なかなか甘辛ヘビー人生で楽しい

手汗が止まらない。今もこの記事を書きながら、手からの汗がじわじわ出てくる。

小2で発症した手掌多汗症という病気に23歳の今も悩まされている私の人生は、なかなかに生きづらい。
日常の普通の人たちができることがまず私には難しくて、時にはストレスがたまる。

電車は手すりが滑るのでまず掴めないし、お釣りをもらうときは一回タオルで拭ってから貰うが、それでも手のひらはキラキラ光り輝いている。

もちろん人との接触なんて難しいことむずかしいこと(笑)
手なんて繋げないのは当たり前で、ハイタッチする場面をいかに避けられるかを考えて生きてきた人間だ。
それをいかに相手を傷つけないように避けるのか、そればかり考えているせいか、自然と人に気を遣いすぎるような人間になっちまったぜ。

「この人と手を繋げるか、繋げないなぁと思ったら、その人との恋愛はむりなんじゃない?」

よく、女友達との会話で出てくる。あの人と手を繋げるか繋げないかで、恋愛に今後発展できる相手なのかを議論するこの会話。

私はそもそも、手汗がひどいので、たとえ好きな人でも手は繋げないし、繋ぎたくもありません。とその会話の最中心の中で叫んでいて、今にも喉からこの思いを叫びたがってるんだ!状態だった。

完全に止まってくれると手汗族たちでは噂の手術に踏み出せない理由は、同じ病気を持っている人はもうわかるだろうけど、副作用のリスクが大きいと言われているから。

それも代わりに今度はどこが汗が止まらなくなるのかわからなくて、手の代わりに身体のどこかが一日に何回か着替えないといけないレベルの汗が出てしまう可能性もあるという。

まるでギャンブルじゃないか。賭け事にはまだ手を染めたくないと駄々をこねながら、このほぼギャンブルな手術に私はビビりだからまだ手を出せていない。

なかなかやっかいなこの手汗というやつは、高校生の精神が安定しない時期には、大変わたしを病ませてくれた存在だ。
なにもかもが手汗があることが不便すぎて、ある朝の授業前メンタルアンケート的なやつで、今死にたいと思っていますか?という、いかにも「はい」と回答したら絶対呼び出しされるやつだと誰もが分かっているこのなかば恫喝のような質問に、当時の私は「Yes!」と何も考えずに回答していたみたいで、しっかり次の日の朝1人だけ呼び出しを食らった。

あーあ、手汗のせいでなんもできないじゃーん、しにたいなぁ
の軽いこの誰もがふと思う軽いしにたいに〇をつけてしまった私は、
よっぽど誰かにわかってほしかったのだと思う。
この手汗という病気の辛さを。

まだまだこの手汗エピソードはたくさんあるけど今日はここまで。


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