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音楽よ、人を生かせ ~第4回 2024年振り返り~
2024年まとめ
1. Summary
ライブ回数
45回
アーティスト総数
84組(延べ99組)
最多アーティスト
リーガルリリー (ソロ含む) 10回
複数回見たアーティスト(リーガルリリー除く)
・打首獄門同好会 4回
・後藤まりこ 3回
(DJ、アコースティックviolence POP合算)
・春ねむり 2回
・水曜日のカンパネラ 2回
最多会場
・Zepp Yokohama 5回
・新代田FEVER 5回
ライブサマリー
2. My Favorite Live House
■Zepp Yokohama
横浜は帰りがとても楽。電車1本である。そしてライブ後横浜駅地下街Portaの雲呑屋がとても美味である。
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「光州肉汁雲呑麺」
■新代田FEVER
FEVERで食べられるフライドチキンがとても美味しい。また近くにあるBASANOVAのカレーラーメンがとても美味。そして何よりも建物の中で待てるのは大きい。寒くないし、ビールも飲める。駅近で今のところベストライブハウスかもしれない。
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■横浜F.A.D
なんと言っても港町と中華街。非日常を味わえます。もちろん中華がうまいです。
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「翡翠炒飯」
緑色はほうれん草
■行ったライブハウスのまとめ
3. 出会い2024
後藤まりこ
後藤まりこは以前ドラマに出ていたときに見ていて、その時のCDを結構聴いていた。それっきりだったのだが、あるときから気にかけていた。
なんていうか、パワーが熱量がすごい。過去のことは知らないけど、そんなことよりも今この場で真正面からぶつかってくる、ぶつかり稽古みたいでとても楽しい。アコースティックviolencePOPとDJは趣が違うけど、どちらも結局は人の上を歩いてくる点では同じだと実感。だからまた行きたくなる。
クリトリック・リス
クリトリック・リス、スギムさんは一回だけだが、見るまではなんでこの人のライブはみんな楽しそうで、どうして半裸なのかが疑問だった。
そして男女比率は極めて男が高い。また色々な人からリスペクトされているのかも理解できなかった。
しかし1度見ただけで納得。スギムさんは最高のエンターテイナーだ!そして唯一無二なのも明らかである。しかも民度は高い。多分人徳なのであろう。
本当に楽しいライブであった。
10-FEET(w/ 打首獄門同好会)
10-FEETは正直「第ゼロ感」しかしらない。そのほかは聞いたことが無かった。なのでどのような印象を受けるかわからない中で初めてライブに立ち会うことができた。
すごく男臭く、泥臭さを感じるが、それは即ちカッコいいということである。素人である自分にとっては代表曲は「第ゼロ感」なのだが、もちろんそれだけではなくもっと良い曲、カッコいい曲は多くある。ゲストですらこれだけ、いわんやメインをや。である。行けるならワンマン行ってみたいが、ハードルはちょっと高い。
dowmt/國/しろつめ備忘録
好きなバンドが共通の人が聞いているものは自分にとってはずれが少ないように思える。これらはリーガルリリー好きな友人の流れで聞いているものである。ストレートなロックであり、シューゲイザーの要素があるもの、これが自分の好みなのだと認識することができた。
これからの期待株であり、どのように成長していくのか、どこまで伸びていくのか、見守りたい。もちろん一緒にだ。
4. Songs of the year
「mmm」
ヒグチアイ
アルバム「未成線上」より
ライブでは前から演奏されていた曲で、今回のアルバムに収録されて音源化された。
コロナ禍で会うことも出来ない、会っても話すことも出来ない。そしてやっと行けるようになったライブでも歌うことが出来ない。口を開けずに「mmm」とハミングする。そのような苦しい状況を歌ったものだ。
わたしの人生をあげるから
あなたの時間をちょうだいよ
トイレもスマホも我慢してさ
そんなのここにしかないでしょう
生に変わるもんはない
わたしはわかったの
あなたにあいたい
明日も明後日もずっとずっと会いたい
コロナ禍を経験して人との生での繋がりがどんなに大事かを語ってくれた本当に素晴らしい曲だ。
「ムーンライトリバース」
リーガルリリー
アルバム「kirin」より
3rd フルアルバム「kirin」に収録されている曲であり、外部プロデューサーとして亀田誠治さん、ドラムにBOBOを迎えて録音された。MVには今一番の女優ではないかと思う杉咲花さんが出演している。
