舞浜通過記。2月〜4月編
アルバイト先の関係で、ここ3ヶ月、水曜日の夜に舞浜駅を電車で通過する。舞浜駅から乗ってくる人々は、耳のついたカチューシャをしていたり、なぜかこの時間帯に制服だったり、しあわせの色をしたビニール袋を抱えていたりする。
2月は、幸せそうな大学生しか見なかった。カップルか女子大生集団の二択だった。彼女らの視界におそらく僕は入っていない。というか、自分の格好はスーツに革靴なので、おそらく僕が現実に引き戻す担当を引き受けてしまっている。幸せそうなカップルの視界にも、当然自分は入っていないのだが、たまーに、ちょっと気まずそうな顔をした男子大学生なんかもいて、そんな人を見つけると少し安心感を感じた。
3月は、高校生、中学生、ベビーカーを持った家族連れなどが多くなってきた。舞浜にくじ過ぎに着く電車を選んでしまうと、圧倒的な人の量に驚かされるくらいだった。満足げな人々の顔でも、同世代じゃなければ許せてしまうのが、人間の不思議なところだろう。2月は苦しさが強かったけれど、3月は羨ましさの方が大きかった。
今は4月である。4月なので、学校が始まっており、すっかり人数は落ち着き、本当に好きなのであろう人々が乗ってくるだけになった。もはや、寂しさすら感じる。ただ、何かを本当に好きな人々の幸せそうな空間になりつつあるので、それなりに居心地のいい通勤(?)生活を送れそうで少し安心している自分もいる。