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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
月姫読本解説琥珀

月姫の琥珀さんを萌え語る ⓪喋り方で琥珀さんを捉え直してみる

TYPE-MOON作品、月姫のネタバレしかないので注意
未プレイ者は「戻る」願います。プレイ時の楽しみ激減だぞ~

萌え語りと言いつつ解説も含みます 
この記事は①と②の後に書かれたのでよろしくです。

そもそもどうやってここまで琥珀さんのことを理解してきたか、
その「文章の読み方」という大前提をシェアしてなかったので

琥珀という人物の分析の仕方

わたし自分でもめっちゃすごいなって思うんですけど、(自力でここまで来たから(笑))きのこの文章って読み方にルール…一定の法則があるんです。
(同時に、それはきのこ自身の書き方・感じ方のルールでもある。)
よく言われている「——(ダッシュ)」が多いとか、そういう表面的な物の先を解説します。これがわかるときのこの文章を読むのがめっちゃ面白くなります。
逆にわからないと、何言ってんの?ってなり、「きのこが表現したいもの」こっちも感じ取れないという事態に。意思疎通がうまく取れてない状態です。ヤバい。たまにですが、TYPE-MOON関連の一問一答などを読んでいるとキャラへの誤解が見られますが、それもうまく理解しきれていないからではないかと。
正直すべての人間が同じ地平線に立てるとは思えませんが(きのこの心情とかどうでもいいって人もいると思う)、とにかくお伝えして、このルールを理解できる人には理解してほしいと思っています。わかると楽しいので!

特に琥珀という人物にはそのルールが強く適用されており余計に、二重に本編中の心情がわかりにくいのです。
正直、琥珀さんが好きなファンの方でも、まだ把握(理解)しきれてない文章ってまだいっぱいあるんじゃないかなぁ。今度聞いてみたいです。

きのこって、なんというか、台詞の書き方で心情をすべて表そうとするんです。感覚的、右脳的、女性的なかんじ。⇔虚淵玄
ですから、なんというか、感じながら読まないと感じ取れない(わからない)ことも多くあります。きのこ的文章のルール…構文があって、でもこれ、意外と身体できのこと同じ視点で理解しきってる人はなかなかいないんじゃないかな。

分析する上での大前提

月姫は基本的に「志貴が騙されている」物語です。
「その上で」「志貴の視点で進む」物語です。
ので、まずは志貴の字の文に引っ張られ過ぎないこと。ただ、ミステリーとしては説明する必要もありますから、時折志貴っぽくない事も言います。
それはそれとして、分けて考えていくと分かりやすいです。

で、きのこは基本的に「話し言葉」に感情を乗せてしゃべらせます。
他の小説家などもそうですが、きのこの場合特に顕著です。小説っぽく喋っているというより、”実際に話すように話している”という方が分かりやすいです。
なので、心の中で演技をしながら台詞を音読してみると良いでしょう。
こればっかりは感覚的に掴めないと分かりにくい事だと思います。
と、いうわけで私が言いたいのは、きのこのキャラは基本的に感情が豊かであるということです。それがデフォルトなのです。
キャラはそれぞれ違えど、その”キャラ感”をうまく台詞内に落とし込んでいます。例えばですが、声優さんもこの”きのこルール”を一回落とし込めるとものすごく演技しやすいんじゃないかと思います。

では、”感情を出さない”、それとは真逆に位置する琥珀はどうなのか。
その前提が真逆になります。反転です。(笑)

きのこは、感情を「………」「———」「、」「っ」「ッ」「!」「!?」などそれぞれ記号を用いてうまく表現しますが、琥珀の場合、月姫本編でこれら記号を使い、喋ることはほとんどありません。皆無と言っても良いでしょう。

勿論、それ以外のシーン(=琥珀が感情的になるシーン)もあると言えば、あります。ただそれは日常シーンではまず出てこないし、物語上重要なシーン(ラスト)やHシーンの時しか出てこないので、比率で言ったら9:1みたいなものです。あってないようなものです。かわいいけど。

と、いうわけで、
「………」「———」「、」「っ」「ッ」「!」「!?」
これらに注意して、本音がわかりやすい秋葉、志貴と比較して読んでみると琥珀の本音がよくわかります。(逆に、出てきたら注意して読めばよい。)

