冒険者たちよ、集まれ! ~レベル40の決意表明~
私は悶々としていた。
学生時代、青春18きっぷとの出会いをきっかけに発症した旅バカ症候群が功を奏し、某鉄道会社に入社し、駅員を務め早18年。すっかりアラフォーとなってしまった。
旅の空気を感じられる駅で仕事をし、休日には稼いだ給料で鉄道や自家用車、飛行機を駆使して全国各地を旅する。移動そのものが好きな私にとって、こうした生活をエンジョイしてきたはずだった。
しかし何か足りない。足りないのだ。
思う存分、全国各地の観光地を周り、隅々を移動しまくって来たのに。にも関わらず私の心は何か言葉に言い合わせない「飢え」を感じるようになった。
また仕事面でも、2015年北陸新幹線開業を機に職場環境が激変し、新たな職場に馴染めず、人間関係にも悩むように…。私の心は心身共に疲弊していき、一時的にホームから飛び込むことを思うほどだった。
そんな中、新たに見つけたのが「ゲストハウス」だった。
私を救ってくれたゲストハウス
私が1番お世話になっているゲストハウス「古民家noie梢之雪」。長野県の北端・小谷村の山間に位置し、まったりとした時間が流れている。
ビジネスホテルとは違い、オーナーや旅人同士での交流を深めることができ、私と違う価値観・経歴を持つ人たちと濃厚な接点を持てる空間に魅力を感じ、全国各地に友達ができていった。職場⇔自宅の往復では出会うことができなかっただろう。
いつしか私の旅は観光地ではなく、ゲストハウス、しいては人との出会いそのものが目的となった。
そして多くの友人からいただいた希望や生きがいを、地元でゲストハウスを開業して、他の皆さんにも還元したいという思いを抱くようになった。
そんな中、長岡市在住でゲストハウスで出会った旅友・渡辺学(まーくん)さんから十日町の山奥に「住み開き」をしているコワーキングスペースがあるという情報を得た。
その名は…ギルドハウス十日町
どうやらゲストハウスとは違うようだが、旅人を「冒険者」、用件や課題を「クエスト」と位置づけているらしい。
ドラクエ世代の私としては、そのフレーズにワクワクを抱かない訳がない。「ギルドハウス」という響きに魅力を感じ、メッセンジャーで訪問したい旨を伝えたところ、心よくご承諾いただけたので、友達と共に訪問することとした。
ギルドハウス十日町。年季が入った建物ながら居心地よく、つい長居してしまいました。
玄関をくぐり、中に入るとデスクトップPCでリモートワークをしている若者が。
なんかカッコイイ‼️✨
駅員という仕事柄、時間に追われ、リモートに無縁な私にとって、PCを操り、山奥で自分のペースで仕事する様はまさに憧れだ。
居間でハルさんとご歓談🍵
そこにはもうすぐ満2歳を迎える治真(はるま)君の姿も。可愛いです🤗✨
ギルドマスターのを務めるのはハルさんこと西村治久さん。
元々会社勤めだったが、一念発起して退職し、全国のコワーキングスペースを巡りつつ、ノマドワーカーとして活動した後、十日町の山奥でギルドハウス十日町を開設。「住み開き」をして、多くの「冒険者」を呼び込み、今までにない新しい生き方に大きな反響を巻き起こした(もちろん私もその1人😎✨)。
ここを訪れる冒険者には日帰りの人もいれば、短期宿泊、さらには月・年単位の長期滞在者もいるようだが、今回私は2泊させていただいた(まーくんは日帰り)。
十数年にわたって会社員生活にどっぷり浸かり、時間に厳しい仕事を営んできた私にとってのんびりとした時間を過ごし、ゲストとはまた違う不思議な空間は実に新鮮だった。
朝食を食べながらデスクトップPCでまったりとTVを視聴するハルさん。通勤真っ只中のサラリーマン生活とは一線を画した一コマ。
コワーキングスペースといっても、千差満別で、なかには交流が図りづらい所もあるようだが、こちらは「住み開き」の名のもとに、これまで多くの冒険者たちの可能性を育んできたのだ。
言葉だけではなかなか説明しきれないので、読者の皆さんも1度は訪れて、唯一無二の空気感を味わいに来て欲しい。
ギルドは十日町以外に長野県・三重県・山形県などで展開されている。
もうすぐ会社を辞め、新たな冒険に打って出ようしている私にとって、ハルさんの存在は勇気になっている。
投稿当日、実は…。
本日(12/10)、見事レベル40に到達❗
言い換えれば大台の40歳になったわけだ😂
気がつけばすっかりおじさんになってしまった。だが気持ちだけは永遠の二十歳のつもりだ😎✨
ハルさんも40歳で会社を退職されたそうで、現在の私の状況と重なり、不思議な縁を感じている。来年には会社という名の井戸を出て、新たな冒険に打って出ようとしている私にとって、ハルさんの存在は大きな勇気となっている。水平線の先で待つものは一体何か? ここまで胸の高鳴りを感じるのはいつ以来だろうか✨
今後の展望
現在、私は富山県射水市でゲストハウスを開業すべく奔走中だ。
ゲストハウス開業予定地の富山県射水市内川地区。運河の街並みとバックに映える立山連峰が美しい✨
開業までの道のりで、どのようなクエストが待ち受けているのか? ハルさんの仰る通り、未来は誰にも分からない物であり、もしかしたらゲストハウスとは違った道を歩んでいるかもしれない。だがそれ故にいち冒険者として、とてもワクワクしている✨
次にギルドを訪問する時に、私が何をしてどう生まれ変わっているのか楽しみだ。
最後に…
今回ギルドカレンダー2021の執筆を持ちかけてくださったハルさんに心から感謝を申し上げます。40という節目の誕生日に心に残る決意表明ができました!
それでは…
冒険者たちよ、大いに人生を楽しもう❗❗
未来へ向けて…出発進行❗(^_^ゝ