充電不要の活動量計「MOTHER Bracelet」|開発責任者が描く未来
2022年5月2日『MOTHER Bracelet』完成披露発表会を開催しました。弊社を代表して、MOTHER Bracelet 開発責任者 植草 義雄が製品概要を説明しました。本記事では、その発表を元に、ウェアラブル市場の可能性と課題、そして「MOTHER Bracelet」開発の背景と今後の展開についてお届けします。
全人類に共通する願い = 健康
植草 義雄:こんにちは。ただいまご紹介に預かりましたMOTHER Bracelet 開発責任者の植草 義雄と申します。本日は大変お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
僭越ながら私、植草よりMOTHER Bracelet の紹介をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
突然ですが、この会場にいる皆さん、そして世界中の皆さんが願っている共通の願いがあると思います。それは何でしょうか?
健康でありたい、生涯を通じてできるだけ長く健康でありたい。
それが世界共通の願いではないかなと思っております。
急成長するウェアラブル市場
特に2020年からはコロナウイルスが蔓延し、健康になるための取り組みをしている方が世の中に非常に増えていると我々は痛感しております。例えば食事であったり、運動であったり、生活習慣の改善を目指している人が多くなりました。
そのことを証明するかのように、実は非常に伸びている市場があります。ヘルスケアウェアラブルの市場が急成長しているのです。
この市場は、コロナ以前の5、6年前から伸びていましたが、現在、拍車がかかったように急成長しています。特に腕に装着するタイプのウェアラブルガジェットは1億8000万台出荷されています。
さらにその中でも第4四半期において、6,000万本が出荷されました。それだけ急成長を遂げているマーケットです。国内でもそれに追随するかのように、昨年1年間で400万台以上、そして最後の第4四半期で144万台以上が出荷されています。
すごいですよね。それだけ成長しているマーケットなんですね。
ただ、その一方で、課題も浮かび上がってきています。
継続利用を妨げる原因
その課題は何かといいますと、ウェアラブルを使い始めても、使わなくなる人が結構な割合でいるということです。
なぜこのような事態が起こるのか。
さまざまな機関がデータを集めていますが、少なくとも30%から50%のユーザーが、充電に起因して、ウェアラブルを使わなくなったことがあるそうです。
例えば、日常生活では、スマートフォンやPC、ウェアラブルイヤホン、カメラなどの充電に追われ、活動量計の充電が必要な場合、ついつい忘れてしまうものです。
結果として、忘れて置き去りにする。そして、その多くは二度とウェアラブルを使うことはない。これは、ウェアラブル市場の大きな課題の一つです。
それと同時に、ガジェットを使い続けていただいている人にとっても「充電」というのが非常に大きなデメリットになっています。
活動量計というのはそもそも、自分が24時間365日どんな生活習慣をしていて、健康になるために何ができていて、何ができていないか把握するために着けています。
しかし、夜、寝ている間に充電して装着することができなかったり、充電中の一定時間、データを取得することができなかったりするのです。
充電不要じゃないと意味がない
私たちはデータを失う時間を「ダウンタイム」と呼んでいますが、このダウンタイムをいかに少なくするかが、生活習慣の改善において非常に重要なポイントになると考えています。
本来、活動量計を常に使ってデータを取ることが生活習慣を改善するための秘訣なのですが、それができないことがネックになっているのです。
言ってしまえば、充電不要じゃないと意味がない。
データを取得しない時間が増えれば増えるほど、健康になるチャンスを失ってしまっているのです。
そこで2018年から4年間、この問題を解決するための構想を練り、開発を進めてまいりました。
秘密は温度差発電技術
そして今回お届けするのが、世界初!充電不要の活動量計「MOTHER Bracelet」です。
温度差発電と太陽光発電を搭載し、24時間365日、どんな環境でも発電・供給することで、活動量計は休むことなく、常にあなたを見守っています。
繰り返しになりますが、充電がいらないのでダウンタイムがゼロになります。ですから、もう二度とデータを失うことはありません。
この技術を支えるコアテクノロジーのひとつが、米国シリコンバレーにあるMATRIX Industries 社の温度差発電技術です。私たちは、MOTHER Bracelet を開発するために提携をしました。
どのような技術か説明します。
例えば、今、私が着けているMOTHER。着用している間、体表温と外気の温度に少しでも差があれば、その温度差を使って常に発電しています。200年前から存在していたゼーベック効果という技術を実用化したデバイスになります。
実は、2020年にアメリカで開催されたCESでMOTHER Bracelet のコンセプトを発表したのですが、その後、各方面から本当に驚くほど多くの問い合わせをいただいております。
医療・介護ドメインからも注目
どのようなお問い合わせかというと、病院で患者さんの見守りや医師・看護師の巡回業務を軽減したい、あるいは交通系事業者さんがドライバーの安全運転の見守りのために使いたい、または、製薬会社さんが治験後の経過観察のために利用したい、などです。
ご要望をたくさんいただき、課題を解決できるようなデバイスとして、「MOTHER Bracelet」をご紹介できることを大変うれしく思っています。
これが2018年から構想を進めてまいりましたコンセプトの一つになります。
MOTHER Bracelet に込めた願い
そして最後に、もう1つだけお話をさせていただきたいことがございます。
皆さんもご経験されたように、コロナウイルスの蔓延は世界のライフスタイルを変え、何よりも技術が進歩した反面、世界とのつながりが希薄になったように思います。
会議もWebで解決するようになり、友人と気軽に会うことも難しくなってしまいました。
健康でいたい、自分の健康を守りたいという意識が高まった反面、大切な人と距離が離れてしまったことで失ってしまったこともあります。
ですから、「MOTHER Bracelet」が単なる充電不要の活動量計ではなく、世界中の人々の健康をつなぐプラットフォームとなることを願っています。
どういうことかというと、活動量計は基本的に自分が健康になるために使って、ちょっと健康になったら嬉しい、ある意味、自己満足して完結するようなデバイスです。
それは間違いではないのですがそうではなくて、、、。
健康の好循環を生み出す
MOTHER を身につけた人が健康になれば、それを社会や世の中に還元する動きにつなげていければと考えています。
健康的な生活を送れば送るほど、MOTHER アプリにエナジー(ポイント)が蓄積されます。溜まったエナジーは、あなたの大切な両親や友人、あるいはお子さんなど、あなたの大切な人にギフトとして送ることができます。
そして、大切な人だけではなく、その先にある社会に還元する。「応援したい」と思っていた活動やプロジェクトを応援できるプラットフォームとして成長していくことを願っています。
ですから、MOTHER Bracelet を通じて、自分が健康になるだけでなく、自分が健康になることでえたエナジーで、誰かを幸せにする、誰かを健康にするという健康の循環を生み出していきます。
いろんな方々にお話しさせていただいてる中で、3つの大きなプロジェクトに共感していただき、MOTHERアプリに掲載させていただいています。
スタートは3つなのですが、これが10、20、30、、、100と広がっていく中で、単なる活動量にとどまらず、ファッションアイコンとして、使う人の思想を具現化するものになっていってほしいです。
いよいよ先行受付を開始
また、ありがたいことに、昨年の夏からプロジェクトを発表し、Makuake ではヘルスケアガジェットランキングで1位を獲得することができました。
15,000を超えるプロジェクト中、終了時には69位というありがたい実績をいただくことができました。
また、日経トレンディの2022年ヒット予測ランキングでは、ベスト30に選出いただくなど、大変光栄に思っております。
そしていよいよ、5月8日 日曜日、先行予約の受付を開始することをご報告します。
ありがとうございました。
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