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バーチャルプロダクションとは? 自分がLED ICVFXの撮影を通して実感した「映像の未来」


最近、動画の世界で耳にするようになったバーチャルプロダクションという言葉。
自分もPronewsの「Virtual Production Field Guide」というシリーズの取材で2021年の初めから、様々なスタジオや撮影現場を取材させてもらって、ここ半年でシーズン4まで続き20本以上の記事を発表しています。

もともとは「シネマトグラファー小林基己の視点」第1弾として2020年10月にCanonのボリュメトリックスタジオを取材をして、第2弾をLEDを使ったInCameraVFXにしたいと編集部の和田さんに相談したところ、Virtual Productionという括りで特集にならないかということでスタートした企画でした。(当初からLED ICVFXに関して情報収集したかったのですが、その当時は取材対象がなかなか見つからなかったのです。)

いろいろなところを取材すればするほど次々と新しい技術に出会い、気が付けば20本以上という長期連載になり、その殆どに記事執筆、インタビュー、監修などで関わらせてもらっています。

特に自分が興味を持っていたのは大型LEDディスプレイを使ったInCameraVFX(以下、LED ICVFXと表記)で、自分自身も今年の6月から5本の作品をこの手法を使って制作させてもらいました。短尺ばかりですが本数を撮ることによって、いろいろなことにチャレンジできました。

自分はもともと、撮影という立場で30年にわたってCM、MV、映画の現場に携わってきました。
その上で数多くのバーチャルプロダクションを見聞きした自分だからこそ伝えられる詳細なLED ICVFXの撮影レポートを目指したいと思い、久しぶりにnoteのエディターを立ち上げました。

まずは、LED ICVFXというものがどういうものか?興味を持ってもらうためにも自分が撮影したいくつかの作品を紹介するところから始めましょう。

最初はHibino VFX Studioの自分が企画&演出から携わったデモリールです。

この約2分のショートフィルムは、2021年6月2、3、4日で行われたHibino VFX Stidioのオープンハウスのためにデジタルフロンティアに制作してもらったアセットを利用してオープンハウス期間中の合間に3時間ほどで撮影したものです。

雰囲気を感じ取ってもらうにはBehind Sceneの映像を見てもらうのが一番早いと思います。

このBehind Sceneに登場するメインの遺跡のシーン以外の山火事の森やサイバーパンクな街並みなどは、事前にどんな環境が向いているのかテストで使用した既存のアセットからの映像です。

そして、その約ひと月半後にHADA NatureというブランドのシャンプーのCMを山下智久さん主演で同じスタジオで撮影させていただきました。

下にスクロールしていただくとCM本編とBehind Sceneが御覧いただけます。

そのまた一か月後に同じくHibinoVFXStudioで撮影したのが、SexyZoneの佐藤勝利さん出演のTIRTIRのPERFECT C VITAのCMです。このCMも以下のリンクから本編30秒とBehind Sceneが御覧いただけます。

そして9月入ってビジュアルグラフィックス株式会社(VGI)とブリッジリンクと協力して撮影したMVがH ZETT Mの「近代-ModernTimes」になります。

この作品に関しては、どれだけ低コストでLED ICVFXを実現できるのか?という事を一つのテーマにしたプロジェクトでもありました。

こんな感じで2021年前半を取材に。夏から秋にかけて月に一本くらいのペースでLED ICVFXを使って撮影してきた自分なりの視点で、バーチャルプロダクションとは何か? InCameraVFXとは何か? この技術を使って何が必要なのか? そして何ができるのか? といったことを次から書いていきたいと思います。

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