曲を聞いての印象としてある意味リーガルリリーぽくない曲に思える。私は音楽的な知識がないので、コード進行とか同じなのか違うのかはわからないがなんとなく違う気がするのだ。同じアルバムでは例えば「天きりん」を聞くとリーガルリリーぽく感じるし、「夏のエディ」「海月星」はその最たるもののように感じる。あくまでも感覚論なので根拠はないのだが。
また歌詞についての普段は一歩引いて客観的に見てそれを鋭く描く感じが強いのだが、この「ムーラインとリバース」では直接表現が多いと思う。直接表現というのは心情をありのまま、飾らない言葉で綴るもので
嫌い、嫌い、愛してるよ
すき、すき、すきだよ、月よりすきだよ
のように「嫌い」「好き」をダイレクトに表現することはほぼないのではないかと思う。この曲は自分の内面に踏み込み、喪失感やストレートな愛情を表現しているように感じる。まるでSinead O'Connorの「Nothing Compares 2 U」のような去っていった人を思い続けるところが今までに無いように思える。この1年の大きな変化と今までに無い感情が相まって今までにない表現となり、その切実な心情が聞き手の心に突き刺さるのであろう。
もちろん2024年にはこれ以上にダンジョン飯EDの「キラキラの灰」という名曲もリリースされていて、YouTube再生回数300万回越えであるが、自分的にはムーンライトリバースを推したい。
「キラキラの灰」、「ムーンライトリバース」共に失った人に向けた曲だが、もう戻らないのだろうと思うとムーンライトリバースの方が心情に近い。ぜひ今一度聞いてもらいたい。そして音源だけでなくライブでのシンプルなバンドセットでも聞いてもらいたい。
5. ピックアップライブ
打首獄門同好会
20!+39!=59! TOUR FINAL 20周年をがんばったベテラン
2024/12/07(土) Lala arena TOKYO-BAY
基本的には大きな会場よりも小さいライブハウスの方が好きである。ライブハウスだとステージに近いため、ステージとの一体感を実感しやすい。大きい会場はどうしてもステージとの距離があり、下手するとステージを見るのではなく、モニターを見ていることもある。
しかし例外があって、それは大きな会場でライブを行うとことを祝うということだ。大きな会場で演奏できるということは多くの人に支えられているからであり、そして多くのオーディエンスを集められることを一緒になって祝うことなのだと思う。それがこのライブである。始まってすぐにそれを実感した。祝うってのはいいな。素直におめでとうと言いたくなった。
さて、ライブについてである。20周年の総括そしてキャパ1万の会場での演奏である。ツアーは他に2回行っているが、今回は多彩なゲストが来たり、定番曲以外のレア曲をメドレーで演奏したり、特別なものであった。
多彩なゲストは以下である。
エル・デスペラード選手
しまじろうさん
イワシカちゃん
ナガノさんところのくまさん
onちゃん
Dr.COYASS
コウペンちゃん
桃乃木かなさん
LA SEÑAS & サンバダンサーズ Lindona
青木亞一人
振り返るとよくわからないお祭り感というか混沌というか打首獄門同好会だからこそなし得る事なのだと実感する。
レア曲メドレーではやはり「今日も貴方と南武線」が一番である。何しろ一番身近な路線なので嬉しい限りだ。武蔵中原、武蔵新城はとても馴染みのある町なのだ。もちろん定番曲である「筋肉マイフレンド」でスクワットをし、「きのこたけのこ戦争」ではWODはしていないが盛り上がり、「デリシャスティック」ではうまい棒を振りかざし、「島国DNA」ではマグロ回遊を助け、「日本の米は世界一」では叫んだ。
アンコールの「地味な生活」ではラテンのリズムに踊らされ、エンドロールの「だらだらしたい」で
今日はやる気がでないからだらだらしたい
ととても共感して帰ることができた。最高
の癒やしであった。
そして新曲MV撮影もあり、満足です。25年もそれなりに追いかけることになるだろう。
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Lala arena TOKYO-BAY
春ねむり
サンクチュアリを飛び出して
2024/09/06(金) 渋谷WWWX
春ねむりとの出会いはSummer Sonic2023である。しかもBlurの直前でなかなか厳しい順番であった。しかしそのパフォーマンスはオーディエンスを熱狂させるもので、いる間は本当に文字通り狂うことができた。
その後彼女は海外ツアーであったため、なかなか行く機械に恵まれなかったのでメインアクトでのライブが楽しみであった。
彼女のエネルギッシュなパフォーマンス、メッセージ性の強い曲、セットリスト、かなり強力である。その中でもやはり「生きる」が好きだ。
うつくしく生き絶える 愛してるを重ねて
ゆるやかに滅びてく 惑星のかけらになるまで
How beautiful life is! How beautiful life is!
