回から33票増えました(増加率10%)。 投票率が6.75ポイント下がった中で票を増やしたのですから、維新効果はそれなりに有ったのでしょう。
 昨年の県議選も然りで沖縄で維新候補が議席を増やしているのは、政策が評価されている、というよりも、これまで沖縄には維新の土壌が無く、“あの” 下地幹郎氏が所属していた時も、「維新」というより「ミキオが流れ着いた(→そして除名された)政党」という見られ方をしていたハズなので、単に沖縄では今になって「維新」の看板に新鮮味が有るのだと思われます。

 ちなみに共産党は前回の選挙で落選し議席を失い、今回は候補を立てられず・・・ 大多喜町に続いての事態。 今年はこういったケースを多々見るコトになるのでしょうか・・・



以上です
当選された皆様の御活躍をお祈り申し上げます


「選挙結果振り返り」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど

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金城ガンヂ
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