根も葉もRumor 選抜メンバーについて(2)
AKBの新曲「根も葉もRumor」の選抜メンバーについて語る第二弾です
【横山結衣 チーム8/チームK】
『牢から放たれた猛獣』
これはFISHBOYさんがYouTubeで命名されてたこのフレーズがあまりに秀逸で、そのまま使います
とにかく、一人だけ異次元、一人だけ人外。
元々、ストリートダンス出身で、ダンス巧者の多いチーム8やチームKの中でも、実力は突出していて、AKBで一番ダンスが上手いと言われていました。
今回の根も葉もRumor、個人のセンスに任されてる部分と、「一矢乱れぬ」正確さが要求される部分の両方があります。
前者については、あのFISH BOYさんが度肝を抜かれていた一番最初の「Hey! Whazzup?
Nothing! Nothing! Nothing! Nothing!」のところ、さらにはフルサイズでの1番と2番の間奏のソロダンスが最大の見せ場です。
ただ、後者の皆と合わせる振りの時もしっかりと個性が出ている。考えてみればすごいことです。全体に物凄くスピードが要求される振りなのに、全体のシンクロを乱さすに個性を出すということは、センスももちろんですが、体を操るスピードが人間離れしているのだと思う。
まさに忍者、まさに猛獣。
今回が初選抜。YouTubeでのコメントを見ても、ダントツでよこゆいに言及してる方が多く、そのインパクトは絶大です
【倉野尾成美 チーム8/チームK】
『AKBの裏番長、大島優子と高橋みなみのDNA』
今回は3列目のセンター。センター岡田奈々、2列目が山内瑞葵と小栗有以というセンター経験者のシンメで、そして3列目センター倉野尾成美という縦のラインは、下尾みう・横山結衣・岡田奈々・本田仁美・村山彩希と並べたフロントラインとともに超強力で、今回の曲の肝であることは、多くの方が指摘しています。
AKBが本気で逆襲に来た今回の曲、なるちゃんを裏センターにするのは、理にかなってる。ただ、小柄なせいもあって、目立たないというよりも、画面になかなか映らない。
でも、映らなくても、フロントの5人や2列目のダブルエースに負けないパフォーマンスをしている。
だからこそ、STUのコンサートと重なってセンター岡田奈々が不在だった日比谷野音では、なるちゃんがセンターをしていました。
誰が代役なんだろう?という予想はぴったりとあたりました。まあ、それが一番、他の人の立ち位置を変えないですむというバランスもあるでしょうが、本来のセンターに負けない存在感の持ち主と考えると、なるちゃんしかいない。
TIFでチーム8で根も葉もRumorを披露した時も当然のようにセンターでした
いつでも本来のセンター、本来のエースにとって代われる実力と存在感、AKBの裏センター、裏エース、裏番長、倉野尾成美。
キュートなファニーフェイス、小柄なのにパフォーマンスが凄くて、チームKの不動のセンター、AKB全体の裏エースでもある、となると大島優子と重なって見える人も多いと思う。
それと最近、フルサイズの振り入れ配信でも、フルサイズのプラクティス動画でも、この前のmusicbloodでのワンハーフ披露でも、三度ほぼ同じシーンがあって笑ってしまったのですが、
曲の最後ゲットダウンで倒れ、全員ヘトヘトになって起き上がれない中、後方の中心で、何事もなかったかのように1人だけ普通にすっと立ち上がる。世界が滅んだ中、たった1人でぽつんと生き残ってしまったかのよう。
プラクティス動画では、皆の様子を見て、「あ、まだ立っちゃいけなかったんだ?」って感じでもう一度寝るのが可愛いです笑
とにかく「体力お化け」なところも、大島優子と重なります
「大島優子の後継者」
でも、共通点も多いだけに違う点も見えてくる。
「変幻自在のエンターテイナー」というキャッチフレーズにもある通り、優子ちゃんと言えば器用でセンスの塊、元々運動神経も抜群で、人懐っこくて天真爛漫。エンターテイメントの申し子のような明るい存在が、にも関わらずトップに立てない、前田敦子という怪物じみた存在感の持ち主により、本来「表属性」の大島優子が「裏属性」を強いられ、それを超克しようと対峙し続けた、それこそがAKBという物語の最大の芯でした
