【#124】愛知県・東郷町長選挙レポート(2024 6.9)
突然ですが、私は現在の国政の体たらくを見るに、自民党は政権から下野すべきだと考えており、そのためには県や市町村などの地方選挙に至る場面でも自民に投票すべきではないとすら思うようになっています。
ただ、それは基本的な話で、その原則をも超える余程のコトが起きていたら自民系候補に投票しても良いと思っていて、その「余程のコト」が起きたのが、今回の舞台、愛知県東郷町の首長選挙でした。
“ハラスメント3町長”シリーズのトリを飾る今回のレポート。 これまでの2町と違い「党派性」が選挙戦に大きく影響を与えていました。 一体何が有ったのか、「ハラスメント」と同じ言葉で括られてもそれが起こる原因は三町三様だった様子を、是非ご覧いただきたく。
◆東郷町(とうごうちょう)・概要
面積:18.03㎢(愛知県 第45位 / 54市町村)
人口:43,891人(第38位)※2024年4月末現在
人口密度:2,434.33人/㎢(第24位)※2024年4月末現在
平均年齢:44.27歳(若い順 第15位)※2020年10月1日現在
衆議院は愛知7区に属し、鈴木淳司(自民 7期)氏を選出
◆立候補者
現職の辞任に伴い行われる選挙で、元副町長と議長を務めていた元町議による一騎打ちです。
◆前回(2022年)の選挙結果
2年前に行われた前回の選挙は現職が自公推薦の元町議を破り2選を果たしました。
落選した候補は翌年の町議選で返り咲き(5選)ましたが、注目すべきは新人が町長選で自公推薦を受けていたコト。 つまり、前町長は「非自民」の町長だったのです。
◆POINT
①ハラスメントで辞職した前町長
昨年11月に中日新聞が「東郷町長が町職員にパワハラを繰り返している」と報じたのをキッカケに全国的ニュースとなり、それらを受けて第三者委員会が立ち上がり調査を開始。 4月に調査報告書(PDF)がまとまり、パワハラの他、セクハラ、マタハラ、パタハラ(父性に対するハラスメント)と “ハラスメントのオンパレード” が認定され、町長は辞職しました。
辞職時のニュースを見ると議会への挨拶で「議会の皆様においてもハラスメントのない議会を構築していただき・・・」などと、他人事のような発言をしていました。
では、どういうハラスメントが有ったのか具体例を挙げていきますが・・・ パワハラの例がかなりキツイ言葉なので、もしそれらを見て気分を害したりキモチが落ちたりする可能性が有る方は、冒頭の目次から「②議会とのゴタゴタ」にジャンプしていただければと思います。 決して無理なさらぬように。
・パワハラ
・・・どうですか? 凄まじいでしょ? よくもまぁ町長2期5年程度の在職でここまでいばり散らかしたものです。 酷すぎる。
ただ、前述の通り “ハラスメントのオンパレード” なので他もイロイロあるのですよ。
・セクハラ
コチラも結構な酷さ。 この前話題になった某ドラマのように昭和からタイムスリップしたかのような不適切な言動です。 ちなみに上記に出てくる「町のキャラクター」ですが、
コチラになります。 「くまモン」のような太めのキャラクターではなく、まぁまぁ人型。 綿による “防御” も薄そうで、中に入っていた女性職員が町長に抱き着かれた時の恐怖は相当なモノだったろうなと。
・マタハラ、パタハラ
報告書によると町長は「男性は育休をとっても妻のためにはなっていない。 育児をしていない」と語ったようですが、それおめーだろ!って話で、あんたの時代に即さない価値観を職員に押しつけてんじゃねーよ! という言葉しか出てきません。 こんな人がトップだったんだと東郷町民の皆様はショックだったでしょうね・・・
そしてなんと「その他」なんて項目も有るのですよ。「既存の定義には当てはまらないハラスメント」って何だよ、ったく。
・その他
まさか「その他」に最大級に酷いハラスメントが出てくるとは・・・ 私は去年体調を崩したりしたので、自分に置き換えて上司がこんなコト言ってきたら・・・ 殴りかかるかもしれないわ。
とにもかくにも、最低な町長です。 辞職は当然で、何なら被害者が民事で訴えたりして然るべき裁きを喰らえばイイのに、としか思えません。
ところで、この町長ですが辞職に至る過程でも揉め事が有りました。 相手は、議会です。
②議会とのゴタゴタ
パワハラ発覚後に町長が記者会見をして事実関係を認めた昨年11月、12
月議会開始前に町議会は町長に「不信任案」を叩きつけ、採決の結果「賛成10・反対6」と賛成多数となりますが、採択の要件である「出席議員の4分の3以上の賛成」に足りなかったため否決されました。 直前に恫喝の音声データまで公開されていただけに反対する議員がいたというのは驚くかもしれませんが、この時期はまだ第三者委員会設置前であり、そこの調査報告を待つべきだという「手続き論」で反対にまわったというのが主な反対意見でした(ただし、反対の中にはバリバリの “町長派” もいるのですが、その話は後程・・・)。
ただ、議会として意思表示を示すのは大切かもしれませんが同時期にハラスメントが起きた岐阜県岐南町と岐阜県池田町では特に決議案が出されていないですし、不信任のひとつ前の段階として「問責決議」というものも有ります。 議員関係者の話では「町民からの『あの町長をどうにかしろ!』という突き上げが大きかった」からだそうですが、それでも一足飛びに不信任というのは性急すぎると私も感じます(まぁ町長自ら辞職すれば済む話なのですが・・・)。
とにもかくにも不信任は否決され(形だけでも)正常化する、コトはなく、議長が町長に「職員の保護」を理由に登庁を控えるようにとする「要望書」を提出! その結果、
町長は議会招集の挨拶だけして退出。 一般質問では町長への質問のみ議会に出席して答弁。 また「加害者の可能性がある町長と、被害者の可能性がある職員が同じ空間にいるのは問題」と議会が要請したコトを受けて、町長が答弁する際には部課長の幹部職員7名が入れ替わりで退席するという異様すぎる議会になってしまいました。 やはり、こんな混乱した議会になった時点で第三者委員会の報告を待たずに辞職すべきだったのではないでしょうか。
そんなこんながありながら、第三者委員会の報告が出てようやく町長は辞職。 そこから次の候補を立てるべく各所奮闘が始まるのですが、またそれもドタバタしたようなのです。 まぁ笑えるやら呆れるやらなので、是非御購読いただいて続きを見ていただきたく存じます。
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