MEGADETH [Rust In Peace] “Holy Wars... The Punishment Due”
@AppleMusic(2月)
文:バーナデット
今月ご紹介したいのはMEGADETH。これでもか!というほどのゴリゴリのメタルです。ヘヴィメタルの派生ジャンルである「スラッシュメタル」と呼ばれるジャンルの代表的なアーティストで、「METALLICA」「ANTHRAX」「SLAYER」「MEGADETH」スラッシュメタルBIG4と呼ばれる伝説的なバンドのうちのひとつです。
‘70年代初頭からHR/HM(ハードロック/ヘヴィメタル)と呼ばれるジャンルがイギリス、アメリカで流行りだします。 ロックンロールやブリティッシュインベージョンで流行った音楽(BeatlesやStonesなど)では物足りなくなっていた若者が、徐々に音を歪(ひず)ませていき、音圧が大きく、激しくなり、ヘヴィメタルが生まれます。そこからまだ音に物足りない連中が、さらに速く、さらに音を暴力的にして、生まれたのがスラッシュメタルです。
今回、紹介させていただくMEGADETHはスラッシュメタルの中でも特に技巧的なイメージがあります。ギターをとにかく刻みまくっているだけのメタルではなく、刻みの中にもキャッチーなフレーズを織り混ぜてきたり、シンコペーションを用いてすごく気持ち悪いリズムにしていたりと(今回紹介している曲ではありませんが、Train of Consequencesという曲シンコペが気持ち悪すぎて聞いていて泣きそうになってしまいました(褒))、構成の展開が多く、聴いていて飽きません。
歌詞も「戦争」や「経済問題」、「死」などにまつわる題材のものが多いらしく、私は英詞はわからないので実際にどんな感じなのか詳しくは説明できませんが、のちに現れるジャンル「デスメタル」などに多大な影響を与えたバンドでもあります。
「メタル」と聴くとシャウト声でギャーギャーうるさいというイメージを持たれがちですが、実はメタルはそんなにうるさくありません(ある程度はうるさいですが)。
Voは基本クリーンボイスが多いですし、Gt、Baはひたすら16符のリズムを刻んでいて、70’s〜80’sあたりのメタルのDrは、基本はシンプルな8ビートを基に叩いているバンドが多いです。なので、意外と聞いてみると面白いかもしれません。
どの曲も少し長いのがネックですが、気が向いたら是非聞いてみてください。
※ギターを刻む・・ギターのブリッジと呼ばれる金属部分に手を押し当てながら引くことでズンズンと歯切れの良い音を出すことができる。メタルの連中は基本ひたすら刻んでいる。
https://music.apple.com/jp/album/holy-wars-the-punishment-due/724648893?i=724649275&l=en
https://music.apple.com/jp/album/train-of-consequences/723943316?i=723943365&l=en