いくつか持って生きたいというのは欲張りなのかもしれないけれど。 1
優先順位
という言葉をあまり好みません。
なぜかというと、優先したいものというのは、
その全てが大切なものだから。
私には音楽活動があり
家業があり
子育てがあり
学びたいこともあります。
昔から、仕事は結婚したら辞めるもの
好きなことは働くために我慢するもの
学校を出てから学びたいものは
余生の手習い程度に楽しむもの
子育てが終わったら
退職したら
余裕ができたら
仕事と家庭以外のものは、大体のことがそうして
中断されたり、諦めたりしなければならないものという印象がありました。
だから、前の結婚を機に音楽をやめ
正社員として働いていた仕事をやめ
車を手放し
幸せなはずが、なんとも言えない寂しさを一つ一つ重ねたような気持ちになりました。
そして子供が生まれて、生活費を稼ぐためにパートタイマーとなり
大好きだった自分の楽器はいつの間にか手元からなくなりました。
おかあさんになったんだからこれでいい
でも、まだ小さかった我が子には
こんな気持ちにはなってほしくない
そんなことを思いながら
ぐっと何かを胸の奥へ押しやるのでした。