見出し画像

新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅 Part2ソナタの旅 Chap4アンカッシュの事件



10.感歎

ソナタは以前の反省から出された飲み物には口を付けないことにしているが、それが無駄な対策であることは十分認識している。"上"がその気になればソナタを拘束することなど赤子の手を捻るよりも容易い。いま無事ここにいるのは当然旧友たちの協力によるものでもあるが、"上"がソナタを野放しにしておく目的があり意思を持ってそうしているだけであり、いつでも拘束される可能性があることは胸に留めておかなければならない。本当の意味で"上"から解放されるためには"上"の組織を根こそぎ壊滅させる他ないのだ。

 お待たせしました。

さっきとは別の職員がソナタが待つ応接室へやってきた。何でも最初の職員は急遽別件が入りその対応に回ったという。

 こちらが彼女が最初に受けたセレクション結果を纏めた書面のコピーです。

 ありがとうございます。拝見します。

 どうぞごゆっくり。決まりなので私はここに座っていますがお気になさらず。

背が高くひょろっとした筋肉質の男性は足を組み欠伸をしながらスマホをいじり始めた。先ほどの職員とは異なり冴えない感じである。そんな取るに足らないことが頭を一瞬過ったがすぐに切り替え、ソナタはカメラアイの能力で資料を"脳内に保存"した。書類の中には彼女の評価結果だけでなく、このセレクションの合格者と不合格者の一覧も含まれている。

 確認が終わりました。こちらをお返しします。

 え、もう?…お疲れ様でした。何か分かりましたか?

 はい。興味深い事実がありました。さらなるお願いとなり恐縮ですが、当時の動画は残っていないでしょうか。

 あー…協会の中でクローズしたクラウド上にアップしているかも知れません。ちょっと待ってください。

 すみません。ありがとうございます。

 …あ、これですね。URLは教えられませんがここで見る分には構いません。

 はい、助かります。

男性は各チームのスカウトが一堂に会するセレクションの試合で元サッカー選手ブロガーが大いに活躍する様子を撮影した動画をスマホ越しに見せてくれた。ソナタは本人のアップが映った際、自身の仮説が正しいことを確信した。

#ロンドの旅
#ソナタの旅
#ロン旅
#ソナ旅
#ソナタ
#ロンド
#カクヨム
#小説家になろう
#金賀こう
#斉田キョウ
#ミステリー
#小説
#新感覚解決しないミステリー小説
#キョウ
#こう
#モテルちゃんねる

いいなと思ったら応援しよう!