22/10/12 (水) 「物価指数発表前の不安定さ」引け後情報
物価指数発表前の不安定さ
米国株はNYダウが小幅高、S&P500とNASDAQは続落となった中、日経平均株価は大きく下落した前日から続落する形で始まり、90円安程度で下げ渋り、そこからプラス圏に浮上しました。ただ昨日と同様に10時半になると急落し、朝のマイナス圏の水準に戻ってしまいました。特にマザーズ指数は今日の安値を更新する形で下げが大きくなりました。
午後になると13時頃に急に上昇する動きがあり、日経平均株価やTOPIXはプラス圏に再浮上する場面もありましたが、やはり勢いは続かず、前日の終値付近での揉み合いの形になり、大引けでは日経平均、TOPIXはともに小幅安で終えました。
業種別指数では昨日に続き水際対策緩和を好感してか空運業がトップの上昇率で、小売業がそれに続く形となりました。空運業はこれで今月7営業日すべてで指数が上昇しています。
せわしないイギリスの動き
13時ごろに指数が上昇した裏ではポンド買いの動きがありました。この時間帯にはフィナンシャルタイムズによる報道で英中銀(BOE)が今週金曜日に終了する予定の長期国債の購入の延長を示唆という話が出回っていました。これに関し、前日にはBOEのベイリー総裁が介入の延長をしないことを明言しており、ポンド売りが進んでいました。そのため、昼頃に出た情報の正確性が怪しく(あくまで"関係筋が示唆"という程度の内容でしたが)しっかりと確かめる必要がありそうです。
何ともせわしない動きが続いているイギリスの債券市場の動きですが、週末に実際にどういった対応をBOEが取るのかも注目しておきつつ、次の大きなイベントを確認しておくと、11月3日にイギリスの金融政策委員会が開催されます。
各国の金融政策会合に関しては2週間後にECBや日銀があり、11月早々に豪州の政策金利発表やFOMCがあります。
各国の動きに合わせた為替市場の中でのポンドの動き、英国債の動き、そして今回の債券市場の混乱の火種となったトラス首相の今後の発言も気にしながらイギリス、および欧州市場をみていきたいところです。
明日の注目ポイント
明日のCPIが非常に注目されますが、まずは今晩のPPIの内容を確認して明日の動きを考えたいところです。夜中の3時頃には前会合分のFOMC議事要旨の公表があるため、明日の朝はこちらにも何か今後のFOMCに向けてのヒントとなることがないかを確認したいと思います。
指数・今後の重要イベント
10/12 終値
日経平均株価:26396.83 (-0.02%)
TOPIX : 1869.00 (-0.12%)
マザーズ : 713.58 (-0.46%)
東証プライム市場指数 :961.71 (-0.12%)
東証スタンダード市場指数 :969.80 (-0.25%)
東証グロース市場指数 :907.23 (-0.47%)
スタンダード市場トップ20:928.71 (-0.36%)
グロース市場コア :815.93 (-0.81%)
東証プライム 売買代金:28020億円
イベント
2022年10月第2週 (SQ週)
10/12 (水):米9月卸売物価指数
10/12 (水):FOMC議事要旨公表
10/13 (木):米9月消費者物価指数
10/14 (金):米9月小売売上高
10/14 (金):米10月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値
10/16 (日):中国共産党大会 開幕
2022年10月第3週
10/18 (火):米9月鉱工業生産
10/19 (水):ベージュブック公表
10/20 (木):米10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
2022年10月第4週
10/24 (月):米10月PMI 速報値
10/27 (木):米9月耐久財受注
10/27 (木):配当・株主優待 権利付き最終日
10/27 (木):日銀金融政策決定会合(~10/28 28日に黒田会見予定)
10/27 (木):ECB理事会
10/28 (金):米9月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
2022年11月第1週
11/1 (火):FOMC(~11/2 日本時間3日早朝にパウエル議長会見予定)