感想依頼について
たまたま見かけたこちらのツイートがすごく理解できたので書き散らし。(※意地でもツイートと呼び続ける宗派の者です)
気軽に長文を投げ込めるnoteって便利だなあ
私は完全自己完結型です。
一部例外を除いて、ネットに公開してるのは開きっぱなしのメモ帳というスタンス。
過去にアドバイス求められたときはプロ思考型で答えてました。SNSの交流が盛んになる前に感想依頼される方々はそういうタイプが多かったんですよー。
ほぼ辛口希望またはピリ辛。キツイ物言いは怖いけど、行き詰まってるから他人の目で助言がほしい、とにかく誰かに読まれたい、反応が欲しい――なにかしらの課題感をもって依頼してくる。
一般文芸ならまだしもラノベとして売れるアドバイスを期待してこられてもこまってしまうんですが。
私はただのキメ顔にうるさい文章ソムリエなので。
依頼じゃなければ、自分の趣味が最優先。ふむふむそういうことがしたいのね、それならこのへんこだわるとどうかなと、つい作家性を伸ばす道を考えてしまうことはあるけど、あくまで自己完結型の価値観のひとりごと。
どんな形であれ完成されてる方にはそのままいっちゃえって思ってしまうので何も言うことがなかったりします。極論、好き!か、Not for me(でもナイス個性)!の2択。いいんだよ己を貫けば。
真面目にいうと、大衆の支持を得るのに「よくできた小説」としての質は足切り程度にしか求められないし、一部の層にブッ刺さる路線の作者が大衆ウケを気にしてもしかたない。
質にうるさい読者なんて特殊な訓練を受けた逸般人ですよ。そこにターゲッティングしてもいいけど、ライバルがクソ強い土俵に立つ覚悟はいる。具体的にいうと書店に並ぶベストセラー。
どういう層を狙うにしろ、誰かのために書くなら、万人に求められるものはないと頭の片隅にピン留めしとくのがオススメ。
自分の心を守るためにも、マーケティング戦略的にも、優先順位を明確にした方がいい。
アマチュアの趣味で誰にどう読まれるか計算して書く方も多くはないと思いますが。
想定読者層が○○で、こんな狙いがあって、と説明されれば推測して答えはするけど、ペルソナ本人じゃない意見なんて当てにならないよ。いろんな属性の集団に投げ込んで反応探るなり、ユーザーインタビューした方が早いと思ふ。
わかっていても読んでもらうまでが難しいというのは、それはそう。
ありとあらゆる娯楽が可処分時間を奪い合う熾烈な争いに食い込まなきゃいけないからね……よっぽどの知名度や偶然の波がないかぎり小説は不利ですよね……とくに本格的になればなるほど。
めちゃくちゃうまくても埋もれてる作者は山のようにいるんですよ。うまさを求める読者からすると図書館や書店の棚を漁った方が早いという高すぎる壁があって、WEBに探しにこないから。
だからまあ、ぜんぜん読まれないからといって、下手というわけでも面白くないというわけでもなく。
肥えた目で本腰を入れて読む書き手の評価と、通りすがりの読み手の評価は別物だから、あまり気にしすぎるのもよくないだろうし……。
良い評価を心の支えにするのはいいことだけど、逆は「この作風はこの層にはあまり受けないんだな」という学び程度にとらえれば良いと思っている。
「読まれたい」「評価されたい」というモチベーションで書く人は病みやすいから気をつけてね!
プロを目指すなら戦略を練ってしのぎを削り、そうでなければ好きなように書けばいいと思う。
というのが私の結論で、もうずいぶん長く感想依頼は受けてないのです。
……赤ペン先生は、その、友人に頼まれてやったのが楽しくて、つい。