選挙結果振り返り(2023 12.10投票)
昨日の選挙、維新にとっては “悪夢” 以外の何物でもないでしょう。
それは、皆様既に御存知の区長選、だけではありません。 この結果を以て維新の勢いは、止まったといって良いのではないでしょうか。 振り返っていきましょう。
◎茨城県・下妻市議会議員選挙(定数18/21人)
現職16人、新人5人が立候補し、政党別では公明が2人、立憲・維新・共産が1人ずつ出している選挙は、現職1人、新人2人が落選。 女性候補は3人中2人が当選しました。
共産候補は前回7位に対し今回は12位。 得票数も約130票減らしましたが無事に当選。 同党における最近の地方選挙の “惨状” を見るにつけ、順当な結果ではないでしょうか。
そして初の議席獲得を目指して維新が候補を1人立てましたが、なんと結果は20位のブービー落選! これまでは今回のような1人擁立だと上位当選して然るべきなのが、落選。 確かに維新は北関東では弱いですが、それでも茨城は栃木群馬に比べれば地方議員を誕生させていてそれなりに名前は通っているハズですが、やはり大阪万博を始めとする党のズンドコっぷりが露わになった結果なのかもしれません。
次に紹介する選挙結果と合わせて、維新の勢いは止まったと言って良いでしょう。 ただし国政選挙になると、それまでの支持率関係なしに “第三の選択肢” として維新は機能すると思われるので、これらの結果が国政に影響が出るかどうかは、未知数です。
◎東京都・江東区長選挙
公職選挙法違反の疑いがある区長が辞職し、5人の候補者が揃って「クリーンな区政」を掲げる選挙は、辞職した区長を擁立していた自民・公明・国民民主・都ファが推薦する候補が当選しました。
この選挙については多くのメディアが報じているのでコチラで多くを語る必要は無いでしょうが、つまるところ「百合子の独り勝ち」というコトに尽きるのでしょう。
小池知事は自らが支援する候補が勝ち、選挙演説などで露出も成功し、更に都内の選挙で連敗するのを防ぐために擦り寄って来た自民に “貸し” を作れたしチカラも見せつけられた。 私はこの選挙を誰が勝つかどうこうより来年の都知事選への前哨戦だと見ていたので、このままで行けば百合子は再戦するのでしょう。 ・・・しかし、百合子は健康面が心配だけど、あと4年政治家やれるのでしょうか。
それにしても自民は連敗こそ免れたものの、パー券問題を巡る騒動が大きくなりすぎて、この勝利も「焼け石に水」といったトコロでしょうか。 支持率の回復は見込めないし、来年の都知事選も百合子の後塵を拝すコトになりそうだし、踏んだり蹴ったりですなぁ。
一方、立憲を始めとする左派系野党が応援した候補は2位に入ったものの伸び悩み。 そもそも辞職した現職が当選した時、立憲も支持していたワケですから、その事実を無視して自民だけの問題にするのは無理が有ったかと。 野党候補の戦い方としてはそうするしかなかったのでしょうが、当選した自公&都ファ候補に約2万3千票も離されたのはショックでしょう。
地域政党推薦の無所属候補が2位の野党系候補に約4千票まで迫る大健闘を見せましたが、投票率が4月の区長&区議ダブル選挙から9ポイント下がる中では組織票と既存の票を持っている候補が有利であり、それならば4月の区議選でトップ当選した地域政党推薦候補が、組織が小さくとも区議選で3位当選だった野党系候補に迫ったのは必然と言えるかもしれません。 そしてそれは4位に入った完全無所属の候補にも言えて、4月の区長選で約3万4千票なのが今回は約2万9千票で低投票率の中、根強い支持者が投票した結果、今回 “悪夢” を見た維新の候補に勝ったのでしょう。
そして、維新ですよ維新。 まさかの最下位落選+供託金没収をいう最悪の結果となりましたが、上記の通り既存の支持者が投票に行った結果が反映されたものとするならば選挙初挑戦の “新顔” にとっては苦しい選挙になるのもやむを得ないのでしょう。
維新も国政選挙に向けた “第三の選択肢” として党の存在感を示すのが最大の目的でしょうから落選自体は想定内でしょうが、それにしても “最下位+供託金没収” というのは明らかに蛇足。 前述の通り維新を巡るズンドコが世に知れ渡ったコトに加え、低投票率に支持層が都ファとダブるコト、そして維新推薦なのに「江東区民ファーストの会」を名乗る候補者自身の質の悪さがモロに表れた結果だと思われます。
それにしても、自身が応援する候補が3位に入る健闘を見せ、かつて都議会で共に会派を結成した音喜多駿が幹部をしている維新が推薦する候補が最下位に沈んだのは、痛快だろうなぁ、、、
◎福井県・福井市長選挙
4期務めた現職が退任し、元県議と、自民、公明、立憲、国民民主の推薦を受ける元市長の二名で次の市長を争う一騎打ちは、元副市長が元県議を振り切り初当選しました。
元県議が「刷新」を、元副市長が「継続」を訴え、終盤まで激しく競り合っていた選挙は「継続」を訴える元副市長が組織力を生かして元県議を約1400票差で振り切った形です。
元県議は国政政党のバックアップが無い中(応援していた「オレンジ」を除く)、あらゆる戦術を駆使して全力を尽くしましたが、現職の後継且つ与野党相乗り候補の壁は、あまりにも高く、厚いものだったようです。
◎鹿児島県・南九州市長選挙
3期目を目指す現職に市議を3期務めた新人が挑む一騎打ちは現職が3選を果たしました。
先週の津久見市長選に続いて市役所の新庁舎建設が争点となっており、人口約3万6千人の市で、現在65億円の事業費で新庁舎を建設予定で既に土地の造成が始まっていて、それを進めたい現職に対し、新人は一度中断し計画の見直しをすべきと訴える選挙でしたが、コチラでは新庁舎建設推進が市民の声だったようです。
2007年に3町が合併して南九州市が誕生して16年。 そこまで新庁舎建設を放っておいたのが最大の問題で、先送りにしてきたせいで物価高騰&資材難の影響を受けて事業費が上がったのが原因であり、きっと市民は現在旧役場を支所として使い続けている現状が良くないという認識なのでしょう。 新庁舎の事業費は気になるとはいえ、市の心臓部ともいえる旧3町の中心となるべき市役所が未だ建設されていない状況をこれ以上先延ばしには出来ないと考える支持者が多かったのかもしれません。
◎鹿児島県・南九州市議会議員選挙(定数18/21人)
現職16人、新人5人が立候補し、政党別では共産と参政が1人ずつ出している選挙は現職2人、新人1人が落選し、女性候補3人は全員当選しました。
国政が裏金問題で盛り上がる中、そして参政党中央が “内ゲバ&独裁” でガタガタになる中、地方ではしっかり議席を増やしているのが参政党。 コレで「8.30事変」で神谷独裁体制になって以降、17勝4敗と大きく勝ち越しているのが現状です。 もしかしたら今後、党中央が議席が増えず停滞する中、地方は議席を持つという、幸福実現党のような逆転現象が参政党にも起きるかもしれませんね。(まぁ、カルト化してテ〇起こされるよりマシですが・・・)
また、前回当落線上の2候補が獲得票同数のため “くじ引き” で当落を決めて話題になった(落選候補も後に繰り上げ当選)2候補は今回揃って当選。 良かったですね。
以上となります。
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます。
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