CWEのエキシビジョンを見てて思ったこと

 3/21のAPACvsNAを見ていて思ったこととか。

 ヤる気満々のATLUSに対して、準備の足りていなかったMAHOUの試合であった。ATLUSは個々の大きなミスがなく、作戦もしっかり練ってきていた。MAHOUは要所要所でいいプレイをしている人間はいたものの、正直言葉を失うシーンが何度もあった。EBRの戦犯度が高すぎる。私の予想は7-3だったが結果は7-2。

ATLUS側について

 ほぼ完勝なのであんまり言うことがない。全体的にミスが少なかったのは練習して臨んだことも大きいように感じる。タクに関しても、youheyさんが自身のブログで説明してくれているから、そちらを見たほうがいいと思う。部外者が意図を解説するのが難しいのは自分も当事者だったことがあるのでよくわかっている。もちろん人によってはその上で色々言いたいことを言うのだけどね。個人的な意見を言うなら、砂の川防衛は技量で勝ったなという感じだ。カレリア防衛で1本捨ててもいいと思えるぐらいには余裕もあったんだろうし、7-2は妥当なスコアだろう。

NA戦(vs MAHOU)を終えて(youhey_kの戦車ブログ)

 ところでここ1~2年の間になぜNAとそんなに仲が悪くなったんですかね。表に出ている事が全てじゃないよね、きっと。まあ仲良くやりなよ。ルールに沿えと要求するのは正当な権利であるし、皆が文句つけるべきは不備のあるルールを設定したWGなのだ。

MAHOUとNAの近況について

 VC繋いでないんだろうかと言いたくなるような……うん。タクも古く、あれでよく何本か取れたなという感じだけど、そういう意味では一部の個人の技量は試合をキャリーできるぐらい高かったのか。

 WoTというゲームは上手なプレイヤーが何人いるかではなく、下手なプレイヤーが何人いるかで勝敗の大半が決まるゲーム。戦車にはそれぞれ視界やHPといった共通の能力が設定されているので、要所にただ存在するだけで戦場に影響力を及ぼせる。その能力を活かせない……つまりポジショニングが下手な人が大体戦犯である。彼らは何度もゲームを台無しにしており、見ている私としては回らない寿司屋でカニカマを出されたかのような気分になった。

 試合内容もそうなんだけれど、公式フォーラムにもredditにもこのショーマッチ関連のスレッドが建たないのは深刻だなあと思った。唯一建ってるスレッドこれだし。告知用……。

これだけかよ

 責任者が退職/配置換えし1年間カジュアルトナメが開催されなかったり、CWに関する意見が通らない等もあって、競争コンテンツの少なさや競争力の無さについて本人らも嘆いていたNAだけど、今後も見通しは暗い気はする。コミュニティでリーグを作ったりと色々やってはいるけど、所詮はDIYだ。

 そもそも私はMAHOUがこのエキシビジョンを受けないと思っていた。彼らにはやる理由がないし。でも実際には行われることになって不思議だなあと思っていたのだけど、EUとの試合を"人質"にされていたんだなという可能性に気が付いた。私はてっきり伝染病関連で予定が狂って、急遽EU戦の予定を入れたのではないかと思っていたのだけど、関係者の口ぶりからすると、エキシビジョンの勝者がEUクランと戦うという話はかなり前から決まっていたようだ。

 この権利はMAHOUがDIYで作り、数か月前にWGNAによって奪い取られたという経緯があって、その際のNAの担当者の名前が1984BigBrotherって所がとても面白い。本当に関連しているのであればまあ気の毒なことだ。

今後のAPACvsEUについて

 正直EUのDE-VIを強いと思ったことがほぼないので……。主にDakiのガバガバ進撃戦が悪い。東欧だったりドイツだったり、英語が母語じゃない連中が沢山いるので果たしてどうなることやら。ATLUS側はDE-VI側を研究し放題な一方で、DE-VI側からATLUS側は情報があまりなく調べるのに苦労すると思う。Pingがどうなるのかとか予想し難い部分もあるけど、勝てるのではないか。EUのクラントーナメントがスケジュール延期ではあるものの今後予定されているため、彼らは強力な作戦を隠すと予想される。

