新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.2アントワープの事件
25.優先
ソナタの推理が冴え渡るほど旧友のテンションはみるみる落ちていくようだ。2人を乗せた車はただただ無言で道なき道を直走る。目的地も分からぬままに…。
お惚けの次は無言…この感覚ほんとに久しぶりだわ♫
…。
そして、あなたは警察だけでなく、"上"より先にも真相に辿り着こうとしているわ…だから単独行動をしている。すべては私のために…国際指名手配がかかろうとしている私を逃すのと、その手配を解除するために…ね♫
"自分のため"とそこまで自信をもって言えるのは君らしいねぇ。でも根拠がないなぁ。想像の域を出ないし、プランナーも殺害現場からの君の動きはすべて把握しているはずさぁ。
…もうお惚けはいいわよ。ルンビニへ行く前にあなたが私へ渡したメモには3つの目的があった。1つ目はロンドに関する調査結果の報告、2つ目は私の体内へのGPSの投与、そして3つ目は…緊急時のメッセージ♫
ははは!肉眼でほとんど読めないような文字によく気付いたねぇ。…なんてねぇ。
あなたはカメラアイを持つ私であれば気が付く仕掛けをした。ルンビニの前のメモには"a"、アントワープのホテルでは"b"と、ほぼ視認できないようなサイズで書き記し、この2つは同一人物…つまり、あなたからのメッセージであることを私に伝えたかった。あの紙袋がプランナーの罠ではないことを証明するためにね♫
…。
万が一、初見でメモを見過ごして処分したあとでも、私なら何度でも脳内で正確に再現ができるからね。こうしてあなたはプランナーに悟られることなく楽団事務所に自分がいることも暗に示すことができた。私がアルファベットに気付くことも、アントワープのホテルから楽団へ行くことも100%ではないはずなのにね。一般的には不確定要素があっても、あなたはこのやり方は私のことを熟知しているからこそってところかしら♫
はいはい、何でもお見通しですごいねぇ。お利口お利口ぉ!
旧友は昔から、何かもずば抜けた能力を持つソナタをよく茶化した。周りのほとんどの人間はこれを妬むか、神童として崇めるかの二極化だったのだが、ロンドとこの旧友だけは対等にソナタと接してよくイジって遊んでいたのだ。
ところで、"長話"からなんかヒントは得られたのかい?
ええ…"ママ"のところへ連れて行ってほしい。私の仮説が正しければ、きっとそこで答えに辿り着くのに必要な最後の情報が得られるはずだわ。
残念だけどそれはできない。君はもう"逃亡者"だ。だがいま逮捕させるわけにはいかない。君には君のやるべきことがある。
プランナーの正体を暴き出すこと…ね。でも一度関わった事件を投げ出すなんて私の性に合わないわ!ルンビニの事件だって中途半端なままなのに----。
旧友の口調が変わり、ソナタは事の重大さを改めて噛み締めたが事件コンサルタントの仕事を全うすることもまたソナタの中では重要なことなのだ。
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