すきな人に憧れてピアスを開けました
先日、耳に穴を開けました。
私は今までの人生で一度もピアスを開けたいと思った事はありませんでした。
髪も生まれてから染めないまま、真っ黒な状態で残してあります。ピアスと同様に、髪を染めたいと思ったこともありません。
しかし、そのように派出に染まらなかった私が、ある日突然ピアスを開けたい衝動に駆られました。
私は恋に落ちたのです。
恋に落ちたそのお相手が、ピアスを開けていたのです。
その方は、HIGH&LOWシリーズの登場人物、轟洋介くんでした。
HIGH&LOWシリーズ(以下、ハイロー)とは、EXILE TRIBEの総合エンタテイメイントプロジェクトとして企画・制作され、テレビドラマ・映画・漫画・ネット配信・音楽・ライブツアー・SNS・イベント・フラッシュアニメ・ソーシャルゲームなど様々なメディアで展開する完全オリジナル作品です。(引用:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/HiGH%26LOW%E3%80%9CTHE_STORY_OF_S.W.O.R.D.%E3%80%9C)
超簡潔に説明すると、ハイローとは、SWORD地区と呼ばれる地域で、5つのチームが勢力争いをする話です。
そんなハイローの登場人物、轟洋介くんに恋をしてしまった女が私です。
彼を知るきっかけは、私がTwitterをしていたことから。
リツイートで回ってきた轟洋介くんの写真を見て、私の心臓は鷲掴みにされました。
轟洋介くんの、漆黒の髪に白魚のような肌、まるで鮮血をすすったかのように赤い唇。
ヤンキーばかりが集う鬼邪高で、たったひとりきっちり学ランを着て、しかし申し訳程度に前ボタンは全開にしている。結果学ランから覗く白シャツのおかげで白と黒のコントラストが美しい。
私は彼の写真を見て、一目で虜になりました。一目惚れです。
この人しかいない、と思いました。
では、私が恋に落ちた轟洋介くんとはどのような人物か、説明していきましょう。(ハイロー履修者は太字の部分まで読み飛ばしていただいて構いません)
轟洋介くんとは俗に言うインテリヤンキーです。
彼は幼い頃不良に虐げられた経験から、不良に対する復讐心を燃やし、体を鍛えます。
いつしか不良を倒すことに快感を覚え始めた轟洋介くんは、「不良狩り」と称して、不良との喧嘩を楽しむようになりました。
高校生になった轟洋介くんは、全国の不良が集まると言う、SWORD地区の一つである凶悪高校、鬼邪高校(おやこうこう。素敵な名前ですね。)に転校し、鬼邪高、そして鬼邪高を含むSWORD地区の頂点に立つことを決意します。
轟洋介くんは鬼邪高に転校してすぐに、学校のトップ(ヤンキーものではトップのことをアタマ、というそうです)の辻と芝マン、ふたりを倒しました。
しかしこれで晴れて鬼邪高のアタマ・・・と言うわけにもいきません。
鬼邪高は全日制と定時制の二分制度となっており、真のアタマは定時制の村山良樹でした。轟が倒した辻と芝マンは全日制のアタマだったのです。
轟くん、全日だけではなく定時制があることぐらいリサーチしておけよ・・・というツッコミは、トンチキハイローワールドの住人となった今の私には到底不可能ですので、ご容赦ください。
轟くんの紹介へ話を戻します。
鬼邪高のアタマが村山だと知った轟は、すぐさま村山にタイマンを申し込みます。タイマンというのは1対1の戦いで、ハイロ―ワールドでは男と男の魂がぶつかり合う瞬間として描かれます。
ちなみに現代社会でタイマンを行うと決闘罪で逮捕されるそうですが、ハイロ―ワールドの法律ではタイマンは裁きの対象となり得ないようですね。
この轟と村山のタイマンがものすげ~~~美しいんですよ。結果から言うと轟洋介くんは村山に負けてしまうんですが、白肌に鮮血を垂らす轟洋介くんの美しさたるや。絵画??このシーンの美しさは見てくれとしか言えないです。
私はこの村山轟のタイマンを100回以上見た結果、バックで流れているGENERATIONS VS THE RAMPAGEの「unbreakable」を聞くだけでを轟くんが繰り出す拳の流れを脳内再生できるようになりました。新手の洗脳かもしれません。
ハイロ―の何が素晴らしいって、その映像美なんですよ。出演する俳優人の顔面の美しさもさることながら、衣装、カメラワーク、セット、何を取っても現在の邦画の域を越えています。
また強火力な予算によるセットを惜しげもなくブチ壊していく爽快感が気持ちいいんですよ。ハイローの映像美についてはまた今度書き殴ります。
と、このようにして私は轟洋介くんのみならずハイロ―にも脳内を占領されてしまったわけです。
轟洋介くんが輝いているのは、この素晴らしいハイロ―ワールドで彼が生まれたからなのですよね。
彼を好きになってから私の生活は一変しました。
インターネット上に公開されている轟洋介くんの写真を片っ端から集め、彼の写真フォルダを作って、寝る直前まで眺めました。シネマトゥディと映画ナタリーはもしや親鸞様なのか?現世利益を獲すぎて私の来世が危ないかもしれない。きっと私の来世は畜生道でしょう。轟洋介くんに踏み潰される蟻とかになりたい。
写真だけではなく、動いている轟洋介くんも毎日欠かさず目で追っています。