なるちゃんの場合は、不器用だし、人見知りで、素直ではあるけどぶっきらぼうにも見えてしまう。ダンス経験もなく、元々ダンスが不得意だったところから、努力を重ねて今のダンススキルを身につけて来た。
ダンスが苦手なところから努力だけで実力者になったと言えば、AKBにとってもう1人の重要人物、高橋みなみを想起させます。
高橋みなみほどのリーダーシップはないにしろ、キャプテンのいないチーム8で初期からリーダー的存在の1人ではありましたし、
何より、
努力は必ず報われる
それを身をもって体現してきたのがなるちゃんでした
そうやっていろんな先人達と重ねて考えたくなるほど、倉野尾成美はAKBの重要な遺伝子の幾つかを色濃く引き継いでいる、それくらい凄い人、AKBらしい人なのだと思う。
そんななるちゃんの凄さの一端がわかる見せ場が今回のフルサイズにありました
そう、2番のAメロ後半、横から飛んできてすっと着地し、武藤十夢と千葉恵里を従えてセンターで踊り、その後3列目の他のメンバーも合流、その間の片膝をついて踊る倉野尾成美の動きがめちゃくちゃカッコいい。皆が習得に苦労した今回のロックダンス、なるちゃんだけは最初から褒められてたとのこと、そのなるちゃんに相応しいダイナミックな振りをよくぞ当ててくれました
まさに「倉野尾タイム」
ここを見るためだけにも、もっとたくさんフルサイズでやってほしいです
【本田仁美 チーム8/チームB 元IZ*ONE】
『AKBを進化をもたらすプロフェッショナル』
プロデュース48、韓国での2年半のIZ*ONEの活動を終え、戻ってきたひぃちゃん。
宮脇咲良のことがよく「世界的大スター」と形容されますが、TikTok の単独動画のいいね数とかも、AKBエース格のなぁちゃんやゆいゆいの数倍あって、ひぃちゃんも世界的スターになって帰ってきて、新しい層にアピールしているのが数字でもわかります
帰ってきて最初のチーム8の全国ツアーファイナルの時は正直心配でした。プロのダンサーを従えて、涙の表面張力を1人で踊る、パフォーマンスの切れ味はさすがでしたが、本当にこういう腫れ物に触るような浮いた使い方でいいの?とちょっと思いました。
また、超一流のK POPグループで培われた本田仁美の実力が突出しすぎてしまって、AKBでは宝の持ち腐れになってしまうという声もちらほら聞こえました
でも、今回の根も葉もRumorで懸念や雑音は全て吹き飛ばされました
たぶん、もし、ひぃちゃんをセンターにしてたら、別の雑音があったと思います
ここ数年のAKBを大黒柱として引っ張ってきた岡田奈々をセンターに、その横の2番手、しかもシンメがチーム8初期からのライバルで最強ダンサー横山結衣という配置は、まさに絶妙だったと思います
KPOPとロックダンスは種類の違ったものですが、さすがにしっかりとロックダンス
を身につけていて、それでいて、しなやかな動き、見事な金髪の使い方、KPOPのムーブのいい点を見事にロックダンスに取り入れて表現している。
そして、そのプロ意識の高さは、元々のチーム8のメンバーはもちろん、それまで馴染みのなかった他のメンバーにも間違いなく大きな影響を与えていると思います
IZ*ONE組の3人の中でも、卒業した宮脇咲良は総選挙3位でAKB全体のセンターもやっていた元々のスターでしたし、矢吹奈子も総選挙1桁順位で「なこみく」としてHKTの人気メンバーで、今回また田中美久との「なこみく」の枠に戻りました。そういう意味では他の2人は渡韓前とそんなに立場は変わってない。
でも、チーム8の中でもそれほど人気メンバーでなかった本田仁美は、エンターテイメントの本場でプロフェッショナルとして鍛えられ、経験値とポジションを大きく劇的に上げて凱旋しました。
そうして、元々のライバルの横山結衣はもちろん、MVの設定通り、同じチーム8の同い年メンバー下尾みうをバチバチに刺激している。思えば、下尾みうはプロデュース48ファイナリストで最終順位18位、本田仁美と立場が逆でも不思議はなかった。そう考えるといろいろ胸熱で、いろいろ因縁のあるライバル達がそれぞれの物語を経て、バチバチになりながらも一致団結して上を目指す。まるで少年漫画のような展開。
まさに本田仁美がAKBに新たな進化と刺激をもたらしていると思います。