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成功するためのサードドア

サードドアという本がある。

アメリカのある大学生が、偶然のきっかけから多くの成功者にインタビューをするようになり、その結果、世界が開けていく話だ。

本の中に、こんなセリフがある。

「成功をクラブハウスに例えるなら、三つの入り口がある」
一つ目は普通の入り口。99%の人がここに長蛇の列を作って順番を待っている。
二つ目はVIP専用の入り口で、億万長者やセレブ、名家の出身者だけが使える。
しかし、実は必ずサードドアがある。行列から抜け出し、裏道を駆け抜け、何度もノックして窓を乗り越え、キッチンを通り抜けた先に見つかる入り口だ。

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この一節を読んだとき、自分は衝撃を受けた。それは、当時の自分が持っていた「オープンな場所に良い情報はない」という考えと一致していたからだ。

オープンな場所に良い情報はない

大学時代、自分は良い情報を得るためにインターンに行ったり、特別授業や講演会に参加したりしていた。Logmiの記事を漁ったこともある。

もちろん、そうやって得られる情報の中には役に立つものもあったが、表面的な内容や理想論に過ぎないものが多かった。

それもそのはずだ。誰だって本当に大切な情報を簡単には公開しない。良い情報というのは、クローズドな場で共有されるものだからだ。

クローズドなコミュニティで得た学び

良い情報を得るには、ただ参加するだけでは足りない。自分の経験では、少し工夫をすることが必要だった。

例えば、特別授業に参加した後、講演者に直接質問を投げかけて、会話の流れで飲み会に誘ってもらったり、インターンで知り合った面白い先生に頼んで個別に話を聞く機会を作ってもらったりした。

そうすることで、本音での議論や深い話を聞けるようになった。

たとえば、ある経営者から「もっと大胆に楽観的にいけ」と言われたことや、「斜に構えるな、謙虚になれ」と叱られたことは、今でも自分の指針になっている。

また、当時無名だったベンチャーが小さな勉強会でプレゼンしているのを聞いて、「これ、絶対伸びる」と感じたら、実際に数年後に大成功していたこともあった。

挑戦と失敗も財産

もちろん失敗もある。準備不足で話が盛り上がらず、重要な話を引き出せなかったり、変な情報を信じ込んで軸がぶれてしまったこともあった。

あるいは、港区の起業家の集まりに顔を出した際に、「学生の君がここに来るのは早い。今は勉強しなさい」と言われたこともあった。

それでも、これらの経験はすべて自分にとって価値があるものだった。アドバイスをくれた方々には、今でも感謝している。

サードドアを見つける努力を忘れない

久しぶりにサードドアを読み直して、最近の自分が少し視野狭窄に陥っていることに気づいた。

VIP専用の二つ目の入り口が無理だと感じると、普通の入り口に並ぶしかないと思い込み、その長蛇の列に圧倒されて動けなくなる。

しかし、本当はサードドアがどこにでも存在している。自分の世界に閉じこもらず、新しいアプローチを試みることが大事なはずだ。

成功への道は一つではない。勇気を持って、新しい世界を探しに行こうと思う。

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