感情見抜きポイント

彼女の本音は死ぬほどわかりづらく、そのままストレートに出てることはほぼなく、だからといってすべての本音を彼女自身把握しているわけではない

彼女自身も把握しきれていない感情を見抜くのに役立つのが以下のやり方

・「……」や「———」(ダッシュ)があるほど本音(素の表情)が混ざる
・「志貴さん?」
 「……志貴さん?」
 「——志貴さん?」
これらは別物で、上は機械度高めで間髪入れず聞いてて、中はちょっとどうなのよって窺ってて、——(ダッシュ)が入ると緊急性と思いが増す。具体的には本気で心配してたりする。琥珀ルート和室シーンで初めて出てきたりする。ちょっと真面目に感動する。
・「志貴さん。どうですか?」と
 「志貴さん。 どうですか?」は別物で、
一呼吸おいてたり、意図があったり「 」(空白)にも意味はあるように書かれてる。この場合は前者は普通にどうよ?って感じで、後者はなにか意図があるのかなと感じる、なにか薬入れといたけど効いたかな?みたいな(笑)
・呼び方のどこに「、」が入るのかでそれぞれ心情が微妙に違う
例えば「琥珀さ、ん」「琥珀、さん」「琥珀、」
動揺してたり「琥珀、さん。それ、どういうこと?」みたいに恐れながら核心を突くときに「、」が付く、つまり言い方が変わる
あまり日常でこういう風に変わること無いからイメージ付きにくいかもしれんけど、演技的にやってみるとしっくりくる、あと関係なく文章的に綺麗
・呼び方の魔法 
けっこう『呼び方』というものをきのこは重視してて(詳しくは①呼び方)
いきなり変わるからへぁっ⁉と最初は思うけど、じっくり読むと納得(詳しくは①呼び方)
名前に挟む「、」も好感度的な物が関係していて、琥珀ルートとかが絡むと
「志貴さん」「志貴さ、ん」「志貴、さん」→「志貴、」⇒「志貴」になったりする
※これらはHシーンにて多用される(特に琥珀→「志貴」は琥珀ルート真H)
志貴→「琥珀」はルート関係なく意外なほどよく(?)変わる(詳しくは①呼び方)
・立ち絵の笑顔にも、「冷たい笑顔(本当は笑ってないじゃろこれ)」と「本当にちょっと嬉しそうな笑顔」があり、感じていることも違う
☜後で武内絵編で
・とりあえず心の中ででも音読してきのこ世界観に浸りきればわかる。
ポイントは自分の中の既成概念を外すこと…そして、一人でゆっくりできるところで、じぃっくり趣味だと思ってやること(笑)

あと、Hシーンはまた別ルールで動いていくので、上記ルールはあまり適用されません。それこそフィーリングの世界に。なるわけなので……………
(逆に言えば、合体すれば万事解決的なものじゃない愛(目に見えない)部分を描くわけだから、そぉりゃますますフィーリング加速ってわけですな)

見抜いた結果、どう思ったか

うん。琥珀って、普段本音で話していないんですね。心で話していない。
と、いうより、すべて組み立てた上で話をしているので(琥珀ルートなど以外での本編中)、そういった、人間が話していて普通出てくるであろう動揺(きのこ的には「……」や「——」、「っ」「、」)のようなものが全く見られない
これに気付いた時、(あ、きのこって本当に琥珀を人形として書いていたんだな)って感覚的にわかりました。ある種本当に、機械的に動いているが月姫本編の琥珀さんなんだなと思います。

逆に、琥珀ルートでの琥珀は段々とこのルールが崩れていきます。
具体的には膝枕のあたりから。「……志貴さん!?」とか、「……」とか「!?」が増えてきて、あーーー心境的に変わって来たんだなってわかるわけです。
決まったルールに従って動く機械——人形から、動揺も涙もする人間に。
これが感覚的にわかってきたら、きのこの文章読むのターノシーーーーーーーーーーーーーーーーーー(゚∀゚)!!!!!!!!!!!ってなりました。
最初は琥珀ルート和室シーンで「言いたいことはわかるんだけど、??????」ってかんじだったのが、こんなに感動できるなんて……
文章って、心を乗せられるから感動するんですなあ…………遠い目

って、こんな抽象的なところを追求してるから、説明すんのもちょっとかなりほんと難しいわけですな。ほんと、フィーリングでお願いします。

きのこワールドの一番素晴らしいところって、結局こういう心の機微を暖かく身近に描けるところなんじゃないかと思うんですよね。設定の面白さとか他にもいっぱい魅力はありますけど、Fateがうけたのだって、みんなが見逃しがちな細かい日常部分を優しく拾えたからじゃないかなーと思ってたりします

あとこういったきのこワールドならではの心情的な中毒性を高野直子さん本気演技で聴きたいという想い。あのお方、某ゲームで死ぬほど良い演技してて、そぉりゃ琥珀さんが合うってわけよと思いました。なんというか、細かな機微が合う…。ボイス付ゲーム、もしくはアニメ化いかがでしょうか…!!

これは声フェチを極めすぎた人のあれなんですが、声優さんもそれぞれ合う合わない演技の方向性があると思うんです、はまり役ってやつです。
で、それってけっこうその人の本質部分にひっかかってたりしてて面白くって、それが1つだけじゃなくって2つ以上の本質部分があったりするんです。きのこで言うと「哲学的まじめ部分」「攻撃的(りょうじょくっぽい)部分」「料理とかの家庭的部分」「ぶっとんだギャグ成分」「乙女脳」「設定凄い部分」…みたいな。で、それがtypemoonのどっかに引っかかると声優さんてすっごい良い演技をするような気がする。それ以上に声優さん側の意気込みみたいなのもあるけど。とにかく、そこらへん高野直子さんときのこはなんとなく似てたりするのかなと思ったりもしました。イメージは黄色…

とにかく超応援したい気分。

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インクまんじゅう
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