映画「ミセス・クルナスvs.ジョージ・W・ブッシュ」鑑賞
実話をもとにした映画好きな私が映画館で予告編を見てずっと気になっていた映画「ミセス・クルナスvs.ジョージ・W・ブッシュ」を鑑賞。
予告編を見たときにはコメディ映画なのかと思った。話の筋はドイツ在住のトルコ移民の母親がグアンタナモ刑務所にいれられた息子を取り返すためにアメリカ大統領を相手に裁判を起こすという話でグアンタナモ、裁判などと聞くとかなりシリアスな話のはずが、予告編ではシリアスな感じは受けず、どういう映画なのかいま一つわかっていなかった。
話の内容はかなりシリアスなものだった。グアンタナモというと虐待で有名な収容所だ。その名前を聞いただけで収容されている息子が厳しい状況におかれているのは想像できる。実際に虐待を受けていたようだ。映画では時がたつのは早いが、何年もグアンタナモ収容所にいれられ、息子が無事かどうかもわからず帰ってこれるのかわからない中、孤軍奮闘で人権派弁護士を見つけ出し、持ち前のバイタリティーと明るいキャラクターで希望をつないでいくミセスクルナスはコミカルな雰囲気でこの映画のストーリーの深刻さを感じさせない。
ミセス・クルナスを演じた女優はコメディアンだという。だからコミカルな演技が板についていたのだろう。本当はこれは深刻な話で人権や正義の話、移民、差別問題を含んだ話であるがコメディタッチで深刻さを感じさせない。個人的には好きな映画である。