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Whyを語るー3月期振り返り

早いもので、今日から4月、日本でいえば新年度ですね。

私が社会人になってからちょうど20年目の節目を迎えました。

20年前のあの日も、今日と同じ様に春先の少々肌寒い日だったことを記憶しています。
小さな不安と、胸いっぱいの希望をもって、今では考えられないくらいの通勤ラッシュの京浜東北線に乗り、汗だくになりながらも本社のあった有楽町駅に降り立った時のあの感覚、今日から社会と向き合わなければいけないと教えられた入社式での社長からのメッセージ、どれも懐かしいです。

あの日の感覚を20年ぶりに感じてみようと、今朝、有楽町近辺を散歩してみましたが、「時代」の変化なのか、オフィスビルを見渡しても入社式というイベントはあまりわかりませんでした。
駅には以前よりは大分人数は少なかったですが、初々しいリクルートスーツを着込んだ若者がちらほらと散見されました。
彼らの中には、私が新入社員だった頃に生まれた人もいるんだろうなーと、怪しく見入ってしまいました(笑)

65歳まで働くとすると、ちょうど私のワークキャリアはちょうど中間地点となりました。
私の現在地点は、20年前の私には思いもしなかった地点です。
社会人になってから、みなさんも含めて様々な人との出会いがあり、自分をここまで運んでくれました。今晩は、改めて、今まで私に関わってくれた方々を思い出しながら、感謝をしてみたいと思います。


会社のチーム活動でパーパスを考え始めてから、人生につい少しだけ深く考えるようになってきました。まだまだ明文化は出来ていませんが、長期的な視点にたつと、自分が人生をかけてやるべきことが少しずつ見えてくるような気がしています。
大ベストセラーになったGRITでも大いなる目的を持つことが、やり抜く力をつける最も重要な要素と述べられていました。

3月は「Whyを語る」ことを活動テーマとしていたので、森羅万象、あらゆることの原理原則、存在意義、根拠・理由を考えていました。考えれば考えるほど、意義の面白さを感じられるようになってきました。

最近読んだ本で、WHYの思いが引き寄せる力の凄さも感じたので、紹介します。


旭山動物園の奇跡
(紙の本は絶版みたいです。KindleであればPrime会員であれば無料で読めます) 

戸田恵梨香主演で映画化されたり、NHKのプロジェクトXで取り上げられたりしているので、ご存知な方もいらっしゃるかもしませんが、V字回復を成し遂げた旭山動物園の話です。

旭山動物園は、1996年には年間来場者数が26万人、経常赤字3億円と、閉園の危機を迎えていた。その年に園長に就任した小菅氏は、「動物園とはどうあるべきなのか?」を問い続け、あるべき姿を再構築する。結果、2004年には月間来場者数が日本一となり、2006年には年間来場者数が300万人を突破する、V字回復を成し遂げる。

パーパスがマイブームになっているので、なんでもパーパスに見えてしまう現象かもしれませんが(笑)、目的共有の重要性を再確認しました。動物園をベースにした話であったがために、ビジネスとしてのありたい姿というよりも、一人ひとりの生き様を見た気がします。一般的に動物園の飼育員は金銭的な待遇に恵まれていない人が多いと言われますが、そんな環境でも、自分の仕事の意義を見出して、チームで一体となってイキイキと働く様子が印象的でした。

旭山動物園ヒストリー・14枚のスケッチ
その話の中で、最も象徴的に取り上げられているのが、上記リンクにある動物園の将来像を飼育員の方が描いた14枚のスケッチです。。
これは、園長が現場を最もよく知っている現場(飼育員)たちからアイデアを引き出して企画化したものでした。動物園とはどうあるべきなのか?どうすればお客さんが喜んでくれるのか、自分たちはどんなサービスを提供したいのか?を、じっくりと現場レベルで考え抜いた素晴らしい成果だと思います。お客さん、従業員、オーナーといった全てのステークホルダーに対して価値を提供し、社会的な意義を感じさせてくれる良いストーリーだと思います。

自分たちの使命を果たすために飼育員は自分達の金銭的な報酬よりも、顧客サービスや自分たちのやりがいを最優先して再建を果たしたいという逸話は、なんのために仕事をするのかを再度突き詰めて考え直す良い題材に思えました。

皆さんは、どのような気持ちで2022年の新しい年度を迎えられましたでしょうか?
ご意見を聞かせていただければ嬉しいです。
また心機一転、新しい気持ちで張り切っていきましょう。

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