 トップ層の個人の技量差については、1日8時間仕事としてこのゲームをプレイしていたプロが存在していた2年前と比べれば相当縮まっているだろう。現代のトップ層の集団戦において、サーバー間のタクティクスのメタ差はあまりなく、その進歩も遅くなっているように感じる。1戦の勝敗が命運を分けるという者達同士がお互いを出し抜くために知恵を出し合う……そういったやり取りの機会は大分少なくなってしまった。その分、陳腐化が遅くなったといういい面もある。

 CW自体がそこまで競争の激しいコンテンツじゃないというのもある。ほんのちょっとやっただけである程度出来てしまった私のような例もあるし、他リージョンではクラン内チームこそ流動的ではあるけれど、APACのようにクランごと合併して行うという物でもない。他リージョンは未だにサブ垢okだ(アレをC対法と勝手に呼んでいる)。クラン合併して、プレイヤーローテーションを気にせずピックできる方が有利なんじゃないかと思う。最近まで忘れてたけど、誰もが全ての車種を乗りこなせるわけではないのだ。それに世界的に見て今回のATLUSの陣容はかなり異質。指揮官級を複数使えるというのは大きい。普通は1チーム単位で指揮官は1人なので、2人以上いると珍しいと言われる。

 というわけで7-5 APACと予想しておきます。出場メンバーによってはもっといいスコアを狙えるかもしれない。

 しかし24時間前の時点でEU側の告知何も出てないんだけど、本当にやるんだよね?WGEUもクラントナメのルールを後出し変更かますなど色々とやらかしており、調べるとまあなんだかなって感じ。

老害的なおまけ話

 15vs15の解説を断ってしばらく時間が経った。こういうものは強い情念だったり優れたトーク技量を持った人間がやるべきであると私は思っている。というわけで関係者の提言というよりは、ただの視聴者の意見として色々書きます。

 CWは別にフェアな競技ではないし、健全な精神を育むためのアクティビティでもない。例えばスパイとして情報を抜いたり、重要な場面でわざと下手なプレイをして試合を負けさせても問題がない。権限ある立場になってグローバルマップを離脱したり、メンバーをBANするような工作をしたってokというモードである。ゲーム内外問わずなんでもありな環境でやっているわけで、公の場で相手を誹謗中傷するのも一般的である。そのCWの延長であるコンテンツ周りでどのように振舞おうがかまわないのだけど、一方でこれがショーでもあると考えれば……ねぇ?

 個人的には勝者になった後は、どういう勝者になるかという所を考えていってくれると嬉しいなあと思ったりはする。少なくとも私より前の世代の人達はそれを考えていたように思う。去り際が美しかったかはともかく(大抵粛清ENDだし)、彼らが作ったイベントや文化は形を変えて現代のWoTプレイヤーの中に根付いているだろう。そのあたりは私も意識してやってきたほうである。

 視聴者が見てすぐ想像つくものであれば、例えば実況解説中に外部サイト(stratsketch/wottactics)を使った試合の振り返りをするとかね。日本の配信ではお馴染みになり、最近EUにも輸入されているのを見た。いい文化を作れたなと思っている。実況解説者がオブザーバーとして試合に入れなかったり、オブザーバーではあるもののmodを使わせて貰えなかった時代に代替として考えたものだから、そういう問題が解決された今の時代に合っているかと言われるともう微妙かもしれず……。うまく時代に合わせて変えていってもらいたい。

 もちろん取り組みについて全部を上手くやれたとは思わないし、失敗したことや後悔したことも多い。WGの代わりに尻拭いした件なんかは自分にとって大きな汚点であるし、もう競争系コンテンツに深く関わるのを辞めようと考えた原因にもなった。

 WGJは今回の件について、告知すら出さない他言語部門、他リージョン運営に比べれば精力的にやっているように思う。Yoottがいなくなった後のNAを見ていれば、Matteoが一貫してやってくれている事の有難みがわかるだろう。過去のこと含め文句を言いたいことは山ほどあると思うけど、ちゃんとお礼を言っておこうね。そして一連のアクティビティを通じて何かを後世に残してくれればと願っています。


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