やる気と購買意欲は春眠を砕く魔法 (2024.3.11)

眠い。眠すぎる。今日は日差しが暖かかったのでいつにも増して眠かった。でも寒い日にこたつにあたっても眠いので全ては気温が不安定な春のせいだ。
「落下の解剖学」を見に行った。30分かかる道のりのため10時45分の回に間に合うよう、遅くとも9時には起きていたかったが、9時半に起きて焦る。家族に無理だ、間に合わないぞ、と言われ余計焦る。遅刻しそうなとき、いつも時間を皮算用してしまう。本当は30分かかる準備も「今のおれなら15分でできるぞ!!」と燃えるが決まってできない。焦りと遅刻を助長するだけなのでやめた方がいいと分かっているがやめられない。
奇跡的に間に合って良かった。チケットを買うときユナイテッドシネマの会員登録を勧められ、一刻も早くシアターに向かいたかったが分かりやすく表示された値引き金額に目がくらみ、よく分からないまま入会手続きを進める。すでに上映開始時間を過ぎているにもかかわらず悠長に準備を進める店員さんに頼もしさを感じた。
上映中いびきが聞こえ隣を見るとおじさんが大きく口を開けて寝ており微笑ましく思うと同時に、映画館で寝て誰にも迷惑を掛けているわけではないのになんとも言えない居心地の悪さを感じた経験が思い出され、おじさんに分かる!分かるよー!!と思いつつ、悶々とした。(決して映画が面白くなかったという話ではない、決して)集中して見ているけどいつの間にか寝ているの何なんだろう。あと、映画でもライブでも何でもそうだけど、途中で(帰ったら何しようかな)とか(早く終わんないかなー)と思う心の動き何なんだろう。目の前の出来事を一瞬でも見逃したくないような奇跡みたいな場面を前にしても思ってしまうから不思議だ。前に川上未映子氏が「これはただの気散じゃなくて、常に移動しようとする何かの表れだからいい作用だと思っている」とおっしゃっていたことを思い出した。おれたちはあらゆる場面でひとつの感情で心が埋め尽くされているのではなく、無数の感情が混じり入り組んで出来上がっていることを実感できて気が楽になる。
ただこの作用と寝てしまうことは全然違うけども。
ここだけの話、こたつは入る人のやる気を吸い取って熱を発生させる魔法の装置らしい。やりたいことが思い浮かんでもこたつに当たっていると次の瞬間には消え失せ、いつの間にか眠ってしまうから怖い。昨日の飲み会すごーく楽しかったなーと思っている内に眠ってしまっている。のん気で幸せなことだ。
最近「男たちの失敗学入門」という本を読み進めている。

いいよ。

この本で語られるのは、女性から寄せられた身近な男性への不満や疑問を基にした、女性にはこの行動はこう映っている(主に悪い面)からこうした方がいいかもという提案や示唆で、すごく参考になるが、思い当たる節がありなんだか居心地が悪くなる本である。でも、読んでいるとこれって男性性に限った話ではないし、性別にかかわらずみんなで改善していく課題だなというものもある。例えばすぐ不機嫌になるのは個人の態度の問題だし、機嫌を伺わせる仕草もそうだ。でも男だけになると急に下ネタを話し出したり、イキりだすホモソっぽいノリは嫌だし、そういうノリになったとき乗らないでいると「ノリわりーな」みたいな態度で強要されるのはもっと嫌なので抵抗する術を身につけたい。自分もいつの間にか加担している可能性があるので気を付けねばと思う。とはいえ、ダサくても何でもいいからコミュニケーションいっぱい取ってこーぜ!!という態度は結構大事だと思う。感情を察してもらうのは自分が楽になるだけで周りには負担と面倒でしかないから。機嫌が悪いのではなくテンションが低いだけのときは事前に言ってしまうとか。って想像はできるけど実行するのは難しいんだろうから地道にやっていくしかない。ぐぬぬ。

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