これからもヨロシク
【たかはC】
コロナ禍でやれる事を考えた末に朗読劇を配信する事になった。
劇場でやる朗読劇ではなく、ロケ収録をして、それを配信するというもの。
朗読劇なら稽古もリモートで行える気がする。
そこで、今一度【朗読劇】を辞書で引いてみた。
▼役者が台詞を暗記するのではなく、台本を持って音読するスタイルで上演される劇。主に声による劇的演出によって観客にイメージを伝える。
今回の企画は、立ち稽古をするほどの動きがあるわけではない。
なんかしっくりこない。
次に【朗読】を辞書で引いてみた。
▼声に出して読み上げること。特に、詩歌や文章などをその内容をくみとり、感情をこめて読み上げること。「詩を朗読する」
どちらかと言うと、こっちに近いような気もする。
そこで今回のタイトルは、
リーディング配信「これからもヨロシク」
と、決めた。
【朗読劇】でも【朗読】でも見て下さる方が、感じるままに受け止めていただけたらという思いもあるのだが、正直言うとリーディングという便利な言葉を見つけたので、フワッとさせた感じ。
そのくらい冒険的というか、正解の形が見えていないチャレンジングな企画なのだ。
そんなフワッとした企画なのに素敵なキャストが集まってくれた。
キャストが決まった時点で、安心したくらい、素敵なメンバーが集まった。ありがたい。
そして、リモート稽古を繰り返し、いよいよ撮影が行われた。
今回は「表情」と「声」がとても重要な企画。
「表情」はリモート稽古で見る事が出来ていたし、役者への信頼もあったので、本番中、演出としては「声」だけに集中させてもらった。
ヘッドフォンを付けて、台本を追う。
その作業で、とても幸せを感じた事がある。
それは、役者陣の脚本への捉え方がとても繊細な事に改めて気付いたのだ。
例えば、脚本に「・・・・・・」と書いてある。
この間だけで、その人物の気持ちや背景をいろいろと考えて演じてくれている。息づかいでも何かいろいろと伝えようとしているのがわかる。
今回のキャストは全員、そういう繊細な部分を作り込んでくるタイプだったので、作品が構築されていく感じが楽しかった。
キャストには「これからもヨロシク」と言いたい。
撮影陣も少数精鋭で本気を出してくれた。
これスタッフ何人いるの?と思うくらいのカメラの台数。
実際は全然人が足りていないのに動き回って撮影してくれた。
やはり撮影陣の皆さんにも「これからもヨロシク」と言いたい。
そんな、リーディング配信「これからもヨロシク」ですが、作品が完成するのはまだ少し先。
今、モーレツメンバーの糸柳澄人が気合いを入れて編集中。
締め切りまで相当なハードワークになると思う。
締め切りまでの日数と本編の長さからして本当に地獄のような日々だと思う。
澄人よ、申し訳ないけど・・・
「ここからはヨロシク」
(おわり)