【レポート #6】山梨県・北杜市長選挙レポート(2020 11.15)
長野県外の選挙取材は初めて。 県が変われば政治事情も変わりましてイチから勉強しないとダメなのかぁ? と悩んでしまい元祖選挙ウォッチャーのちだいさんに質問したところ、「山梨は、自民が内ゲバしてるトコ」と、ひと言で解説して下さり、それを頭に入れながら取材してみると、なるほど長野とは全然違うの選挙模様が有りました。
四人が立候補し混戦を極めた選挙戦を、私史上初となる二日間にわたって取材しました。 どこよりも詳しい自信が有ります! 是非読んでいただきたく。
◆概要
・面積: 602.48km²(山梨県第1位) 山梨県の西端で最北端の市。 富士見町など長野県の自治体と隣接
・北巨摩郡に属していた8町村(長坂町 高根町 大泉村 白州町 武川村 須玉町 明野村 小淵沢町)が2度の大合併(2004年と2006年)で丸ごとひとつにまとまり北杜市となる(←故に、とにかく広くて取材が大変・・・)
・人口:46,508人(山梨県第6位)※2020年10月1日現在
・八ヶ岳や甲斐駒ヶ岳といった山に囲まれ市の3分の1が八ヶ岳南麓の山岳高原地からなっているので高原観光が主な産業のひとつ
・八ヶ岳リゾートアウトレット、清里高原、サントリー白州蒸留所、サントリー天然水 南アルプス白州工場など、多くの観光スポットを有する。 また、映画「いま、会いにいきます」のロケ地として有名なひまわり畑がある
・鉄道最高地点 標高1375mを通るJR小海線(八ヶ岳高原線)が走っていて、路線上のJR野辺山駅は標高1345mの駅最高地に建つ
・旧 明野村地区は日本一の日照時間を誇りメガソーラー発電所が多くみられる
◆立候補者
・大柴 邦彦(おおしば くにひこ)候補
大柴候補は旧 明野村出身。亜細亜大学卒業後、山梨交通勤務を経て2011年に北杜市選出の県議に(無投票)当選し、以降3期連続当選。 任期中に県議会議長も経験した上で今回県議を辞職し市長選に挑みます。
・渡辺 英子(わたなべ えいこ)候補
渡辺候補は旧 小渕沢町出身→長坂地区在住。 スケート選手として日体大女子短大卒。 教員を経て旧 長坂町議を1期、北杜市議を3期務め、2016年の市長選で新人2氏を破り初当選。 今回2期目を狙います。
・上村 英司(かみむら えいじ)候補
上村候補は旧 須玉町出身。 慶応義塾大学卒業後、サントリー勤務を経て実家の稼業(上村酒店)を継ぐために北杜市に戻り、韮崎青年会議所(JC)理事長も経験。 2012年に市議に初当選。 2016年に市長選に挑戦するも惜しくも敗れ、4年間の準備期間を経て今回リベンジに挑みます。
・池田 恭務(いけだ やすみち)候補
池田候補は大阪府出身。 国際基督教大学卒業後、コンサルティング会社勤務を経て、2013年から渡辺喜美衆院議員(当時)の政策秘書に従事。 2015年、武川町に移住し2016年に市議初当選、1期務めて今回市長選に挑戦します。
◆前回の選挙
当時の現職である白倉政司市長が体調面の不安を理由に退任。 新人3名による熾烈な選挙戦の結果、渡辺候補が上村候補を326票差で振り切り当選しました。 今回は1名増えて更に混戦になると予想されます。
◆POINT① まず、相関図を理解しましょう
この選挙の場合、争点やポイントを理解する前に山梨県ならではの人間関係を理解する必要が有ります。 相関図を基に説明いたします。
ここから先は
もし宜しければサポートをいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは今後の取材費として使わせていただきます。