ハイローシリーズのスピンオフ映画「HIGH&LOW THE WORST」のトレーラーをなん百回も見て、彼のさらさらの髪が揺れる瞬間を目に焼き付けてきました。
轟洋介くんが大活躍する映画「HIGH&LOW THE WORST」自体は、3回見ました。スタートダッシュが遅れたので、もっとたくさん見たかったな、上映が終わってしまった世界はこんなふうに灰色なんだ・・・という後悔の念に駆られながら今このブログを書いています。上映開始してからすぐに映画館に駆け込まなかった私を某河原で殴りたい。
毎晩毎晩寝る前まで轟洋介くんのことで頭がいっぱいになり、アルバイトをしている時、通勤通学の際、ついには友達と話している時まで轟洋介くんのことを考えてしまうので、日常生活が割と崩壊しました。
だって今まで「帰ったら○○しなきゃな~~」とか考えていた脳内のキャパシティに全部轟洋介くんが住んでいるのですから。
当然睡眠時間も驚くほど減りました。私は日付が変わる前には就寝していたハイパー健康人間だったのですが、轟洋介くんの写真を見ていると気づくと深夜の2時を回っている、ということが日常的に起きます。
深夜テンションで轟洋介君の美ショットを見ようものなら「助けて~~~~!!!!」と天に助けを乞いながらベッドを転がります。身に覚えがない痣が増えました。
かといってゾンビのような顔で街を闊歩しているかと問われればそうではありません。轟洋介くんのことを好きになってから肌の調子が驚くほど良くなり、私の表情はつやつやきらきらしています。轟洋介くんのサラ髪と白肌に憧れ、シャンプーも高いものに変えましたし、日焼け止めもグレードアップさせました。
美意識は何とか上がっているようですね。
精神安定ホルモンセロトニンがドバドバ出ているおかげでしょうか。
あと、轟洋介くんを好きになってから体重が2キロ落ちたので、顔の輪郭もシャープになりましたね。
いろんな人に「痩せたね〜」って言われます。ふふ。そうでしょう。だって恋をしていますから。
ピアスを開けたのも、轟洋介くんがピアスをしていたから。
これが恋煩いでは無くてなんというのでしょう。
実は私がこのような恋煩いに陥ったのは今回が初めてではありません。
最後に恋をしたお相手は確か約4年前、東京喰種の金木研くんです。金木研くんの前は、ハイキュ―!!の影山飛雄くんに恋していました。
どうやら私は口数の少ないチートキャラが好きなようです。
金木研くん、影山飛雄くんのように、卓越した能力を持つが故に他者とのコミュニケーションに自ら障壁を立ててしまうキャラに惹かれるようですね。
自身の青さに苦悩するも、他者の暖かさに触れ、孤軍奮闘状態から脱出していく姿が美しいです。
金木研くん、影山飛雄くんを好きになった時の私を思い出してみます。
金木研くんを好きになった時は、彼が読書家だったことから、彼の部屋に置いてある可能性がある文学を読み漁りました。
金木研くんは谷崎潤一郎作品とか読んでいそうですよね。彼が読んでいたことが確定しているカフカの「変身」などを読みました。
金木研くんは大学生だったので、大学の図書館でデートしている気分でした。彼の隣に座り眼帯をぺりぺりと剥がした数年前のことを思い出します。
影山飛雄くんを好きになった時は、彼の大好きな温玉乗せポークカレーを食べに、カレー屋に通ったりしました。まだ可愛いレベルですね。この時私は高校生だったので、高校生なりに飛雄くんとのお付き合いを楽しんでいたようです。
こうした、「好きな人と同じ行動をとること」をすることによって、私の恋のエンターテイメント性が高まります。
何故かと言うと、公認カップルになることができるから。
カフカの本を読み、ポークカレーを食べている私を見ている、周りの方々のおかげで、私の恋愛はより激しく燃え上がります。
もしあなたがポークカレーを見たとき、カフカの本を見た時、私を連想してくれたら、これ以上の幸せは無いわけです。私はあなたの心の中に、「影山飛雄くんの彼女」「金木研くんの彼女」として、居場所をつくることができたのですから。
楽しいじゃないですか、友達に応援される恋。楽しいことが一番大切、だから私の中で恋とはエンタメなんです。
そのように自身の行動が恋情の対象に染め上げられることが快感な私ですが、幸か不幸か今までチンピラ、不良、ヤンキーに恋をしたことはありませんでした。
しかしついに私もヤンキーに恋をしてしまったのです。その相手が、轟洋介くんでした。結果彼と同じようにピアスを開けるという。
しかし今まで私が経験してきたこの「恋」は、世間一般に言う、辞書的な意味の「恋」とは、どうも違うようです。
私の周りの子たちは、彼氏を作り、彼氏と旅行に行き、他愛ない話をし、相手と心が通う瞬間に喜びを覚え、それを恋と呼ぶ。
彼ら、彼女たちにとって、私のこの、架空の人物に執心し、毎晩寝付けなくなるこの現象は、恋とは呼び難いものだそうです。
ガチ恋オタク。
私のような人間はそう呼ばれます。
「みんな」から見て私は、所詮オタクにしか過ぎないようです。
しかし私は私の恋に誇りを持っています。
世界中の誰より激しく燃え上がる恋をしている自信もあります。
「ガチ恋オタク」が私の今まで歩んできた道であり、
そしてこれからもきっと歩んでいく道でしょう。