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”ベース”を弾くこと
ベーシストのゆっけです。
どうやらnoteに登録して7年らしい。久しぶりに開いてみるとお知らせのようなものが通知欄に届いていた。
文章を書くということには慣れていないのだが、時折筆を執ってみようと思う。
デジタルなので筆を執るという言葉が適切かはわからないが___。
ベースを弾く。演奏する。
ただこれだけのことだが、かれこれ10年近く続けている。
全く楽器を触っていない空白の年月もあるが、トータルということで多めにみて欲しい。
何かを続けるということは難しい。
私の場合「音楽」においては何かしらの形で20年以上関わっているが、それ以外の事はまるで続かない。話せる内容が音楽しか映らないので、今日はその事について書いてみようと思う。
9/24(日) 友人(以下Bさんと記載)の主催するライブイベントに出演した。一言で表すならば、Bさんの好きなアーティストのコピーバンドを集めたライブイベントだ。GLAY、緑黄色社会、GO !GO!7188といったジャンルや年代に囚われないコピーバンド7組が出演していた。
私は”PENGUIN RESEARCH”(以下ペンリサと記載)というバンドのコピーバンドでベーシストとして出演した。バンド名でピンと来ない方もいるかもしれないが、”kemu” ”堀江昌太”というワードなら引っかかる人がいるかもしれない。2つとも同一人物の別名義だが、今は彼がペンリサのベーシストという事だけが伝わってくれたら嬉しい。
誤解を恐れずに表現するならば、彼のベースはベーシストらしくない点が多い。
どういうことか?
「ベース」と聞いて一般的なイメージはどんなものだろうか。
・低音が効いている
・ボトムを支える
・ビート感を出す
・地味
こんなところではないだろうか。音楽に関わっていない人からは「ベースって何してるの?」「鳴ってる?」等と言われたこともある。
そこだけ摘みとれば悲惨極まりないかもしれないが、それくらい認知されにくいという事をお伝えしたい。(勿論ベースだけで鳴っていれば伝わるし、ベースの音を理解している一般聴衆も沢山いる)
さて、それでは堀江昌太さんのベースに関してはどうか。
上記で挙げた要素はベースの役割としては必須のものだ。勿論彼のベースも当たり前にその点をクリアしているのだが、それを踏まえた上でアプローチが独特なのである。
わかりやすく言えば”派手”なのだ。
音色、フレーズ、共に派手。高身長イケメンがまるでギターをかき鳴らすが如く指板上をメロディアスに駆け上がる。
ちなみに本当にイケメンだ。後光が差している。マジである。
先日演奏した中から「シニバショダンス」という曲のリンクを記載するのでよかったら聴いてみてほしい。
あわよくばペンリサの魅力に取り憑かれて欲しい。
彼の演奏は”ピック”を用いられることが多い。
三角形のアレだ。素材、硬さによって放たれる音色にも違いが出るのだが、恐らく少し柔らかめのピックを用いていると思う。
ここまでは自分ともある程度共通しているのだが、大きな違いはピッキングの位置だ。
私は割とブリッジに近い箇所をピッキングする。そうすることで輪郭が出やすくなる。彼は対照的にネック寄りで弾くことが多い。
先ほど彼のプレイを”ギターをかき鳴らすように”と表現したが、本当にギターを鳴らすようにベースを弾くのだ。これが案外難しい。
16分のカッティングのようにゴーストを鳴らし、グルーヴを生み出している。
エイトビートもオルタネイト中心なのだが、不規則にダウンピックを織り交ぜる事によって唯一無二のサウンド作りに一役買っているようだ。
私は割とピックを使い分けるのだが、今回はFenderのピックを使用した。
なんせロゴがかっこいい。
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ペンリサのコピバンは一般的にはハードルが高いのではないかと思っている。
ベースもそうだが、他パートも非常に水準が高い。曲のBPMも速くテクニカルな要素が散りばめられている。
故に、コピバンでも求められるハードルも高い。スローな曲でノリを出すのとはまた違った技術が要る。
今回私はトラでの出演だった。(エキストラの略、要は代打)
本来のベーシストは知らない方なので完コピを目指すタイプなのか、自己解釈で自分らしさを押し出すタイプかはわからないが、私は私らしいベースを弾く事にした。
”堀江昌太”を目指すこともやめた。
勿論リスペクトは残しつつ、自分の味のあるベースを演奏したつもりだ。
自身の拘りについては気恥ずかしいので文字にしないが、中々楽しめたので少し安堵している。
こだわりについては、機会があればどこかで触れてみる事にする。
聞いてくれれば答えるかもしれない。
今回のライブはBさんの節目イベントだったのだが、少しでも力添えできていたらいいなと思う。トラを探すとき自分に目を止めてもらえたのも嬉しかった。
どんな形であれ自分を必要とされるのはやはり嬉しいし、感謝しても足りない。
これからも、楽しく音楽できる事を願う。
あわよくばベースを弾いていたい。
では、また会う日まで___。