アメリカ 小学校リモートラーニング2020年5月
こんにちは。ここはアメリカ西海岸のシリコンバレーです。正確にはイーストベイ。何人か日本の友人からリモートラーニングってどんな感じ?と聞かれたので書いてみることにしました。どなたかのお役にたてたらと思います。
小学校3年生 8才 次男の公立小学校
3月16日シェルターインプレース(ロックダウン)が決まってすぐ、学校から連絡がありました。最初の1週間 学校の先生達はズームのやり方を覚えました。
その間 家にパソコンがない、インターネットがない、などの人の家に学校の教員がパソコンを配ったりインターネットの環境設定などの機器を配りました。
初日はズームの使い方、1週間何をしていたかなど やっといつも通りの先生の笑顔を見て子供たちはほっとしてる様子。
少しずつ授業っぽくなってきたのは2週間ほどしてから。 この時期は先生も親もズームに慣れていない中だったので色々とサポートも必要でした。学校のお勉強というよりも 先生のいつもの声を聞けて子供たちは精神的に安定していたと思います。
3月23日から本格的にズームの授業が開始。スムーズに移行できたのは、
1.普段から授業でグーグルクラスルームを使っていた事。
2.子供達が毎日学校でパソコンを触っていた事。
3.プロジェクトを管理しているアカウントなど個々に持っている事。
4.学校で購入しているオンライン教材が豊富にあって子供たちもオンラインに慣れていた事。
5.シリコンバレー全体が紙を使わない方向に動いているせいかすべてお知らせがメールで届いたりオンラインに子供も父母も慣れていること。
そのため 新しく始まったのはズームぐらいだった気がします。
またズームを使いたくない先生はグーグルミートを使ったりしてる先生もいました。 基本繋がれば良いというフレキシブルな考えです。
我が息子の授業はというと、
月水金 10時から11時半ズームでの担任の先生の授業があり 曜日によって英語、算数と分かれています。テストも授業中に行われ点数が70点以下の子は再度ズームでの補習あり。点数が満たなかったので今日の3時からズームに入ってください、補習します などお知らせがあります。学校側が朝から昼過ぎまで授業を行わない理由は子供に適切なスクリーンタイムを考慮してだと思われます。2時間はオーバーしないようにと言われてきました。 (この時期は2時間は超えちゃってますが。。)
ズームの授業の間、生徒は皆ミュート(音無し)にして発言したい人は自分でアンミュート(音無し解除)に。 バックグランドも自由に皆カラフルに変えてます。
宿題は普段よりもけっこう出てる気がします。
宿題はオンラインで出され、すべて期限までに提出し、宿題は採点され、やり直しの分はその日に戻される。それをまた提出する。
授業に遅れる子がでないよう、先生がしっかりサポートしてくれて 質問などは普段の学校の時間朝9時から午後3時の間ならいつでも親も子供も受け付けていて返信もすぐにきます。
アメリカの小学校では英語を母国語としない子供のために English Language Development (ELD)というサポートがあります。息子の学年には5名から8名ほどいると聞いてます。 ELDのサポートも 週に2回 月曜と木曜日 12時半から1時半までズームであります。
学区で購入してるサイトにログインし先生が進み具合をチェックします。次男のアカウントでELDのクイズ、リーディングを毎日することが決められています。(やっていないと やるように、とメールがくる。)
そして頑張った日にはこどもの写真入りの楽しいメッセージカードが届いたりします。時々体育のクラスもあります。体育の先生がズームで20分位子供達と部屋の中でもできそうな運動をします。
子供達にできるだけ飽きずに皆で参加できるオンラインでできそうなイベントをとあの手この手で学区が考えてくれます。
まずは、学区のマラソン大会がコロナで中止になったので、個々に走ってその記録をオンラインにあげていきましょう!というのがきました。確かに子供たちは運動不足になりつつあったのでとても良い取り組みだと思いました。
その後春休みに突入する時に先生たちから心温まるメッセージビデオが皆に送られました。他にもタレントショーをするので動画を送って!とか、先生に感謝のグーグルスライドを作ってみんなで送ろう!とクラスボランティアのお母さんからメッセージがきたり楽しいアクティビティを頂きながら過ごしてます。
リモートラーニング大変だと感じたことは先生からのメッセージを見落とさないようにしなくてはいけなかったりメールでくる読み物が増えた気がします。
ズームを1週間で使いこなせるようになった子供達は新しい遊びを探し出してました。チャットと絵文字を巧みに使っていました。さすがに授業中はだめ。と言ってもやるのが子供達でちょくちょく見張っていないといけません。朝食を食べながら授業を受ける子供も25人ほどのクラスで数名います。先生は音なしのミュートにするなら食事をしながらでもOKとしているようです。リモートラーニングが終わるとそのまま友達とズーム会を開いてます。話すことがないって事を話そう!と大声で叫んでいました。私の知らないズームの機能を自分たちで探し出しホワイトボードや画面シェアをして遊べる子供達の順応性は凄いなぁと感心します。
このシェルターインプレース(ロックダウン)で学校に対して感じたことはロックダウンが宣告されてからの学区と先生の行動と決断が素早く、リーダーシップをとってくれたお陰で不安を最小限に抑えて乗り越えられたこと。通常からオンラインで学べる環境が整っていれば、今後もしロックダウンになったとしても学び方を切り替えるだけなので日本もそのような環境が早く整えば良いなあと今回の事で思いました。
シリコンバレーはIT企業の本社が連なる土地なのである意味特殊な場所なのかもしれません。ただ今回の事で学びを止めずに進めている現実があるので その部分は参考になるのかなと思いました。
次回は長男の中学生のリモートラーニングについて。
つづく。。。