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もとなり
2022年7月24日 13:54
谷崎潤一郎の『夢の浮橋』を読んだ。 読後感。シンプルに気持ち悪い。そしてやっぱり谷崎は素晴らしい。第1 雑感 小説の冒頭部分、作者は、読者を騙そうという明確な意図を持ち、語り手の幼少期を牧歌的に描写している。 幼い頃の実母との思い出、日本家屋と庭園の精緻な描写、おまけに日本家屋の柔らかい挿絵がところどころに登場する。殊に、庭の添水の描写は、長閑で美しい幼少期の記憶の象徴であるかのよう