聞き手に伝わらない…話し終わったあと後悔する...をなくす3つのポイント
Q.:「IT関係の仕事をしています。大勢の前で話す機会が結構あるのですが、話が一向にうまくなりません。相手にわかりやすく説明するオススメの方法はありますでしょうか?」
というご質問をいただきました。
今回は、大人数の前でわかりやすく説明するコツをお届けいたします。
「なかなか聞き手にうまく伝わらない…」「話し終わった後、いつも後悔してしまう…」という方がいらっしゃったら、きっと今回の内容がお役に立てると思います。
今回は、以下3つで進めてまいります。
人前での説明が、
①わかりにくくなる理由
②わかりやすく説明するコツ
③コツが実施できないときは?
さっそく中身に入っていきましょう。
①わかりにくくなる理由
わたしも、これまでセミナーや研修で、たくさん人前で話してきました。
途中で帰られたり、寝てしまわれたり、かなり失敗もしてきました。
そういった経験を積み重ね、今では4万人の方に受講いただけるようになりました。
色々見てきた中で、人前での説明がわかりにくくなる理由をたったひとつ挙げるなら・・・
それは、
聞き手の反応を見ていない
これに尽きます。
この要素がダイナマイト級にデカイです。
説明がわかりやすいかどうか。
それを決めるのは誰か?
もちろん聞き手です。
「今の話、伝わったかな」「理解してもらえたかな」というのは、聞き手の反応を見ないとわかりません。
例えば、
「アルゴリズムを設計した後に、オプショアで開発して、デバック処理をしながらグローバル展開していきます」
って言ったとき、どのくらい聞き手が理解したか。
反応を見るからこそわかります。
会場の雰囲気が「ポカーン」としていたら、そのまま進めるのは危険です。
聞き手の反応を見て、補足したり、わかっているようであればスパっと次に進めたり、見極めながら話す必要があります。
もう一つ例題を。
「笑いと健康は密接にかかわっています」
とう話をしたとします。
「笑うとNK細胞が活性化して免疫力が上がるんです」
これで会場が「笑うってすごいなー」という雰囲気になっていれば、次に進んでもいいですね。
でも、「NK細胞って何?」という雰囲気なら、「NK細胞とは、ナチュラルキラー。キラーとは殺し屋。体に入ってくるウイルスを退治してくれるんです」という補足を入れるべきです。
それでもピンと来ていないようなら、
「皆さんがアッハッハと笑うとします。そうすると、皆さんの前にNK細胞がブーンと出てきて『ご主人、私にお任せください』といって、ウイルスをダダダッとやっつけて『ご主人様、任務完了です』といって去っていく。このボディーガードがNK細胞です」と実演するのもいいと思います。
②わかりやすく説明するコツ
わかりやすく説明するコツは、聞き手の反応を見ることです。
でも、聞き手の反応を見た方がいいのはわかったとしても、緊張して見ることができなかったり、柔軟に話す内容を変更するのが難易度が高かったりしますよね。
なので、次の対策です。
③コツが実施できないときは?
なぜ聞き手の反応を見ることができないか?
要因が3つあると思います。
1)見る余裕がない
2)途中で変更できない
3)見ないほうが上手くいく
この3つをどうやって解決していくか。
1)見る余裕がない
たしかに緊張すると、聞き手を見る余裕はないですよね。
でも、いきなり全員見なくてもいいんです。
最初はたった1人から見る練習をすること。
人前で話すとき、ひとりくらいは、笑顔でうなづいて聞いてくれている方がいると思います。
まず、そのひとりの反応を見ること。1人見ることができたら、2人、3人と。そして、いずれ50人と徐々に増やしていく。
いきなり全員見ることを目指さなくていいんです。まずは1人ずつでも、反応を見る癖をつけてみましょう。
それも難しい場合は、録音して自分の説明を自分で聞いてみましょう。
今はスマホで簡単に録音できます。
録音を聞けば、「あの説明はいらなかった」とか、逆に「説明が足りなかったな」と、振り返ることができます。
2)途中で変更できない
聞き手の反応を見たとしても、途中で話す内容を変更できないこともありますよね。
非常によくわかります。
でも、大事なポイントって概ね決まっていると思うんです。
例えば、人前で30分話すとして、大事なポイントが3つあったとします。
その3つだけに焦点を当てて、そこに関しては説明のレパートリーを松竹梅で設計しておきます。
先程のNK細胞の説明なら、
「NK細胞が活性化すると、免疫力が上がる」だけで済むケース=梅
「ナチュラルキラーの説明まで入れるケース」=竹
「ナチュラルキラーを実演するケース」=松
みたいな形で、本当に大事な部分だけ松竹梅を用意してカードを切っていく。
我々講師陣もそうです。アドリブで話しているように見えますが、実は用意していて、聞き手の反応を見ながら調整しています。
ここは大事!というところだけ、ぜひレパートリーを用意しておきましょう。
3)見ないほうが上手くいく
毎回そうであればいいと思うんです。
聞き手を気にせず突っ走ったほうがうまくいくという声もありますので、それはそれでOKです。
でも、ラッキーパンチだったという可能性もあります。本当に理解されているかどうか、後で聞き手からフィードバックをもらったほうがいいと思います。
これは講師あるあるですが、「今日はうまく話せた」と感じるときほど、聞き手の評価が低かったりします。たくさん話して満足感は高いけど、聞き手の満足感は高くなかった、というケースです。我々も講師も本当に気をつけなければいけません。
ちなみに中田敦彦さんがおっしゃっていましたが、YouTube大学の動画を撮影しているときは、Zoomでオンラインサロンの会員さんが見ているそうです。中田さんは、オンラインサロンの会員さんの反応を見ながら話しているんですって。ちゃんと反応を見ているからこそ、あそこまでわかりやすく、メチャメチャ面白い動画になっているんだと改めて感じました。
大勢の前でわかりやすく話す
今回は、聞き手の反応を見ること。そして、聞き手の反応を見ることができないときの対策をセットでお伝えしました。
ファインプレーは起きるものではなく、起こすものだと思います。
練習をして、本番を迎え、そして結果に対して内省する。このプロセスを踏んでいるからこそ、次の試合でファインプレーが生まれるのではないかと思います。
これは人前で話すときも一緒じです。
聞きの手反応を見ながら、「相手に伝わったかどうか」毎回振り返ること。
このプロセスを踏んでいけば、きっと人前でわかりやすい説明ができるようになるはずです。
ぜひ、聞き手の反応に注力することで、人前での話し方を一段グレードアップさせていきましょう!
詳細は動画でもご確認いただけます(^-^)/
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【株式会社モチベーション&コミュニケーション:桐生稔 著書】
◎図解版:雑談の一流、二流、三流(ASUKA BUSINESS)
【プロフィール】
・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
・日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
・日本声診断協会音声心理士
1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。
北海道、青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島、新潟、石川、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、静岡、岐阜、愛知、三重、滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山、鳥取、岡山、島根、広島、香川、徳島、愛媛、高知、福岡、大分、熊本、鹿児島、沖縄
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