HIMEHINA 3rd Album「提灯暗航」感想
HIMEHINAの3rdアルバム「提灯暗航」が2023年5月24日に発売されました。
発売日に全曲聴いたのですが感想とか抱いたイメージとかちょっとした考察(そして自分語り)をライブ前に言語化しときたいなと思って、1曲ずつ感想付けようってなりました。
そう思ってからこの記事を出すまでちょっと長くなってしまいましたがちょうどGOLDENのMVも延期になったし(とか書いてたらちゃんと公開されたし更に時間大分経ってしまった…)ええやろの精神でいかせてもらいます。
そんな訳で早速書いていきます。
全曲感想
01.夢の終わりの菊の花
線香花火の音もあって夏の終わりというイメージが想起される曲。徐々に盛り上がっていくけど期待感だけ高めて盛り上がり過ぎないのが1曲目としていいなと思いました。
ゴゴさんのアルバムmoonseekerの19曲目「天唱神楽」が元々1曲目に作られたという話から考えても1曲目は神楽的な感じで作ってるのかなと考えたり。
違う世界に引き込む儀式的な曲だと感じました。最後の水音も相まってここで一気にアルバムの世界に引き込まれます。
02.神喰姫
前曲の流れを受け継いでのこの曲。前奏が深海まで来てしまった静けさを表すようで更に世界観に引き込まれる、それに浸る間もなくカッコよさが叩きつけられます。
歌詞的に和風レジスタンスってイメージを感じました。神々への反抗の曲。そういうの好き。
ここまで来ると完全に違う世界まで来た感じがします。
03.WWW
ここでガラッと空気が変わります。滅茶苦茶盛り上がる曲です。
THE・インターネット曲といった感じです。
歌詞を見ていくとヒメヒナの世界観と現実がリンクしてるのかとそんなことを思います。
過去の曲から考えてもヒメヒナの電子世界も現実のインターネット世界と変わらなかったのかもしれないと考えました。
まあ細かい考察は置いておいて。ライブで叫んでいきたい曲です。本当に。
テンション上がりすぎて語彙力下がってしまいますね。
04.棄てられた鉄の王国
またガラっと空気が変わり今度は落ち着いた静かな曲です。
前の曲からの続きで考えると輝いていた栄華が終わり、人々に棄てられ寂れてしまったって感じのイメージを想起しました。
こういう曲もいいですよね。
そしてここから曲同士の繋ぎが凄いことになっていきます。
05.パラソムニア
最初にこれだけは言いたいんですが前の曲からの繋ぎがえぐ過ぎます。
暗めな浮遊感のある曲。ネガティブなことを歌っていてダークではあるんですけど暗すぎず心地よくずっと聴いていられます。
今までと違ったカッコよさで新鮮でした。
何か感覚的に歌詞を書いてる感じのこと言っててどこまで狙ってるのかは分からないですけど鈴木さんは天才だと思います。
パラソムニアは夢遊病って意味なんですよね。
現実は味方のフリをした敵が居る。病的な夢だとしても夢見続けないと現実を生きていけない。そんな思いを感じました。仮想世界は病的な夢の世界だったりするのかな。色々な考えが浮かびます。
06.GOLDEN
THE・HipHopな曲。ノリノリです。ヒメヒナのファン(ジョジ民)に向けた曲といった感じです。
曲の細かい話に入る前に先にちょっとお伝えしたいことというかもしかしてって部分があるのでそこから話をします。
ゴゴさんがある日どんな歌がいいかって感じのツイートをしていて、自分は何気なしにゴゴさんとヒメヒナから出力されるHipHopな曲を聴いてみたいなって思って返信をしたのですが(後、他の人と違う感じの回答の方が目立つかなという邪な気持ちもあった)。
そんな訳で当時は結構多くの返信がある中からいいねを頂いてマジかと喜んでいたりしたのです。
実際これがどれほど影響したのかも分かりませんが(他にもHey,JOJIみたいなのが欲しいってのもいいねされていたのでそれも影響したのかなとも思いますが)自分が望んでいたものが出てきたというのがとても興奮しました。
曲の歌詞等も含めてですがヒメヒナ・ヒメヒナを支える人達は確実にファンを見ているなというのを感じられたという面で嬉しかったです。
いくつかの有名なHipHopネタが入っているとのことですが知識としてはあまり知らなかったので気づけず。せっかく希望のリプ飛ばしておいて申し訳ないのでちょっと色々聴いていってます(Twitter見てみると気づいた人は居るみたいです)。
後、MVの場所が豊洲なので聖地巡礼もしたいですね。
07.Hello, Mic.
