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葵トリオのコンサート

今日はハレ・ルンデへ行きました。

話せば長くなりますが、昔に名古屋市地下鉄の丸の内駅近くにスタジオルンデがあり、室内楽専用ホールがありました。15年ぐらい前に閉館しました。スタジオルンデには10回以上行ったと思いますが、バルトーク弦楽四重奏団など室内楽のコンサートを聴いたのが思い出です。

そのルンデが「復活」しました。当時のスタジオルンデのスタッフの村林さんが新たにハレ・ルンデという室内楽ホールを名古屋市昭和区に復活させました。

桜山駅からも御器所駅からも徒歩10分ぐらい。広い通り沿いにあります。

ホールには喫茶店も併設しています。
日曜日は定休日だそうで、土曜日に行ってみます。

会場は昔のスタジオルンデと同様に演奏者と聴衆が同じ高さで距離が近いです。サッカーだとピッチレベル観戦、バスケットボールだとコートサイド席という感じで特等席です。

葵トリオの公演を聴くのは初めてで、今日は楽しみにしていました。去年は行く予定だったのに徹夜仕事でダウンして行けませんでした。葵トリオの演奏がすばらしいのはラジオやYou Tubeなどで聴いてずっと聴きたいと思っていました。

今日の曲目はショパンからマルティヌー1番に変更になり、モーツァルト、マルティヌー、ドヴォルザークです。

■モーツァルト/ピアノ三重奏曲第1番

実はこの曲は今日初めて聴きます。
モーツァルトはピアノ三重奏曲よりピアノ四重奏曲の方が有名で、ピアノ三重奏曲にはあまり馴染みがありませんでした。K496ということで中期の脂が乗った頃の作品です。

ピアノパートがモーツァルトらしいですね。秋元さんのピアノが卓越していますね。この頃のピアノ三重奏曲はピアノパートが強いですね。ピアノ三重奏曲で3つの楽器が対等になったのはベートーヴェンの功績でしょうね。さらに発展させたのはメンデルスゾーンとシューベルトになるでしょう。

天真爛漫なモーツァルトという曲ですが、第3楽章は天才モーツァルトでしたね。

■マルティヌー/ピアノ三重奏曲第1番

直前にショパンからマルティヌーに変更になりましたが、マルティヌーを聴けるのはラッキーだとは思いました。

いきなり不協和音から始まりますが、この不協和音が心地よくて病みつきになります。昔に合唱団で現代音楽の不協和音の曲を歌ったことがありますが、不協和音は慣れると心地よい音楽になると言われました。本当かいなと思いましたが、不協和音が快感に思えるぐらいになりました。

この曲の冒頭はバルトークの弦楽四重奏曲第5番ぐらいの強烈な不協和音のリズムですね。ちょっと病みつきになりそうです。

マルティヌーは美しい旋律もあり、ある面バルトークに似た感じがありますね。ジャズっぽいリズムもあり、いろいろと楽しめます。
葵トリオの演奏レベルが高いからこそマルティヌーの音楽が活きますね。今日はすばらしいものを聴きました。

■ドヴォルザーク/ピアノ三重奏曲第3番

ドヴォルザークのピアノ三重奏曲は4曲あり、どの曲も大好きですが、第3番はその中でも最高級に好きな曲です。

冒頭の部分、かなりゆっくり入りましたが、その後の緩急をくっきり見せるための伏線でしたね。3人の楽器がぴったり合っているだけでなくていろいろな曲の解釈を演奏にぶつけていました。内容が大変濃い演奏が聴けました。葵トリオの演奏がすばらしかったです。

モーツァルトと比較すると3つの楽器のぶつかりと調和が格段に進歩していますね。室内楽としてのおもしろさを感じながら聴きました。
ハレ・ルンデという会場の演奏者との距離感が近いからこそ室内楽が楽しめるなと思います。

■アンコール/メンデルスゾーン/ピアノ三重奏曲第1番第2楽章

古今のピアノ三重奏曲で1番有名なメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番。その中の愛らしいメロディーの第2楽章。
ここでも葵トリオの演奏はすばらしかったです。

メンデルスゾーンの誕生日の2月3日に東京でメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番を全曲やるという告知がありました。聴きたいな。東京は難しいか。

一般発売前の先行発売の葵トリオのCDを購入しました。
今日の曲目のマルティヌー第1番とドヴォルザーク第3番です。病みつきになる2曲の演奏です。

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