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今週の選挙(2023 6.4投票)

 今週は知事選や政令指定都市の市長選など、割と大き目の選挙が行われます。 それらの選挙は選挙期間が長いので、皆様も既に何かしらの情報に触れているコトと存じますが、コチラでもまとめてみます。


◎青森県・青森知事選


 5期20年に渡り知事を務めた現職が退任し、新人4人が立候補する選挙戦となっていますが、事実上、前むつ市長の宮下候補と前青森市長の小野寺候補の2名による争いと見られ、自民党の分裂選挙となったコトで注目が集まっています。

 現職が進退を明らかにする前に宮下候補が先んじて立候補を表明。 小野寺候補は現職が退任を表明した翌日に立候補を表明しました。
 自民党県連は当初、現職が後継指名した小野寺候補のみを推薦する予定でしたが反発が大きく、結果「自主投票」という形をとっていますが、青森自民党県議団の多数が参加する「県議団」を結成しており、多くは小野寺候補支持に傾いているようです。 だがしかし、

 5月28日報道のニュースによると情勢は宮下候補が優勢で、自民支持層の5割、候補者を立てず推薦も出さない、いわば “何もしていない” 立憲の支持層の7割、2名とは別の方をに推薦を出している共産支持層の5割近くに達しているそうで、一方の小野寺候補は自民層の3割あまり、公明支持層の5割近くをまとめているものの自民党が圧倒的に強い青森県において自民支持層で差をつけられているのは痛い。 それを挽回しようと国会議員を応援に呼んだりしていますが、それが逆に「組織戦だ」と見られ宮下候補が更に有利に働くという流れがあるようで、コレは困った展開でしょう。
 一方の宮下候補は40代という若さ(実は小野寺候補も40代)と雰囲気の良さ、党の推薦が無くても立候補したという心意気にSNS発信の巧みさがウケて選挙戦を有利に進めているようですが、彼がむつ市長になったのは現職市長だった父が急逝し、それを受けて立候補し当選したからで結局のところ “世襲政治家” なのですよね。 しかも3期9年近く市長を務める中で2期目3期目を目指す選挙は無投票当選。 そういう候補を訝しげに見てしまうのは私が胡散臭い選挙や候補を見過ぎているせいなのか、それとも “何か” を嗅ぎつけてしまっているのか、どちらかは自分でも分かりませんが、気になるところです。

◎青森県・青森市長選挙

 現職が知事選出馬のため辞職したコトに伴う選挙で、元商工会議所副会頭の方と、4月の統一地方選で県議に当選したばっかりなのに知事選に打って出た方と、共産社民推薦の方、それに元芸人の方の4名が立候補しています。
 前県議の方は4月に当選したばかりとあって出遅れ感が有り、野党系の方は親しみやすさを演出したいがために明らかに間違った演出をするという、お馴染みの「アレ」が炸裂しております。 また元芸人の方は2011年~2020
年「よしもと青森県住みます芸人」として相方と青森で活動し、

 (オカリナ吹いてる方が野崎候補)それなりの知名度は有ったようですが、だとしても市議や県議ならまだしもイキナリ市長ってのは、、、 と、いうワケで、大方情勢は決してしまっているものだと思われます。


◎青森県・五戸町長選挙

 2期目を目指す現職と元町議の新人による一騎打ちです。
 現職が56歳、新人が72歳と現職の方が若い形で結構な年齢差があり、新人は2008年から2期町議を務めるも2016年から2回連続で町議選を落選しており、この構図だけ見れば情勢は見えた気がしますが、どうなるでしょうか。


◎千葉県・市原市議会議員選挙(定数32/37名)

 現職27人、新人10人が立候補し、党派別では自民10人、公明6人、立憲2人、共産2人、維新1人、参政1人、「いちはら市民ネットワーク」2人となっています。
 サミットが成功(?)するなどして岸田政権の支持率が上昇する一方、足立区議選では多数の落選者を出すなど強くなってるんだか弱くなってるんだか今イチ掴めない自民党は現有議席通りの10人を立てて勢力維持を狙っていますが、それが叶うでしょうか。
 一方、勢いが出てきた維新は1人の立候補。 最近の雰囲気からいって当選は固そうなので、何位で当選するかを注目したいところです。
 そして、参政党。 候補のプロフィールを見ると「パン屋さん巡り」と書かれていました。 パ、パン屋・・だと??


