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IT株の急落から学ぶ10月31日の投資戦略:円高進行が示す長期投資の重要ポイント

波乱のNY株式市場、何が起きたのか?

「10月31日、ニューヨーク株式相場はIT大手の売りで3日続落か…」

そんなニュースが飛び交う中、長期投資家の私たちが注目すべき点はどこにあるでしょうか?

日々の値動きは短期トレーダーには関心事でも、長期投資家にとって大切なのは「これが今後の成長にどう関わるのか」です。

急落の原因と考えられる要素は複数あり、その中でも「AIブーム」への期待後退や「決算発表での設備投資増加」が、大手IT株の売りを加速させた要因となっています。では、詳細を見ていきましょう。

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10月31日、株式相場の激動要因

この日、注目されたのは「マグニフィセント・セブン」(超大型IT7銘柄)に対する売り圧力の急増です。

決算発表後、マイクロソフトとメタ(旧フェイスブック)は、売上高と純利益で四半期ベースの過去最高を更新しましたが、投資家心理は冷え込みました。

原因は、「巨額のAI投資」(人工知能技術への莫大な資金投入)です。特にマイクロソフトの設備投資増額見通しは「投資回収までの時間がかかり、利益がすぐに上がるわけではない」との見方を増やし、売りを誘発。

また、これに加え、ナスダック総合指数が512.78ポイント、ダウ工業株平均が378.08ドルの下落という大きな数字が市場心理に影響を及ぼしました。

「売りは売りを呼ぶ」という心理的なスパイラルで、投資家が売りに走った。このような状況で、私たち長期投資家がどう考え、対応するべきかが次のポイントです。

AIブーム後退と為替動向、長期投資にどう影響?

まず、「AIブーム後退」というトレンドが、長期的な視点でのIT投資を不安定にしているといえます。確かに、AI関連技術の発展は今後のビジネス環境を大きく変革させる可能性がありますが、投資が巨額であるだけに収益化のスピードが問題視されている。

例えば、ITバブルを思い出してください。2000年代初頭のITバブル崩壊は「過剰な期待による過剰な投資」が背景にありました。今回も短期的には期待が剥がれたものの、AIの普及と成長自体が止まるわけではありません。

そして注目すべきは、10月31日の「為替相場の円高ドル安」(為替市場の円買いドル売り傾向)です。日銀が政策金利を据え置いたにもかかわらず、植田総裁が「追加利上げの可能性」を示唆したことで、海外投資家は「円高」を予測し、円を買い戻し始めました。

この動きが続くと、ドル建て資産の価値が相対的に下がるため、国内の投資家にとっては注意が必要。

長期投資家にとっての3つの戦略的視点

今回の状況を踏まえ、長期投資家が注目するべき視点を3つに整理します。

IT株の短期的な調整は長期投資の「買い場」となるか?
「AI投資による収益化は時間がかかる」との見方が短期の売りを加速させましたが、ITの基盤技術としてAIはさらに浸透すると予測される。

長期で見れば、こうした銘柄の一時的な値下がりは、安定した基盤を築くための「買い場」と捉えられる可能性があります。将来を見据え、価格調整の一環とみなし、焦らず買い増しするのも選択肢です。

「為替動向とドル資産の影響」についての再評価
円高が進行する局面では、米国資産の為替リスクが高まります。しかし、リスクは必ずしもマイナスばかりではありません。

例えば、米国の成長性に注目することで、「円高局面での投資による低コスト取得」を視野に入れることもできます。円が強くなると米ドル建て資産の購入が有利になるため、長期的な目線で為替の変動を利用した投資が可能です。

PCE物価指数と米経済のインフレ圧力の緩和について
9月の米個人消費支出(PCE)物価指数が前年同月比2.1%と、市場予想に沿った内容で「インフレ圧力の緩和」が感じられる一方で、失業保険申請件数が改善しており、米経済の底堅さを裏付けました。

これにより、長期的には米国経済が「安定して成長する環境にある」とも言える。特に、このデータは中長期的に安定成長を予想させる材料となり得ます。

結論:10月31日の動きを長期的な成長の「機会」として捉えよう

結論として、10月31日の市場の動きは、一時的な変動に過ぎません。

今、短期的な調整が進むITセクターや為替変動も、長期投資家にとっての「成長の機会」となり得ます。投資家としての強みは、目先の揺らぎに一喜一憂せず、未来に基づいて判断できる点にある。

長期の視点を持ち、特に今回の調整を「新たな投資機会」として冷静に受け止めることが、私たち長期投資家の目指すべき道です。

「全体像」を理解した上で、目の前の情報を正しく受け止め、日々の変動に流されず、あくまで未来を見据えた戦略を持って、資産の増加を目指していきましょう。

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