映画「アウトサイダー」デジタルリマスター版、観る?
最近、昔の映画のデジタルリマスター版が流行っているようだ。
先日観た映画「リトル・ダンサー」はデジタルリマスター版で20数年ぶりの公開である。映画「風が吹くとき」は37年ぶりリバイバル上映。他にも多くの昔の作品がデジタルリマスター版で劇場公開されるようだ。
80年代から2000年頃が映画の黄金期で名作が多かったのか、それとも当時映画を観た人たちだけが今も映画館に観に行く層なのか、いずれにしても昔の良作を劇場で観ることができるのはうれしいが複雑な気持ちだ。
映画「リトル・ダンサー」を観に行ったとき、「アウトサイダー」のチラシを見つけた。「アウトサイダー」は1983年公開、40年前の映画だ。巨匠フランシス・コッポラ監督の作品という宣伝につられて観に行ったように記憶している。スティービー・ワンダーの伸びやかな声で歌われるテーマ曲が素晴らしく、”Stay gold……."という歌声とともに、主人公のラルフ・マッチオとトーマス・ハウエルのシーンが浮かび上がってくる。映画自体は不良グループの縄張り争いやケンカの話が多く、「ウェストサイド物語」のようで、ストーリー自体は今考えるとどうということはなかったように思う。それでも、私はこの映画に魅せられて映画館上映だけでなく、DVDでも何度か観た。スーザン・E・ヒントンの原作も読んだほどのめり込んだ。
映画に出演していた若い役者たちの粗削りではあるが、伝わってくるエネルギーに惹かれたのだろうか。この作品の出演者たちは当時YAスターと呼ばれ、無名の彼らが他の作品にでる出世作となった。
映画「ゴースト」でデミ・ムーアと共演したパトリック・スウェージ、TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」で好演したロブ・ロー、ETで子役出演したトーマス・ハウエル、映画「ベスト・キッド」で有名になるラルフ・マッチオ、マーティー・シーンの息子で映画「セント・エルモスファイアー」のエミリオ・エステベス。そして、あのトム・クルーズもこの映画にでていた。
チラシは一番下の端っこの目立たない場所においてあったのだが、すぐ目に入ってきた。青春時代に強烈な印象を与えた映画ではあるが、見にいくかとても迷う。10代のときフィットした感覚と今の感性はまったく異なるのではないか。昔の映画に力があったとしても、それが今の自分の気持ちにぴったりくるかどうかはわからない。それでも彼らのことを思い出させてくれてうれしいと思う気持ちもある。やっぱり観に行こう。
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