【リザードンHR争奪戦レポ】闘紙伝説モウシ 第一話
ツッ…!
ーーーこの男、もうしは焦っていた。
借金の棒引きを賭けて挑んだシールド戦、予選開始前。
もうし「この配牌でどうやって戦えばいいんだ…!」
もうしの開けたパックからはSRは0、アメイジングレアも0。ザルードマホイップ。ゲノセクトもトルネロスもツインエネも、頼みの綱の鋼タイプすらまともに出なかった。
もうし「ザルードは現物…!ここはビードルから入って…2-2で出たナッシーを立てて時間を稼ぐしか…!」
案の定弱気の思考。レアが出ないからアンコモンの進化でお茶を濁そうとするもうし。
もうし「ゼクロムゼラオラは出てる…!ここは草雷でいって闘のジガルデもタッチ…!」
もうし「超はダメ…4色デッキは回らない…ここはマホイップ切りで安定…!」
試合前にあれほどたねで戦う、スタートポケモンで殴ると理論を宣っておきながら、ビードル展開、進化採用、あまつさえエネの安定を取りにいくという愚の骨頂…!!
うしろで見ていたアカギ「死ねば助かるのに…」
もうし「ッッ!?」
もうし「お前…シールド戦がわかるのか?」
アカギ「いや。全然。ただ、今気配が死んでいた…」
アカギ「背中に勝とうという強さが無い。ただ、助かろうとしている…」
アカギ「博打で負けが込んだ人間が、最後に陥る思考回路…」
アカギ「あんたはただ、怯えている…!」
もうし「うぅ…!」
ざわ… ざわ…
もうし「確かにこのガキの言うとおりだ…この手がどうしてマホイップ切りなんだ…!どうかしていた…!」
もうし「俺が今やっているのは博打だ…!危ない橋一本渡れない男に、勝機があるか…?」
もうし「どうせ打つなら…!強く打って……! 死ねェ!!」
ド ン !!!
ここでもうし、ナッシービードル切り。ザルード+ゼクロム軸、マホイップジガルデタッチの4色デッキを選択。
もうし「これで…!」
デッキ構築時間60分。もうしはフルに使い切り、デッキ作成タイムを終了。
伝説の夜が…始まろうとしていた…!!
闘紙伝説モウシ 第一話 闇に舞い降りた天才 完
第2話へつづく…