存在していた「いつか」の日。
コンクリートの割れ目から、可愛い花が咲いていることがある。硬くて冷たくて、決して快適とは言えない場所で咲くその生命力。
そして何より、そこから咲くんだ!?という意外性、見つけられた時にちょっと嬉しくなるようなこの光景が私は好きだ。
「コンクリートに咲く花のような恋愛がしたい」ずっとそう思ってきた。
恋愛目的で出会うマッチングアプリなんてもってのほか。出来るだけ偶然に、出来るだけチャーミングに。
コンクリートから咲く花のような、まさか!の重なり合いで出会ってみたい。
「あの時これこれこうして、こうやったから仲良くなったんだよね!」って懐かしさに浸れるような恋がしたかった。
始まってしまえば、その恋がどうやって始まったかなんて、全然どうでもいいのかもしれない。
でもコンクリートから花が咲くような、そんな「まさか」な瞬間こそ、恋愛の醍醐味!(という思考からどうしても抜けられない。)
そしてその「まさかな瞬間」に、付き合っている数年、結婚するとしたら何十年、私の人生を持っていかれてしまいたかった。
25年間恋人がいなかった私。
先日はじめての彼氏ができた。
夢は遂に叶った。
彼氏がいることに憧れ始めた18歳の頃からはや7年。いつか、いつかと思いながら色々行動するも、なかなかに良い波はやって来なかった。長くて苦しくて、遠い日々。
彼氏という存在が憧れになり、夢になり、架空のものになり過ぎていた。
でももう今は手の中にある。今後もずっとあり続けるかは分からないけど、なくなるとしてもそれは今日や明日ではない、という事実が、長旅の疲れをそっと癒してくれる。
彼氏とやりたいことリストが大量にあったので、それを叶えたい気持ちは勿論ありつつも
一旦白紙にして考え直してみても良いかもと思ったり、
「恋愛に憧れている」という自分がいなくなってしまったことに、少し寂しさのような感情があることに驚いたり。(アイデンティティになりつつあったんだと思う)
叶った先ではじめて出会う感情たちが、今はとても嬉しい。
彼氏との出会いはかなり偶然。
過去の経験から、ここで恋愛はしねぇ!と決めていたコミュニティから生まれたものだった。
「いつか」咲けば良いと思っていた花は、咲くはずのないコンクリートから顔を出した。
でもただの偶然じゃないと思う。
コンクリートの中には憧れ続けた7年間で地味〜に伸ばしてきた根っこがあるはず。
経験も知識もないけど、コンクリートから咲く花のように、強く健気に楽しんで、これからを過ごしていきたい🪨🌷