天下人の名前に寄せて。
武士道って、カッコいいよね。
そういえば、私の苗字は、
彼の成り上がり天下人と同じ。
どうも、羽柴です。
名前は立派だけど、
私の生まれは名家かなんて分かんないし、
家系図は焼失しちゃったから
秀吉との接点は真偽不明だし、
そもそも成り上がりに、
武家の矜持なんて無かったかもしんないが、
私はこの名前が好き。
女だけど、元は田舎の農民だけど、
せっかくこの名で生を受けたならば、
格好よく生きたいって思える。
思わせてもらえる。
私が今ここに生きれてるのは、
愛すべき家族の紡いできた縁起のいい、
この名前を途絶えさせたくなかったって
気合いでもある。
1番しんどい時を支えてくれたのは、
この名前。大嫌いとか言ったって、大好き。
私の一種の誇りであり、矜持であり、宿命。
神様からの戴き物。
それすらも、女なら、
いつか魂を捧げる覚悟を持って
過去になってしまう儚いもの、
なのかもしれないけれど。
でも、私がこの名前で家族と繋がれたことは、
生涯消えない宝のようなものなのだと思う。