この林檎の所要時間三ヶ月
去年から漠然と何かを作る趣味を持ちたいと思っていまして、今年はそれを形として残して行きたいと思っています。
その一つで絵描きたいなと突発的に思ったのが去年の十月ごろ。
形から入るタイプの僕はひとまずwacomの板タブを購入。特典としてイラストソフトのclip studioがついてくるやつを購入。
ひとまずこれだけ揃えとけばある程度の作品を創ることができるとどっかのサイトで書かれていたのを鵜呑みにしました。
その時に試しに何か描こうとしたのですが、まず線が思い通りに引けない。なんなら点すらかけない。実際に動かす手の感覚とモニターに映るカーソルがなかなか一致しない。
もともと絵が趣味というわけではないですが、さすがにこれは難しすぎる。
いろんなお絵かきブログで、慣れるまでがちょっと大変と書かれていて承知してはいたんですが、実際にやるとこれほどかと痛感しました。
そっから二週間くらいはとりあえず慣れるために、ひとまずペンを握るようにはしてたんですが、絵なんか書けない。棒人間でも難しい。なのでソフトを開いては文字を書くようにしてました。
が、
楽しくない。そっからほぼ触らず。この年明けまで、板タブの数倍の値段はかかるが液タブを買おうか、いや、いっそ新型のipad proとapple pencil?とか考えてはamazonで検索したり家電量販店でipad proをジロジロみたりしてました。
ただ、自分の性格と今までの経験から、設備を整えたところでそれが趣味や習慣になるとは限らないことはわかっていました。なので、それは単なる物欲だ。もっと言うとただお金を使いたいだけじゃないか、と自分に言い聞かせてしのいでいました。
そうしながらyoutubeのいろんなイラスト作成動画を見たりしてはペンを取り、描けねぇと投げ捨てる。これはいかんとブログを見て漁っては絵を描くモチベーションをあげる。その度に、やっぱりいい道具を揃えてとっかかるハードルを下げた方がいいのでは?と、また物欲が顔を出す。
それの繰り返しでした。
そして今日、やっと林檎を書いて色をつけるまで至りました。たまたまyoutubeでおすすめに出てきた動画がきっかけでした。その人を知ったのは別の動画でイラストは全然関係なかったんですが、絵を描いている人でお絵かき講座の動画も出している。
動画の内容はとても為になりました。ただ、絵の書き方と言うよりも使っているソフトの機能をどういった場面で使うかというもの。
他の初心者向けイラスト動画なんかでは顔の書き方だったり目の書き方だったり物の捉え方だったりですが、そういったことは一切なし。
でも何故かやって見ようという気持ちがむくむくと。
結果、タイトルの林檎。
動画では5分もかからず描かれていた物です。
僕は2時間かかりました。
でも初めて一つ作って、こうやってnoteに表示させて見て、初めて満足感が湧きました。
たぶん絵が趣味な人ってこの感覚がクセなのでは。
心にその気持ちが実るまで、三ヶ月。