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22/12/12 (月)「今年最後の大注目週?」寄り前情報

今年最後の大注目週?

まず先週末金曜日の米国株を振り返ると、この日は米11月のPPIと米12月ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値の発表がありました。PPIに関しては市場予想では前月比が+0.2%と前回発表をやや下回る予想であったのに対し、結果は+0.3%となり予想を上回りました。一方でコアPPIの前年比の伸びは鈍化しており、実際中身をみてみると食品価格の上昇がみられる一方、財のコアの価格は落ち着いているなど、インフレ動向を考える上ではまちまちな内容にみえました。
またミシガン大消費者信頼感指数は前回の56.8から横ばい程度の市場予想だったのに対し、59.1と予想外の上振れとなりましたが、同時に発表されるミシガン大1年期待インフレ率は予想外の低下となるなど、こちらもインフレ動向を考える上ではまちまちの内容となりました。

株式市場ではまずPPIの結果を受け、先物市場がプラス圏から一気にマイナス圏に転じたものの、実際の市場が始まると下げは限定的で、NASDAQやS&Pは割とすぐにプラス圏に転じる動きをみせました。その後ミシガン大の統計が発表され、NASDAQとS&P500はプラス圏をキープする動きをしばらく続けるなどしましたが、取引時間後半になるとやや軟調さがみえてくる形で揉み合いの水準を切り下げ、小幅なマイナス圏で動く形となり、引け間際では来週への警戒感もあってか下げ幅を広げる動きが一気に出て、小幅安からやや大きめの下げに変わることになりました。

S&P500の業種別指数をみると、11業種中コミュニケーション・サービスだけが上昇となり、残りは下落となりましたが、下げていた業種のうち8業種は1%未満の下げとなり、小幅な下げに留まる業種も多くありました。一方で最近はディフェンシブ系として下落する時は比較的下げ幅が小さく、上げる時は堅調だったヘルスケアのセクターは売りに押されたのか1%を越えていました。また最も下落率が高かったエネルギーセクターは2%を越える下げとなっており、今月は全営業日でこのセクターの指数は下落しており、今後の原油価格の動きが引き続き気にされそうです。
フィラデルフィア半導体指数もこの日は開始直後は主要指数と同様に下げていたものの、かなり早くにプラス圏に転じるなど揉み合いの展開となり、日中はプラス圏での動きが中心となる堅調な動きをみせていたものの、やはり引け間際に一気に売りが広がった形になりました。

今日の注目ポイント

明日はCPIの発表があり、同時にFOMCがスタートします。FOMCの結果自体は翌日に出るため、日本時間としては木曜日の未明に結果発表とパウエル議長の会見があります。さらにその木曜日はECB理事会も開催されるため、為替動向を見る上では重要な一日になりそうで、その晩もアメリカでは様々な経済統計が発表されます。
FOMCが終わったあともブラックアウト期間が明けてFRB高官が各々来年の金利見通しに関して意見を出すことが予想されるため、次週以降ももちろん気になる動きが続くと思われますが、重要イベントが立て続くことを考えると今週が今年最後の大注目週といえそうです。
また明日から日本の新興市場ではIPOラッシュが始まり、しばらくは毎日上場する企業があるため、今年既に上場してる企業を含め、需給の動向が気になるところです。


指数・今後の重要イベント

終値
Dow 30  :33476.46 (-0.90%)
S&P 500 : 3934.38 (-0.73%)
NASDAQ:11004.62 (-0.70%)

イベント
2022年12月第3週
12/13 (火):米11月消費者物価指数
12/13 (火):FOMC(~12/14 日本時間15日早朝にパウエル議長会見予定)
12/14 (水):日銀短観
12/15 (木):ECB理事会
12/15 (木):米11月小売売上高
12/15 (木):米11月鉱工業生産
12/15 (木):米12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2022年12月第4週
12/19 (月):日銀金融政策決定会合(~12/20 20日に黒田会見予定)
12/20 (火):米11月住宅着工件数
12/21 (水):米11月中古住宅販売件数
12/23 (金):米11月個人所得・個人支出・PCEデフレーター
12/23 (金):米11月新築住宅販売件数
12/23 (金):米11月耐久財受注 速報値

2022年12月第5週
12/26 (月):クリスマス 米休場
12/28 (水):配当・株主優待 権利付き最終日
12/30 (金):大納会

2023年1月第1週
01/02 (月):元日振替休日 日米休場
01/03 (火):日本休場
01/04 (水):11月JOLTS雇用動態調査
01/04 (水):米12月ISM製造業景気指数
01/04 (水):FOMC議事要旨公表
01/05 (木):米12月ADP雇用統計
01/06 (金):米12月ISM非製造業景気指数
01/06 (金):米12月雇用統計

2023年1月第2週 (SQ週)
01/09 (月):成人の日 日本休場
01/12 (木):米12月消費者物価指数
01/13 (金):米1月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

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