③帰ろうとした彼女が振り返りながら最後に言ったことが始まりになった
前回の記事はこちら↓
1分で終わってしまった被害届の訂正
すると彼女が
「実は・・以前から警察官の方に聞いてみたいことがあったんですけど、いいですか?」
なんと彼女の方からこんなことを言ってくれた
私は「もちろんどうぞどうぞ」
と大喜び
話を聞くと、彼女が聞いてみたかったこととは
・近所に迷惑路上駐車を繰り返す人がいるが、警察官に通報していいのか
といった、警察官であれば毎勤務よくあるようなことだった
しかし、話題はなんでもよくて、彼女と数分でも長く話ができたことが私にとっては嬉しかった
そして、彼女が聞きたかったことについてはすべて話し終え、いよいよ本当に彼女が帰る時が来た
「ずっと聞きたかったことが聞けてよかったです、ありがとうございました」
と言って立ち上がった彼女
私も「また何か聞きたいことあったらいつでも来て下さいね」
と一応言うが、まぁ来ることはないだろう、交番に何度も来たい人なんて、腹をすかせたホームレスか、頭おかしいクレーマーくらいのものだ
立ち上がって帰ろうとした彼女だったが、
「あ、そういえば・・」
「もうすぐ母の日ですけど、おまわりさんは母の日って何かプレゼントされるんですか?」
そういえばこの時は5月に入ったばかりの頃だった
「毎年カーネーションと、ハンカチとか何か簡単なプレゼントくらいは渡してますよー」
と言うと
「私の店、母の日のプレゼントにちょうどいい小物とか服もあるので、よかったら見に来て下さいね、では失礼します」
彼女はこう言って交番を後にした
彼女が言ったこの最後の一言
これだった
私たちが恋愛関係になることができたのはこの一言のおかげだった
しかし、この時の私はまだそんなことに気が付かず
営業されちゃったなー、社交辞令かなー
くらいにしか思ってなかった
この一言がすべての始まりになったのに
でも社交辞令だとしても、「来て下さい」と言ってくれたし、せっかくだから今年の母の日のプレゼントを見に行ってみるか、彼女にまた会える口実にもなるし
と思い、次の非番日に彼女が働いているアニエスベーに、今度は警察官としてではなく、母の日のプレゼントを探しに来た客として行ってみることにした
万引きの通報で来た警察官ではなく、買い物に来た客として店に行く
これこそが、規則のせいで一歩を踏み出せない警察官特有の壁を乗り越える方法になった。
それは次回の記事で↓
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