ノリノリな曲。発声練習も兼ねてます。
曲調とラップが聴いていて楽しくなりますね。
この曲前の曲との繋ぎもいいんですが次の曲に対しても凄い良いバトンタッチをしていると思いました。
08.Hello, Hologram
この曲は去年のライブ(アイタイボクラ)の2日目にアンコール後にサプライズで公開された時に抱いた感情が強いですね。音楽が流れ始めてヒメちゃん達の「新曲がないと思ったかー!?」の言葉で一気にぶちあがりました。
曲自体も疾走感があって盛り上がります。聴いていて気持ちいい。
公開されてから何度も聴きました。
歌詞についても色々考えられていいですよね。
やはり旧人類は仮想世界に仮想存在として転生してそれが新人類になってそうです。
仮想存在としての新人類が現実に出てくる手段がホログラムだったんですかね。そう簡単に出てこれる代物でもなさそうです。
ヒメヒナの二人もこちら側に出てこないかな。
妄想を垂れ流しつつ次の曲に行きます。
09.不機嫌なスリーカード
とにかくおしゃれです。聴いていて気持ちが良くてリピート再生してしまいます。
スリーカードはポーカーの手役の一つですね。ちなみにスリーカードは日本だけの言い方で海外だと通じなかったりします。海外だとスリー・オブ・ア・カインドと呼ばれており、フォーカードもフォー・オブ・ア・カインドとなります。フォー・オブ・ア・カインドの方は歌詞でありましたね。
スリーカードとはあるけどポーカーだけに絞ってる訳ではなく、ギャンブル的というかカジノチックな曲。
命を賭けて逆転を狙う、そんな感じの歌詞です。
パラソムニアの方でも書いたんですけど鈴木さんは感覚的に歌詞書いてる感じですがそれがオタクな鈴木さんと同じ感覚を持つオタクに刺さってる感じがします。やはり鈴木さんは天才です。オタク君はこういうのが好き。
個人的にゴゴさん作曲ではないヒメヒナ曲はヒメヒナの世界観に直接は関係しないけどヒメヒナ世界での考え方みたいなのは同じなんじゃないかと思ってます。命を賭けて抗い続けるというのはヒメヒナ世界の一つの考えな気はしますね。
そしてここからは本当に余談(ポーカープレイヤーの端くれとしての語り)なのですが。
いわゆるテキサスホールデムだとスリーカードって強いんですけど同時に強いが故に非常に降りにくいので損を広げて不機嫌になりやすかったりします。いつかのヒメヒナのポーカーチェイス配信でのヒメちゃんのスリーカードの時相手がフルハウスだったみたいになったりということも結構起こります。
上にストレート、フラッシュ、フルハウス…と結構あるので場に出てるカードによっては判断が中々難しいのですよね。単純に上の数字のスリーカードにも負けますし。だからどんなに強い手が完成していたとしても最強と言い切れる強さでないのであれば油断はしてはいけないし時には勝負から降りなければいけないのです。また待っていればチャンスが来るのですから待てる余裕があれば一回の勝負に固執して破滅してはいけないということです。そう考えるとこの曲もポーカーも人生みたいなものと言えるかもしれません。
こんな感じで勝手に教訓を貰っているのですが。
私がポーカーをやる前はこの曲を聴くようにしてスイッチを入れるようにしています。いつかこれ聴いてから本場のカジノで勝負したいな。
ポーカーの話は本当に止まらなくなるので次の曲に行きます。
10.ナンダロウナ・フンドランド
いわゆるネタ枠の曲です。でも滅茶苦茶良い曲になってます。
生放送直前に機材が壊れるのはヒメヒナではよくあること。
小さな理不尽が起こるのも日常ってことなんでしょうね。
そんな訳でちょっと日常に引き戻してくれる曲です。
XFDの最後の次の曲への繋ぎが好きです。
11.One-Way
とてもヒメちゃんらしい曲です。真っ直ぐな世界への抗いの曲。
とにかく真っ直ぐな歌詞。
好きなんですけど薄汚れた大人のオタクである私にはちょっと眩しすぎて直視出来ないことがありますね…でもこういう真っ直ぐな所がヒメちゃんの良さですし好きになった理由の一つなんですよね。
太陽の光みたいな輝きです、本当に。
12.ハレ
ハレの日の曲。希織歌と時鐘のライブ見た人なら分かると思うんですけどイントロ聴いた瞬間にこれはOPの!?となりますね。もう開始数秒でエモい気持ちになります。
ハレの日というのはお祭りや儀式とか年中行事とかの特別の日のことで非日常って意味があります。日本の昔からの価値観を表した言葉ですね。
基本的にはめでたい日のことを指してます。
アエナイボクラからアイタイボクラへ、ライブも無観客から有観客へ止まっていた時間が動き出したと考えると感慨深いものがあります。
色々な思いが込み上げて心がじんわりと温まってきますね。
13.人間界不適合者
タイトルからして気になってた曲です。
最初の祭りの音から離れる部分が人の集まる場所を避けているように感じられて引き込まれます。
全体的にダウナーな感じで非常に落ち着きます。チルい曲って奴ですかね。
人間を避け続けてそれでも光を、心の安住の地を求めて止まらずに深海を泳ぎ続ける。この曲も抗い続ける曲ですね。
14.提灯暗航
表題曲ですね。ここまでゆったりしっとりした曲になるとは思ってませんでした。
前の曲から続いてます。
人間界不適合者でもいい、そのままでもいい、深海で一緒に泳ぎ続けようと肯定してくれています。ヒメヒナ2人に向けられているようにも私たちファンに向けられているようにも思えます。
