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ブルーカラーとホワイトカラーを行ったり来たりしてる人の話

前置きが長いため、本題にいきなり入りたい人は次の見出しまで読み飛ばしてください!

私の職業人生は、自動車整備士としてのキャリアからスタートします。

その後は父が働いていた地元の工場に勤め、整備士の経験を活かして現場の設備保全や現場作業を経験します。

ここまでは、つまらないなりに(笑)まーこんなもんだろというモチベーションで働いていました。

自動車整備士と比べたら楽だよねと。

入社2年目くらいかな?ここで一つのターニングポイントとなる配置転換を経験します。

「物品の発注業務」をやってみないか?と当時の上司からの提案もあり、パソコンで仕事をしたことがなかった私がオフィスワークというのを経験します。

人生で初めてブルーカラーの仕事からホワイトカラーの仕事にスイッチする、今思えば大きな分かれ道。

そして「あれ?自分パソコン使えるじゃん」「エクセル楽しいじゃん」とオフィスツールにハマる。

製造業で勤めたことがある人ならあるあるな話ですが、パソコンを使える人材は非常に重宝されます。

パソコン仕事が苦手なおっちゃんが多いので、若手に丸投げする人が多い。

当時最年少だった私は、幸か不幸かパソコンを使用する業務を任される機会が増えていくのです。

その後も配置転換などで、三交代勤務を経験したり、購買業務や工程管理を経験したりと、ブルーカラーな仕事とホワイトカラーの仕事を行ったり来たりします。

良く捉えれば、現場からも事務所からも引っ張りだこな状態。

その後、転職した後も購買、EVバイクの組み立て、部品管理、産業機器の組み立て、インサイドセールス、IT営業と現場とオフィスを行ったり来たりしながら、現在は自動車関連のメーカーで生産管理を行っています。

今こうして記事を書いていても、謎なキャリアを歩んでいますよね。

ブルーカラーとホワイトカラーの仕事はどっちが偉いとかはない

ここ最近、ブルーカラーとホワイトカラーの仕事についてネット上で話題になっていますね。

正直、両方経験した身としては、どっちが偉いとかはないんですよね。

確かに、高給な仕事はホワイトカラーの仕事が多いのは事実。

私自身も、自動車整備士、製造業の現場で腕を磨いてもサラリーマンである以上、給料は上がらないと思い、先々を見据えてホワイトカラーの仕事を選択しました。

転職市場を見ていても、給与水準は余程突出した能力がない限り、現場作業は低い印象を受けます。(世間的には高からず安からずな感じ)

一番は、自分が現場で働くのが向いているのか、パソコンに向かったり顧客と接点をもつような仕事が向いているのか、本人の適正につきると思います。

私の場合、自動車整備士の仕事をはじめ、機械いじりは好きでした。

しかし、工場での班単位での働き方が非常にストレスであることに気づきました。

どうしても、リーダーやベテラン社員のカラーが出やすく、かつワンチームでファミリーのようなコミュニティになりがち。

これが一匹狼タイプの私には向いていませんでした。

ですので「ブルーカラーの仕事が嫌い」ではなく「ブルーカラーで働く人と馬が合わない確率が高い」というのが私の答えです。

言い換えれば「ホワイトカラーの仕事が好き」というよりは「ホワイトカラーの仕事の方が地雷を踏む確率が低かった」ということになります。

さらに、セルフスタートで仕事を進められたり、やるもやらぬも本人次第、結果は自己責任なホワイトカラーの仕事の方が向いていたというのが私なりの結論です。

今後のブルーカラーとホワイトカラーの立ち位置

これまで(今も?)、ホワイトカラーの方が「上」みたいな風潮があったように感じます。

しかし、製造業を渡り歩いてきた私の感想としては、現場の人手不足は非常に切実な問題となっているので、一部で逆転現象が発生するのでは?と感じます。

職人といわれるベテラン社員の後継者も育たず、劣悪な環境で働く工場の仕事は不人気で、本当に若手がいません。

慢性的な人手不足から、外国人の方を多く目にするようになりました。

ベテラン社員(もしくは外注業者)が病気などで長期離脱すると、生産が止まってしまったり、元現場作業員の管理職が現場に立つこともありました。

そこでふと思ったのが、現場の人が一斉に辞めたり、ストライキをされたら会社は大打撃ですよね。

他社で汎用のきかないニッチな技術でなければ、それこそ転職市場でも重宝されるでしょう。

実際に技術者の引き抜きの話もあります。

職人さんの代えがきかなすぎて、それくらいのインパクトがあるんです。

世間が思っている以上に、職人さんからの技術継承ってハードルが高いんですよ。

10年、20年とクセが強い職人さんの下で修業する人なんて、今の時代稀ですからね。

そのため、手に職あるブルーカラーは今後も重宝されるでしょう。

誰でもできるライン工は沙汰されるなんて話も耳にしますが、なり手がいない以上は今後も残り続けるんじゃないかと思っています。

転職サイトを見れば分かる通り、工場の作業員は常に求人を募集してますからね。

ブルーカラーの人手不足の本質とは

人手不足で製造業や建築業界で人手不足が叫ばれていますよね。

いわゆる3K(きつい・汚い・危険)で人気がないと思われがち。

これはもちろん合っていますが、それ以上に人間関係がしんどすぎます。

いまどき、職人堅気な人についていける元気のある人なんて少ないんですよ。

その昔はヤンキーの受け皿みたいな業界でしたが、なんてったって少子高齢化ですからね。

働き方に柔軟性もなく、仕事もきつくて、人間関係も面倒なら若手は選ばないですよ。

それに加えて給料もホワイトカラーと変わらなかったり、低ければなおのこと。

私はブルーカラーとホワイトカラーの両方を経験しましたので、最悪仕事に困ることはないかなと思っています。

しかし、私はブルーカラーの仕事には戻りたくないというのが今回の結論となります。

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