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vol.8 子ども同士で、お互いの強みをフィードバックしあう、Friendship Day(友情の日)
美枝です。
今日は、子どもの学校であったFriendship Day(友情の日)について気づいたことをお伝えしたいと思います。
コネチカット州の公立小学校2年生の息子ですが、今年初めて、Friendship dayというのを経験しました。
この日は、まず、先生から以下のようなメッセージが伝えられたそうです。
Friendships make the world a sweeter place.(友情を育てると、世界はもっと楽しいものになる)
A friend is a gift you give to yourself.(友達を作ることは、自分への贈り物)
My best friend is the one who bring out the best in me.(親友は、一番良いものをくれる人)
その後、クラスメートの強みを、1人1枚紙に書いて渡すという行事だったそうです。
この行事について、子どもの感想は2つでした。
1)クラスメートの強みを考えるのは、難しかった。でも、その子が気づいてないと思う強みを書いてあげたら、それを見て、友達が喜んでいた。強みを伝えてあげるのは、良いことだと思った。
2)自分の強みをクラスメートからもらって、自分もとても嬉しかった。中でも、communicator(話をうまく伝えられる人)という自分が気づいていなかった強みをもらったのが、一番嬉しかった。
強みを見るということは、アメリカでは日本よりもされていると感じます。
例えば、先生との保護者面談では、子どもの強みをずっと説明してくれます。それが先生のミッションだと感じているようです。「ここを伸ばしたほうがいいです」という弱みについては、親から聞かないと、先生からは話しません。
また、昨年、1年生の学期末には、先生は、子どもの名前を使って、以下のような強みのフィードバックメッセージをくれました。
Talented at crafting(何かを作ることに能力がある)
Outstanding in all subjects(全ての教科で目立っていた)
Memorable Student(思い出深い生徒)
Observes quietly(静かに観察する)
私の子どもは、TOMOという名前で、その名前を頭文字に使って、こんなに素敵な強みのフィードバックメッセージをくださいました。ものを作ることが好きで、静かにいつも観察している彼の強みをよく見てくれていたなあと感動しました。
アメリカでは、「みんな同じではなく、多様だ」という考え方がベースになっていることと、individual(個人)を大切にしている文化からか、先生は、個々の強みを見る視点を、自然と持たれていると感じます。
それに加えて、今回のFriendship Dayで良かったのは、これまで強みのフィードバックをされていた「先生→生徒」だけでなく、「生徒⇄生徒」でも行われたことです。
また、子ども自身が「強みをフィードバックする側」になる経験ができて、自分が強みをお友達に伝えると喜んでくれるんだと感じられたことが、とても良かったと思います。
子ども同士でも、相手の強みを見る意識が高まれば、子どもたち自身の自己肯定感も高まりますし、いじめや仲間外れなども減るでしょう。
アメリカでは、特に学校で強みのフィードバックが行われているのですが、これは、学校だけでなく、家庭でもしたほうがいいですよね。親が、小さなことから、子どもの強みを見つけて、フィードバックをしていき、子どもの内在する力を信じて接して行けたらと思っています。
皆さんは、お子さんの強みって何だと思いますか? 小さなことでも、見つけた時にフィードバックしてあげると、お子さんは笑顔になると思いますよ。