この曲自体が提灯の光のように深海を照らしてくれていますね。
とても優しい曲です。
15.未来は軌跡のキスの先
言葉にするのも難しいぐらい感情的になってしまう曲です。
全体的に結婚式のようなイメージが湧きます。
ヒメちゃんが畳み掛けるように歌う部分が特に好きですね。
一昨年のライブではヒメちゃんヒナちゃんからのそれぞれの手紙の後に、そして去年のライブでは中島さんからの手紙の後にこの曲が歌われた訳なのですが。
ヒメヒナだけでなくヒメヒナを支えるスタッフ達も、困難があったとしてもがむしゃらにここまでやってきたんだなと感じます。ファンとヒメヒナとヒメヒナを支える人達が居たからこそ安住の地が生まれたということなのでしょう。どれか一つが欠けても成り立たない場所ですね。
これまでとこれからの願いが歌われています。10年後も幸せに活動している推しを推せてるといいな。
16.会えないボクラ
しんみりする曲です。アエナイボクラの頃から今までを思い出しますね。
短いながらも悲しさとそれでも諦めない意志を感じます。
そして次の曲につながっていきます。
17.会いたいボクラ
希望と願いがが叶った曲です。前曲が会えない日々を綴った曲であるならばこの曲はやっと会えた感動の曲であると思います。嬉しさと二度と失いたくないという思いが生まれます。
会えなかった日々があったからこそ会えた時の感動があったと思います。でも再び別れるような出来事は起きて欲しくないですね。切実に。
個人的にアエナイボクラとアイタイボクラの間にあったヒメヒナとのリモートトークで会いに行くということを約束したことでアイタイボクラで現地参加しようとなったのでとても感慨深かったりします(初現地ライブだったのですがそこから現地ライブ・イベントの良さを知ることが出来たというのも含めて)。
これから何が起きたとしても末永く一緒に居られることを願います。
18.閃光花火
という訳で祭りに戻って来ました。祭りも終わりの時間で最高潮に盛り上がってそのまま消えていく、そんな曲です。
祭りも永遠ではなく夢のように終わりはあるけどこの曲は爽やかに気持ちの良いお別れです。ライブも祭りのようなものですね。
更に考えていけば人生も同じように永遠ではないからこそ閃光のように生きるべきなのかもしれないと思いました。
大団円で締めくくられます。
19.Out:夢の跡
夢が終わった後の話です。
終わってしまったらまた最初から始めればよいのです。
ループ再生でまた最初から聴き直しましょう。
全体感想、そしてライブについて
今回のアルバムについては全体を通して曲同士の繋がりが良く、今まで以上に曲一つ一つが合わさって一つの作品になっていると感じました。今までのヒメヒナのアルバムの良さを残しつつ進化していると思いました。
全体で感じ取れるイメージとしては日本の祭り・深海の暗さ・暗闇の中の光でしょうか。祭りから逃げて深海に浸ってまた祭りに戻るのを繰り返してるような感じですかね。
仮想世界は夢のような世界ではなく、結局の所、現実からは逃れられない。それでも光のような存在と一緒に生きて行けたなら安住の地は生まれる。そんなことを考えました。
それに関係してかは不明ですが最近の曲は現実世界とリンクしていることが多くなったというか現実世界と向き合ってるという部分が強くなっている気がしますね。ファンとの関係だけでなく世界との関係でも現実が強くなっている気がします。MVでもついに実写MVが出ましたし。それを良いように捉えるか悪いように捉えるかは人によって変わってくるとは思いますが、個人的には新たらしい部分を見られそうでこれからも楽しみにしています。
ライブでもこちら側(=現実世界)に来てくれたりする演出とかあったりするのかな、って妄想もしていたりします(今回違ったとしてもいつかは本当に来て欲しいですね)。
まあ色々書きましたがまだアルバム聴いてないよって人はまずは聴いてみて欲しいです。下にリンク等貼りますが各種サブスクでも聴くことが出来るので気軽に聴いていってください。Out:夢の跡以外はサブスクで聴けます(ここまで聴きたいって人は是非購入しちゃって下さい)。
各種購入サイトリンク:https://himehina.lnk.to/chochinankou
特設サイト:https://himehina.jp/pages/special?t=3rdalbum
そして興味ある方は8月5日(土)のライブも是非見て下さい。今回は全編生バンド、声出しライブです。現地は全部埋まってしまったので配信にはなってしまいますが、JOJIVIP/JOJIGODのメンバーシップ会員になるだけで全編見ることができます。
JOJIVIP以上のメンバーシップに入ると過去のライブ映像も見られるのでそちらも含めて入って後悔はしないと思います。
(参考:https://himehina.jp/pages/special?t=live2023)
ここまで読んで下さりありがとうございました。時間は掛かりましたが書いて良かったです。自分の中で整理をしたいがために書いたものですが私の文章で少しでも人の心を動かせたらと思います。
それではまた、どこかで(もしかしたらライブで)会いましょう。
私はこれから#ヒメヒナセトリ予想チャレンジを予想してきます。
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