だから僕はストロングをやめた
僕は以前、「ストロング系のお酒を飲むのはもうやめよう」と
思ったことがあった。
ストロングを飲んだ時に背中が軋む感じがして、直感的に「僕には合わない!」と危機感を覚えたことがあった。
それなのに、人はまた過ちをおかしてしまうのだな、と…。
仕事からの帰り道、いつものスーパーに寄ると「塩レモンストロング」なるお酒が70円で叩き売られているのを発見した。
なぜにこんなに安くなっているのか。まったく売れなかったのか、という思いがよぎりつつも「明日は休みだし久しぶりにストロングしてみるか!」だなんて妙な気持になってしまったんだ。
帰って飲んでみると、ストロング特有のアルコール感はあまり感じず、スッキリとした飲み心地で美味しく飲めた。
「いつの間にかストロングも美味しくなったんだなあ」なんて思いながら2本目に突入。
そして僕は記憶はそこですっぱりと途切れていた。
これはとても怖いこと。
酔っぱらったなあ、という感覚をすっ飛ばして、気づいたら朝目覚めるところからスタートだ。
何が起こったのか分からない。そしてとても具合いが悪い。
奥さん「大丈夫。?昨日の記憶ある。。?」
もう恐怖で一杯です。昨日のことが思い出せない。
まるで映画の世界に飛び込んでしまったかのようだ。
自分の体に何かメモでも残っていないか探してみるが、とにかく具合いが悪い。視界が揺れている。
奥さんによると、僕は自暴自棄のような状態になってしまい、気が付いたらばたっと眠ってしまったらしい。
僕にはストロングは完全に合わないことを改めて認識した。
普段はアルコール度数5%の缶チューハイを一本だけ買って帰る。
もうちょっと飲みたいところだが、お小遣い形式で生活していて、多くは買えない。
そして2本買えば2本飲んでしまうし、3本買えば3本飲んでしまう。飲み始めると制御は間違いなく効かなくなってしまう。
まあそれなりにお酒を飲むことが多いのだけど、ストロングだけは完全に拒絶反応を示すことがわかった。
ストロング系のお酒は人気で、コンビニに行くと缶チューハイの半分以上がストロングで埋まっている。
手っ取り早く酔える、アルコール度数が低いと酔えない、など理由はあるのだろうけど、ストロングを愛飲している人は素直にすごいと思う。
具合いが悪い休日というのも非常に後悔が強く出るもので、
せっかくの休みなのに具合いが悪いままひたすら静養している、という、
限りある人生の大事な一日を無駄にしてしまった罪悪感に蝕まれてしまった。
だから僕はもうストロングを飲まない。
こう記録を記しておかないと、未来の僕がまたふとストロングに手を出してしまいかねないので、
しっかりとここに記しておくことにする。