失敗できない場面で緊張しない方法
Q「プレゼン、大事な商談、デートで、どうしても失敗できない場面ってありますよね。失敗しちゃいけない場面ほど緊張すると思うんですけど、そんなときに何かいい方法はありますか?」
失敗してはいけない場面というのは、プレッシャーがかかる場面ですね。
今回は、プレッシャーがかかる場面で、どう緊張せずに対応できるか?についてお伝えいたします。
当スクールでは、緊張とかプレッシャーに関するセミナーを相当数実施しています。セミナーにお見えになる受講生から、「月曜日に会議で発表しなければならない」「来週プレゼンがあるんです」「デートの相談がありまして…」など、色々ご相談をいただきます。
今回は、我々が実施しているトレーニングが回答になると思うので、ぜひ解説させていただきます。
プレッシャーの根本的な原因
ところで、なぜプレッシャーがかかると思いますか?
結論からいうと、期待と現実に差分があると、プレッシャーがかかります。
例えば、テストで絶対に80点とらなければいけない。80点取らないと単位を落として留年する。でも現状は50点の実力しかない。
これ、ものすごくプレッシャーがかかりますよね。
期待=80点、現実=50点、差分がプレッシャーになります。
逆に、50点取ったら単位がもらえるとしたら、期待と現実の差分がないので、プレッシャーはかなり減ります。
この、期待と現実の差分が大きければ大きいほど、プレッシャーがかかります。それが少なければ少ないほど、プレッシャーはかからないということになります。
期待と現実の差分がポイント
他にも、運転免許の試験で、「曲がり角で失敗してマイナス1点」、「左に寄せるときに失敗してマイナス1点…」。横に座っている教官が逐一採点しています。マイナスが加算しており、あと一回マイナスしたら仮免は不合格。そんなときに車庫入れが来たら…ピンチですよね。そういうときはたいがい手が震えたりします。
絶対失敗できない、でも失敗しそう。
この期待と現実の差分が大きいほどプレッシャーがかかり緊張します。
プレッシャーをはねのけるフォーマット
ここで一つ例題です。
明日、100万円の商品を提案する商談があったとします。この商談を決めたら、あなたの目標は達成します。しかも、チームの売上もそれで達成し、メンバーの年俸が10%アップします。メンバーの年俸が上がるかどうかは、明日のあなたの商談に託されてました。
さぁどうでしょう。明日の商談、かなりのプレッシャーがかかりませんか?
このプレッシャーを小さくするために、プレッシャーをはねのけるフォーマットを使います。
フォーマットは4つのステップで構成されています。
ステップ①:期待
ステップ②:現実
ステップ③:原因
ステップ④:対策
これを埋めていきます。
先ほどの商談を例に取ってみましょう。
ステップ①期待:今回は絶対契約をいただきたい
ステップ②現状:契約していただける可能性は半々
ステップ③原因:なぜ半々か。原因は「他社よりも金額が高いから」、「金額が高くても頼む理由がわかからない、説明できていない」から
ステップ④対策:「他社の金額と内容を具体的にヒアリングする」、「金額が高い分、得られる効果を言語化して伝えるようにする」
このように、事前に整理します。すると対策が見えてきます。
商談前に対策を実施することで、「商談でこう言われたら、こう返答しよう」とシミュレーションしたり、同僚にロープレに付き合ってもらったり、色々実施できます。
最初は契約の見込みが半々だったのが、事前に想定したり、練習することで、自信が湧いてきて、6割、7割とあがってくるかもしれません。プレッシャーの差分が少しは縮まりそうです。
この4つのステップを事前に実施することで、期待と現実の差分を減らしていきます。
デートでも同じやり方です。
ステップ①期待:「今日は楽しかった!」と言ってもらうこと
ステップ②現状:「おそらく普通だろうな…」
ステップ③原因:なぜ「普通」と思われそうか?相手の好みを理解していないから、サプライズ感がないから
ステップ④対策:ネットで色々調べる。事前にお店を訪問してサプライズを考える
事前に対策が打てると、自信につながり、気持ちが随分変わってくると思います。
言語化してみる
緊張してしまう場面は、なんとなくプレッシャーを感じていることがほとんどです。
多くの方に、「なぜプレッシャーを感じているのですか?」と聞くと、「なんとなく不安」「うまくいくか心配」という答えが返ってきます。
なんとなく感じているものは、得たいが知れないので、余計怖くなります。そんなときこそ言語化です。
紙に書いて「見える化」する。そうすると、期待と現実が明確になり、なぜプレッシャーがかかっているのかが分かります。
それをもとに原因を把握し、対策を打てば、期待と現実の差分を埋めることができます。
スポーツでも、「もうこれ以上練習できない。精一杯頑張った。悔いなし」というところまでやったときは、たいがい落ち着いて試合に臨むことができます。行動が自信につながるからです。失敗できない場面ほど、言語化し、事前に行動する。これが大事なポイントです。詳細は動画にて!
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【株式会社モチベーション&コミュニケーション:桐生稔 著書】
◎30秒で伝える全技術 (KADOKAWA)
【プロフィール】
・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
・日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
・日本声診断協会音声心理士
1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。
北海道、青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島、新潟、石川、栃木、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、静岡、岐阜、愛知、三重、滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山、鳥取、岡山、島根、広島、香川、徳島、愛媛、高知、福岡、大分、熊本、鹿児島、沖縄
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