ラベリング男

≪過去noteを移動させています≫

2019.2.17.23:29

息子には「自分の中の決まり」みたいなものがいくつかあって、その行動にはこれがつきもの、みたいなルールがいくつかある。

そのひとつが「映画館で映画を観るときは、キャラメルポップコーンを食べる」というものだ。

今日はいつも通りキャラメルポップコーンをほおばりながら、息子と映画を観てきた。あ、いつもSサイズを買うので、わたしには分けてはくれない(笑)

以前に、映画館はわたし自身にとってシェルターであるとかいたけれど、それは本当にそうで、もっと若い女子高生の時から、わたしは1人でも映画を観に行くような女子高生だった。

だけど、これも以前に書いたけれど、19歳になる手前から付き合っていたダメな男のせいで「映画館で映画を観るなんてダサい」と洗脳され、映画館に行くことは禁止された。しかも、その中でも邦画を好んで見るわたしを、ダサい田舎者だと、いつも否定していた。

申し訳ないけれど、わたしは生まれは関西だが、育ちは東京である。その男こそ、場所は書かないけれど、生粋の田舎者の大学デビューであった。

その男が否定したのは「映画館に行くこと」「邦画を観ること」以外にもたくさんあった。

着る服、髪型、メイク、好む音楽、そんなこともすべて否定されていた。

なんでそんな目に遭ってまでその男と一緒に過ごしていたのかは、もう本当に「洗脳」としか思えないのだけれど。

その男の好みをいくらお仕着せさせられても、「ブス」と言われ続けていたわたしは、いつしか自信を見失っていた。

別れる寸前のころには、「そんな太ってんじゃねぇよ」と蹴られたりもしたが、思い返すとその頃のわたしは、とても痩せていた。

事実、その後、元夫と初めてセックスしたときに

「ほかの人とするときには当たらない骨が当たる」

と、言われたのだから、どの骨なのか分からないけれど、骨が浮き立つくらいには痩せていたのだろう。

だけど、その男は、わたしからお金を搾取できるからなのか、セックスレスなうえに、罵倒をし続けても、自ら別れを切り出すことはなかった。

まぁ、結局わたしあkら別れを切り出し、荷物も全部捨ててもらったわけだけど、そうなると決まったら、泣きながら電話をかけてきたりした。

どないやねん。何がしたいねん。

心から思ったし、お金を引っ張れなくなることがそんなに怖いのか?とも思った。まぁ、それからわたしは2年かけて、お金を取り返すために闇金ウシジマくんとは言わないけれど、かなりの手を使って回収したのだけれど。

お金を全部取り返した後、わたしは携帯のキャリアを変え、その頃はナンバーポータビリティなんてものもなかったので、番号も変わった。もちろんメアドも変わった。お金を取り返したら縁を切りたかったので、そうしたのだ。

それから数か月して、何の因果か、その男にわたしはmixiで見つかってしまった。しかも、DMが送られてきてしまった。

「俺と付き合ってた頃、幸せだっただろ?」

と書いてあるのを読んで、背筋が凍ったのをよく覚えている。

幸せだった・・・? よくそんなことが言えるな? どの口が?

と、思った。

確かに付き合っていた期間すべてが下僕生活だったわけではないし、良い時もあった。でも人間「終わりよければ全て良し」ではないけれど、あんな別れ方をして「あぁ、でも幸せだったよね」などと思えるわけがない。

そこまでわたしはお人好しではない。

DMを開いたときに、なんてリアクションしていいのか分からず、かと言って、付き合っていたときのように、その男に嫌われたくない、とかそういう類の「恐怖感」みたいなものも、全くなかったので思うがままに返事をした。

「何をもって、幸せだったとわたしが思ってると思うの? 幸せだったと思っているの? 勘違いしないで」

それきり、さすがに返事は来なかった。

わたしはその男と付き合っていたときに、明らかに幸せな恋をしていなかった。それでも、その男に依存していたのは明らかだ。

それは、自業自得、それは十分すぎるほど分かっている。

よく、男は昔の恋人をラベリングして保存するけれど、女は上書き保存していく、なんてことを言うけれど、この男ほどラベリング好きは見たことがない。

ちなみに、元夫など、仮にもわたしは「元妻」だったにも関わらずラベリングすることもなく、どんどん上書き保存していっているのがよくわかる。

今の恋人もラベリングするタイプの人間ではない。

まぁ、ラベリングしてますよー、いろいろ覚えていますよー、なんて言ったら、わたしが良い気持ちがしないから黙っているだけかもしれないけどね。

だから、その男だけが、わたしの知っている「ラベリング男」である。

そういえば、わたしと付き合っているときも、様々なラベルの貼られた元カノたちがたくさんいたな、と思い出す。

もちろん、いまとなっては何の興味もないのだけれど、どうやって生きてるかも知らないけれど、多分きっと、誰かとケッコンしていたりするのだろう。

モラハラや浮気すんなよ、くらいは思うけど。

ま、何かに当てはまる人間なんて、ほんの僅かなんだな、と思う。

わたしだって、もちろんそうだ。

ラベリング男と別れて、元夫と別れて、まぁ、紆余曲折いろいろあったけれど、いまのわたしはわりと自由だ。

もちろん、ひとり親で、実家に住んでいるので規制は多い。

子どもがいるから、やるべきことも守るべきものも、ある。

でも、好きな映画を観れる。好きな音楽が聴ける。好きな服を選べる。好きなメイクができる。髪の毛を切りたかったら切れる。好きな香水を選べる。

こうして文章を書くことも、規制されたり、添削されたりしない。

自由だ!!!!!!!!(笑)

19歳のわたしに言ってあげたいことは

「彼だけがオトコじゃないことに早く気付いて」by竹内まりや

で、ある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?