作家さんとの出会い
今回は弊社のワイングラスやシャンパングラスなどグラスの製品を作成していただいている作家さんとの出会いのお話です。
弊社のグラスラインアップは最も初めにサンプル作成した製品はワイングラスです。
構想した当時2019年は「MOTHER's DIAMOND」のブランド名(https://mothers-diamond.com/?bypass=md)もなく、想像したデザインで技術的に構造的に制作可能かどうかを色々な方に相談をしていました。
現在、ボウルとステム部分を別々に接着し一つのグラスにするという方法でワイングラスは作成されています。
ダイアモンドジュエリーのハーフエタニティリング作成をブログでも書きますが/書きましたが
デザインがシンプルなほど手作りで正確に作ることは難しいです。
実は複雑なデザインほど細かいところの粗を確認しにくくごまかすことでできます。
人の目は繊細でフリーハンドで直線を書く、新円を書くと歪んでいることがすぐ分かります。
また、定規を使って2本書いても少し角度が異なるだけで簡単に違和感をすぐ覚えます。
一時は機械的に大量に同じ形を作成するなら大規模工場にお願いをして量産することも考えましたが、大量安定生産の無機質な質感が弊社のコンセプトと合わないと考え採用を見送りました。
「ガラス工房 吹きガラス 体験」で検索すると実際に自分で作らせてくれる工房さんがたくさん出てきます。
作家さんや職人さんにお願いする前に自分で作成してみようと思い応募して作成しました。
恥ずかしながら見事に歪んでいます。
正直な感想ですが2つのパーツをある程度の基準の範囲に収め、違和感なく1つのワイングラスにすることが技術的できるのか不安でした。
日本全国のガラス作家さん、職人さんにメールや電話で十数人コンタクトを取りましたが、ほとんどの方が「二つ作成して、くっつけることは出来る。ただし、形の保証はできない。」と回答でした。
そのような回答ばかりの中、お一人だけ実際に会って詳しく話が聞きたいと返事をいただけた方がいました。
その方がいま弊社のガラス作品をしていただいている方です。
2019年7月中頃、初めての打ち合わせです。
なぜこのワイングラスを作りたいのか、自分の想いと完成したイメージの形を共有させていただきました。
いただいたお返事は「はっきり言って難しい。でも、面白い。ぜひ、やりましょう。」というお返事でした。
7月はサンプル作成の納期と金額を決めて打ち合わせが終わり工房を後にしました。
2019年9月中旬、最初のサンプルを見に行く日
ドキドキとワクワクが入り混じった不思議な気持ちでお菓子を持って工房にお伺いしました。
サンプルを拝見させていただきボウル部分とステム部分がきちんと合わさるように出来ていました。
二つのパーツを合わせるときちんとワイングラスとして使えます。
自分の想像した仮説が形になったことが嬉しかったのでお支払いをしようとすると作家さんから
「髙見さん。ちょっと待ってください。この程度の出来でお金をいただくことは出来ない。もう一回ちゃんと作る時間をください。はっきり言って私の方が得をしている。」
正直、驚きました。
私がサンプル作成の仕事を依頼してお金を支払わず作家さんが得をする?
理解できませんでした。
理由を尋ねると作家さんは
「髙見さんのアイディアは斬新で今まで長く吹きガラスで作成してきたが、新しい良い刺激をもらった。だから自分の納得した形でお渡ししたい。時間をもう少し頂いてコツをつかむことが絶対にもっと良い形に出来る。」
と答えてくれました。
はっきり言って涙が出るほど嬉しかったです。
作家さんのお言葉に甘えさせていただき、その日はサンプルだけ頂きました。
少し時間が流れ
2019年12月
いよいよサンプルを見に行く日が来ました。
クリスマス前なので甘いお菓子を持ってワクワクしながら工房にお邪魔しました。
完成したグラスを見させていただくと、前回のサンプルのサンプルと比べて全然、質が違いました。
グラスの形は安定し、軽くなり接着面もぴったり揃っています。
お互いに納得し満足した結果に思わず力強く握手です。
こちらがその時にできた本サンプルです。
手作りでこのクオリティはすごいですよね。
この時は今より少し小さいサイズのダイアモンドで作ろうとしていました。
この時、作家さんに他にも新しいサンプルを今作成中で、
グラスとの連動も考えているのでそのサンプルと
きちんとサプライチェーンが組めたらまた作成のご依頼をさせてくださいと
伝え工房を後にしました。
きちんとお支払いも済ませ、素敵なクリスマスを作家さんからいただきました。
この方に出会えたことに本当に感謝しながら良い年末年始を過ごしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は「製品ブランド名」ワイングラスを作ろうと思ったきっかけについて書きたいと思います。
2024年8月20日
MOTHER’s DIAMOND
BRAND MANAGER
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