◎東京都 東京都議会議員補欠選挙・大田区選挙区(欠員2/6名)

 4月の大田区長選に都議2名が立候補した欠員を補う選挙で、落選した方の元都議(都ファ出身、区長選より無所属)が自身が穴を開けた補選に再出馬。 その他、前回(2021年)に落選した自民の元都議と都ファの元区議、更に維新の新人、そして「区民ファーストの会」なる、検索しても何もヒットしない団体名の新人(2019年から4連敗中。 しかも選挙公報が手書き)、元オリーブの木(現つばさの党)を離党し2021年から無所属候補の新人(2011年から6連敗中)の6名が立候補しています。
 政党候補3名+自身が手放した議席の奪還を目指す無所属候補の4名による争いになりそうですが、元都ファの元職には民主党→都ファという過去と、区長選より共産党の支援を受ける(今回は立憲、新社会党などが支援)という、変わり身の早い経歴に批判が集まっているようです。 今ではすっかりリベラル系候補となったこの方は今回、神宮外苑再開発の中止や今年から実施されたものの予想通り問題だらけだった「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」の見直しを訴えていますが、政策より経歴が問われる選挙となりそうで、対する現都ファの候補は「私はブレない!」という当てつけのようなキャッチコビーを掲げて選挙活動しています。
 自民候補が前回落選するような必ずしも強い候補ではない中、都ファと維新の候補の獲得票数が注目されます。


◎埼玉県・蕨市長選挙

 5期目を目指す現職に県議を3期務めた新人が挑む選挙。
 いずれも無所属で立候補していますが、現職は全国で唯一、共産党籍を市長で、対する新人は自民党の県議として12年間働いてきた方で、中身はバリバリのイデオロギー闘争です。
 私は多選をする首長は総じて「無能」と判断するので現職も後継者を作るべきだとは思う一方、まだ59歳と若くて、更に自身の人気が “共産バッシング” を上回っている現状を鑑みれば、下手に別の候補を立てると惨敗してしまう可能性が高く、多選批判されても出続けるしかないという状況は理解できます(だからといって賛成ではないですが・・・)。
 5.11㎢という全国一小さな市として知られ都心へのアクセスも良く、子育て環境が充実していると評判な一方で県内で2番目に犯罪率が高い自治体の蕨市の現状を市民がどう評価するのか、注目です。

◎埼玉県・蕨市議会議員選挙(定数18/23名)

 現職10人、元職2人、新人11人が立候補し、党派別では公明3人、共産4人、立憲と維新が1人ずつとなっています。
 維新は前回の選挙で1議席持っていましたが県議選に出るため昨年12月に辞職。 4月に越谷市の選挙区から県議選に出ましたが落選しており、今回の市議選では別の候補を立て、議席回復を目指します。


◎山梨県・丹波山村長選挙

 2期目を目指す現職に元総務課長が挑む14年ぶりの選挙です。
 “2期目を目指す現職” というのは強いものですが、「元総務課長」という市役所の役職持ちが対抗馬として出ている状況を見ると、あくまで私の見立てですが必ずしも評判が良くないのかもしれません。 それは現職は1期目の実績として「役場の新庁舎建設」を挙げるのに対し新人が「村の借金拡大」を課題に挙げている点でも明らかではないかと思われます。
 現職は前職の死去に伴う選挙に無投票当選で選挙戦は初めて。 新人も初の選挙なので経験でも互角と言え、人口約500人と県内最小の自治体で14年ぶりに行われる選挙でどちらが選ばれるのか、注目で御座います。
 

◎大阪府・堺市長選挙

 2期目を目指すおおさか維新の会公認候補に無所属の新人が挑む、前回と同じ顔ぶれによる選挙です(前回はもう一人いましたが、記事が汚れるので触れたくもないため省略します)。
 新人候補には自民党の堺市議や立憲、共産などの地方組織が自主的に支援しています。 一方公明は自主投票となっています。
 堺市は前市長が2009年に橋下徹知事(当時)の応援を受けて当選するも、その後おおさか維新が掲げた「大阪都構想」に反発し橋下氏と決別。 以降2度に渡り維新候補との一騎打ちを制して当選するも政治資金疑惑で2019年に辞職。 後任を争う選挙で維新候補が当選して以降は、逆に維新が強い地区となっているようです。
 ただ現職は当選後、掲げていた公約は実現せず、逆に給与は前職より多く貰っているとのコトで「維新」がどーこーの前に個人として良い評判があまり聞こえてこないので、それが結果としてどう表れるのか注目しておきたいところです。



候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます。


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金城ガンヂ
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