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奇跡の出会い~ロマンチックなバイクライフの幕開け

契約書まで交わしていたバイクを購入できなくなってしまったという絶望的な記事を前回は書きました。生産終了、中古車もなかなか出回ってないという状況の中、私がとった行動とは…。

翌日。どうしてもそのバイクに乗りたい私。諦めきれない私。どこかにまだ在庫があるかもしれないという希望を捨てきれず、自転車で近所のバイク屋をまわることに。

あらかじめ口コミの良さそうなバイク屋さんに目星をつけて、まわれるだけまわりきろうと朝9:30頃家を出る。寒空の中、自転車をこぎ10時頃に1件目のバイク屋さんに到着。(欲しいバイクが店頭に並んでいる?!)と思いきや…レンタルバイクであった。

「もうそのバイクは生産終了しているので、2025年の新しいバイクの発表待ちでして…」やはりこのお店もそうか。私が欲しいバイクと似ている素敵なバイクをみつけたのでまたがってみる。…かっこいいな。でも足付きが気になる…マフラーの位置が気になる…。一旦検討するとしよう。さぁ、次の店へ出発だ。

次の店では、「在庫ありますよ。みてみますか?」そう言われたのだが…蓋を開けてみるとこちらのお店にもそのバイクのレンタルバイクはあるが、2025年の発表待ちでその後にNEWカラーは入荷はしますよという意味であった。やはりないか…次の店へ。

次のお店はバイクの所有数が少ない、小さめのお店だった。店内はやってるのかわからないくらいの明るさだったのだが、思いきって扉を開けることに。私が「バイクみてもいいですか?」というと常連さんもいたのだが「どうぞ」と快く受けていてくれた。

「どんなバイク探しに来たの?」強面にもみえる店主が私に尋ねる。「実はこんなことがあって…」私は契約書まで交わしたバイクを手にいれなくなった事実を店主に伝えた。すると、「あり得ないな。そんなことあるんだな。…大変だったな」そんな反応をみせてくれたので、私の味方になってくれたようで嬉しかった。

「ちなみに、何色が欲しいの?俺の知り合いの店にまだあったような気がするんだよな…」私は(もしかして?!もしかするかも?!)と、ドキドキした。欲しかったカラーを伝えると、すぐに店主は知り合いのお店に電話をかけてくれた。

忙しいのか1度目の電話にはでない。2度目の電話には出てくれたので、店主は電話越しに言う。「うちの店にバイク探しに来てる子がいるんだけど…確かそっちに在庫あったよね?」私は目の前でドキドキしながらそのやりとりをみつめていた。

そして電話越しの店主は、こう言った。

「まだあるんだな」

私は胸が高鳴った。欲しいバイクがまだ近くの店にあるということに…。電話を切ったあと、店主があらためて私に「希望のカラーで新車あるってよ」そう言った。私は、(こんな奇跡って起こるのだな…)ということと共に、心につっかかっていたことを店主にきいてもらった。

欲しいと思っていたバイクが手に入らないことになってからは、他のバイクでもいいのかなという気持ちも芽生えてきてしまったこと。最初の店でみたバイクもいいなと言う気持ちになっていたし、どうせ欲しいバイクに乗れないなら大型をとった後に大型バイクを買おうかなという選択肢も考えるようになってしまっていたことを伝えた。すると店主が言った。

「そういう考えになってしまったのもわかる。でも、あのバイクに乗りたくて、免許とるの頑張ってるんじゃないのかい?なにより欲しかったバイクがまだあるとわかったじゃないか」そう言ってくれたのだ。確かにそうだよな…これから実際に現物をみにいこう。「私、これからバイクみにいってきます!」そう伝えると「向こうの店に連絡いれておくね」そう言って、店主は微笑んでいた。

店を出る際に私は店主にきいた。「どんなバイク乗ってるんですか?自分のバイクは何台も持ってるんですか?」と。すると店主はいう。「俺はバイクに乗るよりもカスタムや修理をしてる方が好きなんだよ。機械が好きなんだよな」

「バイクって、人それぞれ楽しみ方があるんだよ」

私はその言葉をきいて、この店主のことがますます素敵だなと思った。そんなイカした奇跡を起こしてくれたバイク屋さんを後にして、今日まわるはずの候補にはなかったバイク屋さんへ急遽向かったのだ。(自転車でバイク探し2時間半経過)

続く。


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ゆきんこ*主婦とバイク
バイクのガソリン代にします。そして、バイクと共に新しい記事を書けるよう、あなたの気持ちを私のモチベーションにさせていただきます。