ウィンナーコーヒー
ウィンナーコーヒーはなぜ美味しいのだろうか。私はコーヒーにミルクを入れるのが昔から好きではない。ミルクを入れるとなんだかコーヒーの苦味が薄まって水を足したように感じるなるからだと思う。かと言ってコーヒーに砂糖を足しても不自然な甘さとコーヒーの苦味が調和しない。むしろ、やや酸味が強く感じられてしまうこともあり、入れなければ良かったと後悔する。
対して、ウィンナーコーヒーはこの欠点をカバーしている。コップの淵に口をつけ、コーヒーを飲むとホイップクリームが僅かに溶け出して口の中で二つの味がグラデーションのように広がる。完全に混ざりきらない。そして、ホイップの割合はコーヒーを飲むたびに少しずつ違う。この違いもなかなか楽しませてくれる。異物は異物として個々に主張しあうからこそ美味しいと思わせてくれるのかもしれない。
2023/02/19
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