この死生観にはある意味共感している。そしてこの曲のパフォーマンスは生命力を感じるものであった。ライブ全般を通して彼女の思い、感情、思想を歌とダンスで力強く表現し、オーディエンスに届けていた。オーディエンスらそれを受取り、様々な感情を抱いていただろう。聞く側としてそれを素直に受け取り、反感を抱き、共感し、感動する。このような心を動かすパフォーマンスであった。2025年も楽しみなアーティストの一人だ。
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Summer Sonic 2024
2024/08/20(日) 幕張メッセ&千葉マリンスタジアム
ピックアップアーティスト
サバシスター
3ピースガールズバンドで今年大躍進したバンドじゃないだろうか。とにかく楽しいしわくわくするバンドだ。どこまで伸びるのか非常に楽しみだ。
新しい学校のリーダーズ
紅白にも出る大注目されているのダンスボーカルグループ(このカテゴリでよいのか?)。パフォーマンスはすごい。大きめのライブハウスならばもっと面白いのだろうが、もうアリーナクラスじゃないと見れないのではないかと思う。このステージもメッセ最大のマウンテンステージで満員であった。
TOMOO
2023年EIGHT-JAMで大注目であったシンガー。ここで見ておくべきと思っていた。うまいし曲いいし。今後見るのがとても難しくなるであろう人を4列目中央で見れたのはラッキーとしか言いようがない。
Olvia Dean
フェスの醍醐味は新たな発見である。今回の1番の発見はOlvia Deanであるのは間違いない。楽しそうに歌い、幸せを分け与えてくれる、そんなステージで機会があればぜひもう一度行きたい。
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6. ベストライブ
ノミネート
甲乙付けがたいがベストライブとして幾つかを選ぶ。どれもよいものであったがその中でも特に秀逸であったものをノミネートとしたい。
打首獄門同好会
20!+39!=59! TOUR FINAL 20周年をがんばったベテランthe dadadadys
THE SUN ALSO RISES vol.253
w/ TETORA春ねむり
サンクチュアリを飛び出して
w/ MASS OF THE FERMETING DREGS
奴居イチヂクリーガルリリー
LIVE EXPERIENCE of DYNAVISION-LED "inside my ()"ACIDMAN
THIS IS ACIDMANUA x アイナ・ジ・エンド
M bit Live #2ヨルシカ
LIVE2024 「月と猫のダンス」詩羽
東名阪Live House Tour 「暗闇の猫たちへ」
w/ Cody・Lee(李)
このような素晴らしいライブを体験できたことを感謝する。この中からベストを選びたい。
ベストライブ
リーガルリリー
LIVE EXPERIENCE of DYNAVISION-LED "inside my ()"
2024/02/16(金) コニカミノルタプラネタリアYOKOHAMA
良いライブとは何か?
楽しかった、よい演奏であった、普段聞けなかった曲を聴けた、泣けた、いろいろな考えがある。
私は思う。最高のライブとは、「終わった後に言葉を失うライブである」と。
リーガルリリーのプラネタリウムライブはまさにそのものであった。終わった後に言い表すことができなく、言葉を発することさえできなかった。そして大変疲れていた。時間は約1時間、曲数は10曲とワンマンライブとしては短いものである。しかし演奏に対する没入感は半端ないものであった。リーガルリリーというバンドは聞けば聞くほどコンセプチュアルな楽曲を提供するバンドで、アルバムもコンセプトアルバムなのだと思っている。
各ライブのセットリストも選曲、曲順にこだわっているのもわかるのだが、それに“縛り”をつけるとさらに光を増す。
このライブはプラネタリウムという環境が縛り=テーマであったと思う。雰囲気作りの一環として演奏中は運営側からの依頼もあり着席での観覧であった。その中で
海さん「私たちはちゃんとそこに居るので、安心して星空に包まれてくださいね」
と優しい言葉もくれた。
映像は夕方から始まり、夜明けまでであった。セットリストはいつものリッケンバッカー、1997、東京など定番曲はなく、普段のものとは全く異なりいつもはセトリ入りしない、所謂レア曲が多くあるものであった。
1曲目のそらめカナから始まりbedtime sotryまで10曲とワンマンライブとしては短いものであった。セットリストからストーリーを繋げていると思えるワードを抜き出した。
そらめカナ
夕暮れの避難訓練の経路を計算して
スターノイズ
ほうき星を探した
アルケミラ
そして眠りにつくんだ おやすみ世界
ぶらんこ
やくそくはまんげつのひまでに
中原中也「サーカス」(朗読)
ゆあーん、ゆよーん、ゆあゆよーん
蛍狩り
夜が明けて きみの光がみえなくなったとき 次は 次はぼくの番だ
子守唄のセットリスト
朝焼け空 あなたの他に思いつくことなんてないよ
ほしのなみだ
帰らなくちゃ 僕が愛す人の場所に
GOLDTRAIN
夜のGOLDTRAIN 思い出したくない駅に着いた
60W
銀河の中 寂しかった あぁカムパネルラ あぁカムパネルラ せいぜい60W この街の光になった
bedtime story
夜明けが訪れるよ
映像からも想像できるように夕焼けから夜になり、そして朝を迎える。そんなストーリーであったと思う。そのほぼ真ん中に「ぶらんこ」から中原中也の「サーカス」の朗読。サーカス小屋への誘いであり、その後はその帰路であったのではなかろうか。そのようなストーリーを描いて映像とリンクさせてのセットリストであったと思う。
プラネタリウムという狭い環境、全方位のLEDスクリーンに映し出された映像、セットリスト。すべてが完璧であった。
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opening
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ending
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最後に
2024年に沢山のライブに行き、沢山のバンドに出会い、楽しませてくれてとても感謝している。さらにその場を共有した方々にも感謝したい。会場は演者とオーディエンスの双方で作るものであり、どちらも真摯に向き合うことで素晴らしいステージが生まれると確信している。
2025年、どのようなバンド、ライブ、曲、そして共に場を分かち合う人達と出会うのであろうか。とても楽しみである。
🦕🛸 🌌 ❄️🥶 🪼 ✈️ 💎 🩻