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忍者から始まる まきびしとヒシの実の学び
長男5歳になり、急激に忍者への憧れが増している🥷図鑑を見るうちに、まきびしの元になった「ヒシの実」を採りに行きたいと切望するようになった。そこでヒシの実について可能な範囲で調べたので、今後ヒシの実を探す方向けに情報残しておく。
忍者ブームでマキビシの菱の実を獲りに行きたい長男👦と途方に暮れる親。
— 技術系Mom (@motoriikuji) January 23, 2023
どうもJAとかで売ってる食用の菱は、品種改良されてマキビシ的なトゲトゲが無くなっているらしい。季節により皇居のお堀に菱が大量繁殖してるとの話も見たけど、流石にお堀の菱を獲りに降りたら警護に捕まると思われる…
忍者を学ぶ
元々忍者への憧れを大きく醸造したのは、勧められた図鑑:はっけんずかん「忍者」を買ったことがきっかけ。
小田原城へ行ったら心にさらに火がついた
小田原城で忍者デビュー🥷お堀でヒシの実を探し(無い)忍者屋敷で隠れ続け城内も忍者走りで、城に辿り着くまでに3時間以上かかって私は疲労困憊…
— 技術系Mom (@motoriikuji) January 28, 2023
しかしあらゆる忍者の武器のおもちゃ売っており九字の印のガチャガチャまであって、親としても忍者心について色々学んだ。手裏剣買ってめちゃ喜んでいる。 pic.twitter.com/3LIndB2iw4
毎夜工作で忍者の道具を作るようになった。
週末小田原城で忍者修行した5歳🥷、忍者の武器の一つ、万力鎖を作った!とはいえ万力鎖、ヤクルトといえど結構な威力で、狭い部屋で回すの危ないよ〜😂
— 技術系Mom (@motoriikuji) January 30, 2023
最近プラの空き容器も集めはじめたのが活用できて、親もホッとした…洗って干すの面倒だし嵩張るけどやむなし😂 pic.twitter.com/OpQ5idx2lq
ヒシの実をめぐる調査
それでは本題、まきびし&ヒシの実について情報をまとめる。
忍者とヒシの実
まず幼児向け図鑑でまきびしに触れてるのは、「なるほど忍者大図鑑」。
ヒシの実と鉄びしの写真、使われ方の挿絵がワンカットある。この本は様々なhow toに詳しく秀逸!
大人向けの本でまきびしに詳しいのは、学研の図説「忍者と忍術」。遁走術の「菱撒き退き」としての解説が詳しくあり、天然のヒシの実の水辺に生えて写真も載っている。 この本は色々見た中で忍者の各情報に最も詳しく著名な忍者烈伝もあるが、文字多くて基本ふりがな無し。
なおライトな大人向けには「忍者バイリンガルガイド」が日英併記され、有名なトピックそれぞれの解説や写真が必要十分に網羅されてて良かった。
5歳への訴求力が高かったのは最終的に、こちらの現代の忍者の方のツイート! ヒシの生え方や忍者のヒシの使い方がよくわかる。親としては現役の忍者や忍術使いの方が生きる国で情報得られてラッキー!と思わせられた。
忍者の撒菱に使われる菱(ヒシ)っていうのは水草で、こういう感じで湖面に生い茂っているんですよ。 pic.twitter.com/RrAap5ybmD
— 習志野青龍窟 忍道家 (@3618Tekubi) December 28, 2020
植物:ヒシ
次に植物としてのヒシについて。 ヒシの実を知る目的で子供向けの図鑑としては「ずかん たね」が形がわかりやすい。 この技術評論社のずかんシリーズ好きなのだが、この本は様々な種のビビッドな写真と解説と共に、実のなる時期や生息地も記載されている。
実だけでなく植物としてのヒシについては「雑草のサバイバル大作戦」がまるまる2ページに詳しくその生存戦略が解説されている。 この本はドクターマキノと共に春夏秋冬の雑草を探検観察するていで漫画チックに記載されており、身近でとても良い。いつか買いたい!
文化:アイヌとヒシの実
植物ついでに文化としてのヒシ。
ヒシはアイヌ民族か秋の楽しみとしてペカンペ/ペムカペと呼び親しんできた。ヒシ関連のカムイの伝説も存在するとのことで「アイヌ民族 21の人物伝」に2ページ説明がある。
また「ペカムペ日誌」は一冊丸々ヒシについての研究記録書、忍者とは離れる&かなり調査研究資料の様相の本。
採集:都内でヒシの実を探したい
ではヒシの実を獲るには? 結論として、ヒシは2020年版「東京都レッドリスト(本土部)」の多くの地域で絶滅EXや絶滅危惧IA類CRに指定されていた。忍者のまきびしに利用されたオニビシは情報不足DD。 ということで、都内では蓮が生える池を秋頃に散策してラッキーだったらヒシが見つかるかも、程度。
関東近郊でヒシを探すなら、いくつか菱で有名な湖や沼がある模様。特に忍者のまきびしに利用されたオニビシを追うネット記事が幾つか見つかる(ネットで探すと軒並み場所をぼかされているのでそれに倣う)。 従って秋頃に自生または駆除されたヒシを収穫することは、大人なら不可能では無さそう。
…ヒシについての学びは以上。
あまりにニッチというかピンポイントすぎてなかなか五里霧中な、図書館にもたくさん助けていただいたりと、ありがたくも難儀な調べ物だった。 内容記載できてスッキリ!次のヒシの季節まで長男のまきびし熱が継続してるか不明なので、これで私も一旦忘れられる〜!
後日談
実際に鬼菱採りに行った。
忍者が使う天然のマキビシ、オニビシをついに採取したー!!群生地には良い感じに枯れた黒い鬼菱はもちろん、10月は菱のシーズンということで新しい緑の菱も採れた。鬼菱はとんがってて硬いし刺さるしで、電車で運ぶにはほぼ凶器だった…
— 技術 (@motoriikuji) October 9, 2023
5歳は緑の鬼菱を食べたいそう…忍者への道がまた一歩🥷 https://t.co/MWB21KxwDm pic.twitter.com/6gAIMGhJ87
鬼菱を採りにいく旅路は親も学びが多かった。
— 技術 (@motoriikuji) October 9, 2023
最初は鬼菱のはえる場所を図書館の司書さんにも調査頂いたものの、文献上都内はレッドリスト入りとのことで、群生してる場所は特定できなかった。
その後ネット記事を見て、勇気出して著者の方に問い合わせたら、群生地の行き方をご丁寧に教えて頂いた。